阪和線の沿線から

阪和線沿線在住の筆者が記している日記です。
鉄道を中心に、バス・航空・フェリーといった交通全般に関する話題や、
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【南海電鉄】南海線ダイヤ修正を実施(2023.10.21)特急ラピートをコロナ禍前の本数に増便の一方、多奈川線は大幅減便に

南海電鉄では、来る10月21日(土)に南海線のダイヤ修正を実施することを発表しました。

10月21日(土)に南海線のダイヤを修正します | 南海電鉄

概要は以下のとおりです。

【実施日】
2023年10月21日(土)

【対象路線】
南海本線、空港線、多奈川線、和歌山港線

【主な内容】
○特急「ラピート」増便
上下各6本を増発し、コロナ禍前と同様に終日1時間につき2本を運行

○空港急行の両数見直し(増結)
一部の空港急行の両数を6両から8両に変更し、需要増加に対応。
<8両編成の空港急行の本数>
・下り:
平日ダイヤ・・・30本→49本(+19本)
土休日ダイヤ・・・17本→48本(+31本)

・上り:
平日ダイヤ・・・31本→51本(+20本)
土休日ダイヤ・・・17本→49本(+32本)

○多奈川線の運行形態見直し
利用状況を踏まえ、多奈川線の運行本数を見直し。

・列車本数の見直し
平日ダイヤ・・・現行46往復→修正後26往復(△20往復)
土休日ダイヤ・・・現行37往復→修正後23往復(△14往復)

・始発列車及び最終列車の見直し
(平日ダイヤ)
始発:
下り・みさき公園発・・・5:40発→6:18発(38分繰り下げ)
上り・多奈川発・・・5:30発→6:08発(38分繰り下げ)
最終:
下り・みさき公園発・・・23:56発→23:08発(48分繰り下げ)
上り・多奈川発・・・23:41発→22:31発(70分繰り下げ)

(土休日ダイヤ)
始発:
下り・みさき公園発・・・5:53発→6:18発(25分繰り下げ)
上り・多奈川発・・・5:40発→6:05発(25分繰り下げ)
最終:
下り・みさき公園発・・・23:56発→23:10発(46分繰り下げ)
上り・多奈川発・・・23:20発→22:26発(54分繰り下げ)

○和歌山市発 急行難波行きの運行区間変更
<平日ダイヤ>
和歌山市発19:41発急行難波行き→和歌山港19:35発急行難波行きに変更


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



南海電鉄の特急「ラピート」は、運行開始当初より基本的に日中1時間に2本の運転を維持してきましたが、2020年からの新型コロナウイルスの影響による利用者減少を受け、減便が続けられてきました。


一時期は昼間は全く「ラピート」が運行されない時期もあり、下記画像のように、通常は「ラピート」が発着する9番線を利用した「すみっコぐらし」ラピートの展示といったイベントさえも実施される状況でありました。
DSC04818_R



その後、2021年10月には土休日の昼間時間帯の運転再開、2022年5月には平日についても昼間時間帯の運転が再開されました。



とはいえ、現在では引き続き、昼間時間帯は1時間につき1本の運転で、コロナ禍前の本数には完全に戻っていない状況でありますが、今回、ようやく昼間時間帯についても、1時間につき2本の運転が再開され、ここにきてようやく「コロナ禍前の本数復活」が実現することになりました。


既に訪日外国人旅行者数が、中国等を除いてほぼ回復、あるいはコロナ禍前以上となっているのにも関わらず、「ラピート」の本数が即座に復活されなかったのは、「ラピート」車両が「泉北ライナー」として使用されていたことも、理由にあったものと考えられます。

昨年5月に発生した高野線の小原田車庫で発生した車両トラブルに起因した高野線系統の特急用車両の不足は、「泉北ライナー」までにも影響が及ぶことになり、昨年11月から「ラピート」50000系が「泉北ライナー」で使用されることになりました。



この「ラピート」車両による「泉北ライナー」の運行も今月末で終了となり、いよいよコロナ禍前の姿に完全に戻ることになりました。



思えばコロナ禍発生から3年半をかけ、ようやく元の「終日1時間2本運転」が復活することとなり、長かった減便のように感じました。
ただ上述のとおり、「ラピート」に関しては、単にコロナ禍だけでなく、「泉北ライナー」への充当もあった、というのは特殊な事情かも知れませんが、これで本来の空港利用客の輸送に全編成が活躍することになる、というのは、「コロナ禍からの復活」の姿を印象づけることになるのではないのでしょうか。




空港急行の8両編成の増加も含めて、活況が戻りつつある空港線に対し、今回のダイヤ修正のもう一つのトピックは「多奈川線の大減便」といえるでしょう。

多奈川線とは、南海本線のみさき公園駅から多奈川駅を結ぶ、全長2.6kmの支線であります。
かつては深日港駅で接続する淡路航路へのアクセスとして、難波から直通の急行「淡路号」も運行された時代もありましたが、現在は2両編成のワンマン列車が日中1時間に2本が行き来するローカル線となっています。

多奈川線各駅の乗降人数をみますと、直近の2022年度では、深日町404人、深日港656人、多奈川463人となっています。
(引用:ハンドブック南海 | 南海電鉄(2023年度版))
(※)
コロナ禍前の2019年度でみますと、深日町488人、深日港697人、多奈川603人でした。
(引用:バックナンバー | 南海電鉄(2021年度版))


各支線でみると、これらより利用者数の少ない駅もありますが、一方で多奈川線の走る岬町は、大阪府内の中でも少子高齢化も進んでおり、また観光誘客となるコンテンツも、同じく支線である加太線に比べると決して多くないのが現状です。
そういった状況を合わせて考えると、利用者の開拓、という点では他線に比べてかなり厳しい状況であるともいえるでしょう。


この多奈川線、私自身が住んでいるところからほど近い路線でありますので、何かと乗りに行く機会はあるのですが、残念ながら賑やかな車内、という印象はあまりありませんでした。
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▲深日港駅に到着する「めでたいでんしゃ なな」
昨年11月に「めでたいでんしゃ」3編成が順に多奈川線で運行するというイベントがあり、その際撮影しました。


そんな多奈川線で今回、大幅な減便を伴う改正が実施されることとなりました。
本数ベースでみると、平日は半減に近いくらいの削減となりますので、日中は60分間隔(現行30分間隔)、ラッシュ時は30分間隔くらいに削減するのではないか、とも思われます。

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▲多奈川線・みさき公園駅の時刻表
(南海電鉄Webサイト(https://www.nankai.co.jp/traffic/jikoku/pdf/misakikoen/n_01.pdf)より引用)
短い支線ではありますが、早朝から深夜に渡り一定程度の本数は確保されていますが、今回これがおよそ半減という大規模な削減が行われます。


今回の多奈川線の減便ダイヤ改正、利用状況からみると何らかのテコ入れは今後行われるのではないか、とも思えましたが、意外にも早く、そしてかなり大規模に実施されるという印象でした。
今回の見直しが相当抜本的にも感じましたが、これでも更に利用者の減少が止まらなければ、次にどのような見直しが行われるのか、と考えると悲観的なストーリーも思い浮かばないわけではないだけに、今後の動向も見守りつつ、多奈川線の利用活性化のイベント等があれば、当ブログでも積極的に取り上げていきたいな、と感じたニュースでありました。




【関連ニュースサイト】
南海 ダイヤ修正・ラピート増発(2023年10月21日) - 鉄道コム
南海ラピート“完全復活” 空港急行も増車へ 一方で本数“激減”の路線も 10月ダイヤ改正 | 乗りものニュース
南海電鉄、ダイヤ修正で多奈川線を減便 - 運行本数は現行の6割前後 | マイナビニュース
特急ラピートの運転本数はコロナ禍前と同数に 南海電鉄、10月21日ダイヤ修正で空港線の輸送力増強 | 鉄道ニュース | 鉄道チャンネル
南海,10月21日に南海本線・空港線・多奈川線・和歌山港線のダイヤを修正|鉄道ニュース|2023年9月19日掲載|鉄道ファン・railf.jp



【関連ブログ】
[南海]多奈川線が大幅減便で日中は毎時2→1本か。ラピートは終日毎時2本に。2023/10/21にダイヤ改正: 鉄道ダイヤ改正ニュース



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今日の乗車記録


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和泉中央(1457)-難波 準急 5003
難波(1813)-和泉中央 準急 3553

今日は午後から休みを取って、まず富田林駅まで向かって、今年の12月20日をもって運行終了を発表した「金剛バス」の写真を撮影してきました。

そのあと和泉中央に向かい、泉北高速鉄道の「せんぼくん」「鉄道むすめ」ラッピング電車に乗車し、その車内の様子を撮影してきました。

最後に劇場版「アイドルマスター ミリオンライブ」をなんばパークスシネマで鑑賞し、午後の休みを有意義に使うことができました。

金剛バスやラッピング電車については、改めての記事でご紹介できればと思っています。

【JR東海・西日本】年末年始の「のぞみ」全席指定席として運行(2023.12.28〜2024.1.4)今後もピーク時は全席指定席として運行へ

JR東海とJR西日本では、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」号について、GW、お盆、年末年始の3大ピーク時において、「全席指定席(自由席なし)」として運行することとし、今年度の年末年始(2023年12月28日〜2024年1月4日)より実施することを発表しました。

この冬、年末年始は「のぞみ」号を全席指定席として運行します ― 3大ピーク期に「のぞみ」号の指定席を増やし、ご予約いただきやすくします|JR東海
この冬、年末年始は「のぞみ」号を全席指定席として運行します ― 3大ピーク期に「のぞみ」号の指定席を増やし、ご予約いただきやすくします ― :JR西日本

概要は以下のとおりです。

<今年度(2023年度)の年末年始期間における実施概要>
【実施期間】
2023年12月28日(木)〜2024年1月4日(木)

【対象区間及び列車】
上記期間中の東海道・山陽新幹線(東京〜博多間)を運転する、全ての「のぞみ」号

【自由席特急券等の利用】
・全席指定席の期間は、新幹線定期券「FREX・FREXパル」を含む自由席に限り乗車できるきっぷ(自由席特急券等)を持っている場合、「のぞみ」号では着席不可。
・上記期間中も、「のぞみ」号以外の列車(「ひかり」「こだま」「みずほ」「さくら」)には通常通り、自由席を設定。
・自由席特急券等を持っている場合は、普通車のデッキ等に立席でご利用いただく場合に限り、「のぞみ」号が利用可能。(「のぞみ」号の指定席に着席した場合は、所定の指定席特急料金が必要。)
・「のぞみ」号以外の列車の自由席が混雑した場合に、自由席特急券等を持っている利用者に対し、「のぞみ」号の普通車のデッキ等の立席での利用を案内する場合あり。
・大規模な輸送障害が発生した場合等には、「のぞみ」号を全席自由席で運行することがある。


<今後について>
・今年度の年末年始期間以降の3大ピーク期においても、概ね、今年度の年末年始と同様の取扱いとする。
・具体的な実施日、内容等については、年度毎の曜日配列やそれに伴う利用動向や実施した結果等をふまえ、都度、決定する予定。


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



GW、お盆、年末年始の期間、特に帰省ラッシュ・Uターンラッシュの期間には、多数の利用者が集中し、指定席は完売し、自由席の混雑率が軒並み高くことが、ある意味「風物詩」としても報道されてきました。

一方、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」号では、自由席車は1号車〜3号車と限られていることもあり、その乗降に時間がかかることから、それによる遅延も発生することもありました。

近年のみならず長年続いてきたこの混雑ですが、今回抜本的な対策として、特に利用者の集中する「のぞみ」について、3大ピーク時に全列車を指定席として運行することが発表されました。

ピーク時の「のぞみ」号全列車を指定席として運行することにより、指定席数の供給増(1列車あたり2割増)となるとともに、自由席の着席を求めて長時間ホームに並ぶことも無くなることから、列車の定時運行にも寄与することが見込まれます。

また、全席指定席化により収入増も見込まれることにより、コロナ禍後のビジネス利用が戻らない中、ビジネス利用以外の収益率を高めることにもつながるかと思われます。

一方で、自由席特急券等の利用者は、「のぞみ」号を立席利用できるようになることが、今回公に発表されたことから、立席客を全ての普通車に分散させることで、全体的な輸送力向上も狙っている、ともいえるかも知れません。


ともあれ、これまでの「帰省ラッシュの風物詩」が大きく変わることは間違いなさそうです。
加えて、これまで帰省ラッシュ特に、深く考えず「自由席で乗れる時間に新幹線に乗る」というスタイルだった利用者にとっては、大きな変更となるだけに、十分な周知が必要といえるでしょう。


私自身、いわゆる「3大ピーク時」に東海道・山陽新幹線を利用することはそんなに無いような気もするのですが、しかもそんな際でも基本的に指定席を確保するため、大きな変化は無いのかな、とも思っていますが、自由席をメインに使っている方は、次の年末年始から気をつけておく必要があるのではないのでしょうか。

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▲東京駅で発車を待つ東海道新幹線N700系。
この年末年始より、ピーク時の「のぞみ」号が全て指定席となりますが、「全車指定席」の「のぞみ」は、2003年9月末以来、20年ぶりの復活となるそうです。





【関連ブログ】
年末年始「のぞみ」が全席指定に回帰へ…今後は繁忙期中心に設定 - 鉄道プレス



【関連ニュースサイト】
新幹線「のぞみ」、最繁忙期は「全席指定席」で運転へ 2023年度の年末年始より実施 - 鉄道コム
新幹線「のぞみ」ついに“全指定席化”へ 3大ピーク期限定 自由席はもう限界? | 乗りものニュース
東海道・山陽新幹線「のぞみ」全車指定席に - 3大ピーク期に実施へ | マイナビニュース
今冬の年末年始、新幹線「のぞみ」は自由席なし 今後GWなど3大ピーク期は「全席指定席」へ | 鉄道ニュース | 鉄道チャンネル
新幹線「のぞみ」、GW・お盆・年末年始は“自由席なし”へ 12月28日から | レイルラボ ニュース
東海道・山陽新幹線、ピーク期の「のぞみ」自由席取り止め 年末年始など - TRAICY(トライシー)
東海道・山陽新幹線、年末年始は「のぞみ」号を全席指定席で運行 - トラベル Watch
新幹線「のぞみ」、年末年始は全席指定 - Impress Watch
JR東海・JR西日本,3大ピーク期に“のぞみ”を全席指定席で運転|鉄道ニュース|2023年9月14日掲載|鉄道ファン・railf.jp
新幹線「全車指定席化」はどこまで広まるか。「のぞみ」ピーク期に導入へ | タビリス



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【青函トンネル記念館】ケーブルカー台車枠に亀裂発見のため運休。今年度は運行終了見込み

青森県の青函トンネル記念館では、同記念館で運行するケーブルカー(体験坑道)について、台車枠に亀裂が発見されたため、今年度の残りの営業期間は運休見込みとなる旨の発表がありました。





詳細は、上記X(Twitter)の投稿内容をご確認下さい。



「日本最北端のケーブルーカー」である「青函トンネル記念館」の「体験坑道」ケーブルカー。
実際のトンネル工事に使用した坑道を活用して見学用ケーブルカーとして、毎年春から秋にかけて運行しています。

しかし今年2月に、定期検査等に必要な費用などが不足することから、クラウドファンディングを実施することとなりました。


幸い、クラウドファンディングは目標金額を10日で達成し、ネクストゴールの1,000万円もクリアしたことで、今年度の運行が無事実施されることとなりました。


こういったニュースを聞いていたので、青函トンネル記念館のケーブルカーの運営が厳しいことは知っていたので、この9月に色々な予定を調整して、何とかこのケーブルカーに乗車することができました。



私自身、無事に乗車できましたが、来年度以降の運行も安定して実施できるよう、より多くの方に乗車して欲しい、という願いも込めて上記記事を執筆しましたが、それから数日もしないうちに、今回台車枠の亀裂が発見されたため、今年度の運行が終了見込み、という非常にショッキングなニュースを聞くことになりました。


重要部品である台車枠の亀裂は、脱線に繋がる危険なものであるだけに、それを運行前に未然に発見できたことは、日頃の点検が確実に行われていた証左でもありますので、大事故になる前に運休の措置が取られて、安心した次第です。

一方で、より多くの方にこのケーブルカーに乗って欲しかったのに、という意味では残念でありますが、安全に関わることですので、今回亀裂の入った台車枠をしっかり修繕して、来年度の運転再開を願いたいところであります。


これから観光や乗りつぶしで、この青函トンネル記念館の体験坑道ケーブルカーに乗車される方には、注意していただきたいなと思い、ご紹介したニュースでありました。


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▲青函トンネル記念館の体験坑道ケーブルカー。
台車の亀裂が発見されたため、本日(9月12日)より運休となっていますので、ご注意ください。




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【金剛自動車】バス事業廃止を発表(2023.12.20限り)

大阪府富田林市に拠点を持つ金剛自動車(金剛バス)は、来る2023年12月20日をもって、バス事業を廃止することを発表しました。

バス事業廃止のお知らせ|金剛自動車

概要は以下のとおりです。

【バス事業廃止日】
2023年(令和5年)12月20日

【廃止理由】
乗務員の人手不足・売上の低下等様々な要因もあり、あらゆる可能性も新調に検討したが、上記日をもってバス事業の廃止を決定したもの。

【今後の運行について】
2023年12月21日以降の運行に関しては、富田林市、太子町、河南町、千早赤阪村の地域公共交通会議及び法定協議会で協議してもらえるよう依頼中


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



金剛自動車(金剛バス)という会社名は、大阪府南東部以外の方にとっては、本当に聞き馴染みのない事業者名かも知れません。

それもそのはずで、金剛バスが拠点とする鉄道駅は、近鉄長野線の富田林駅及び喜志駅と、近鉄南大阪線の上ノ太子駅の3駅に限られており、また、交通系ICカードも未導入であり、それに何より、大手民鉄のグループではない独立系の事業者でありました。

これらが組み合わさったことから、大阪府内の中でもマイナーな事業者として、ファンの間では注目の事業者でありました。

ただ、「マイナー」といえども、富田林市や太子町、河南町、そして千早赤阪村といった、大阪府南東部の鉄道駅から離れている地域では重要な公共交通機関であります。

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▲金剛バス路線図(同社Webサイト(http://kongoujidousha.com/search.php)より引用)


その金剛バスが、本日バス事業の廃止を発表しました。
廃止の理由をみますと、乗務員の人手不足や売上の低下等の様々な要因が挙げられていますが、報道等によりますと、自治体から補助金等による経営支援が水面下で伝えられたものの、会社の考えは変わらなかったとのことで、収益性以上に人手不足が理由で、今回廃止に至ったというべきでしょうか。

今回の廃止発表を受けて、金剛バス沿線の4市町村では、首長のコメントを発表しています。
金剛自動車株式会社のバス事業廃止を受けて 市長コメント - 富田林市公式ウェブサイト
金剛自動車株式会社のバス事業廃止を受けて 町長コメント/大阪府太子町
金剛自動車株式会社のバス事業廃止について|河南町
金剛自動車株式会社のバス事業廃止について|千早赤阪村

今後これらの4自治体では、連携して代替交通機関の確保が急務となります。
折からの人手不足から、新たに引き受ける事業者があるのか、といった問題がある上に、12月20日の運行終了まであと3ヶ月ということで、限られた時間の中で果たして代替手段は確保できるのか。

もはやどこの地域でも起こり得る、決して他人事では済まされない問題とも思えますので、今後の展開をきっちりみていきたいと思ったニュースでありました。




【関連ブログ】
【速報】金剛バスが事業廃止へ - 鉄道プレス



【関連ニュースサイト】
減便どころではない… 大阪のバス会社「事業を廃止」へ 人手不足など重なり | 乗りものニュース
大阪 富田林などで運行の「金剛バス」 路線バス事業廃止へ|NHK 関西のニュース
富田林市が支援する方針を伝えたものの・・・考え変わらず「金剛バス」が12月20日で運行終了へ 人手不足や売上低下で 大阪(ABCニュース) - Yahoo!ニュース



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【大阪メトロ】大阪・関西万博のオリジナルデザイン列車を御堂筋線・谷町線で運行(2023.11.30〜)

Osaka Metro(大阪メトロ)では、2025年4月から開催予定の「大阪・関西万博」を盛り上げるべく、万博オリジナルデザインのラッピングEVバスと地下鉄列車を運行することを発表しました。

大阪・関西万博のオリジナルデザインをまとったラッピングEVバスと列車を運行します|Osaka Metro

概要は以下のとおりです。

<地下鉄>
【対象車両】
御堂筋線:3列車(両先頭車の計6両)
谷町線:2列車(両先頭車の計4両)

【運行開始時期】
2023年11月30日(木)より順次
(※)ラッピング列車とは別途、ワンポイントステッカー(36列車)も実施。

【イメージ】
(前面)
osakametro_expowrapping_1


(側面)
osakametro_expowrapping_2


(いずれも上記発表資料(https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20230906_evbus_train_design.php?_ga=2.95459227.621462039.1694343679-1551191084.1687872638&_gl=1*1do6dd9*_ga*MTU1MTE5MTA4NC4xNjg3ODcyNjM4*_ga_LT5TV95QB9*MTY5NDM0MzY3OC4xMi4xLjE2OTQzNDM3MzUuMy4wLjA.)より引用)

<EVバス>
【対象車両】
174両

【運行開始日】
2023年9月12日(火)より順次

【イメージ】
osakametro_expowrapping_evbus_1
osakametro_expowrapping_evbus_2


(いずれも上記発表資料(https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20230906_evbus_train_design.php?_ga=2.95459227.621462039.1694343679-1551191084.1687872638&_gl=1*1do6dd9*_ga*MTU1MTE5MTA4NC4xNjg3ODcyNjM4*_ga_LT5TV95QB9*MTY5NDM0MzY3OC4xMi4xLjE2OTQzNDM3MzUuMy4wLjA.)より引用)

詳細は、上記発表資料をご覧ください。



2025年4月の開催が予定されている大阪・関西万博。
相変わらず海外パビリオンの着工遅れがニュースとなっていますが、一方で開催に向けてのアクセス整備や機運醸成の取り組みは、着々と進められています。
(リンク:夢洲開業記事)

今回、大阪メトロでは、この機運を盛り上げようと、万博オリジナルラッピングのEVバスと地下鉄を運行することを発表しました。

デザインは、万博のキャラクター「ミャクミャク」をイメージさせるような色調で、カラフルなものとなっていますが、注目はその運行区間であります。

地下鉄車両については、「御堂筋線」と「谷町線」での運行予定となっています。

このうち、御堂筋線については、中津以北で地上走行区間があるため、例えば並行して走る新御堂筋からこのカラフルな車両をみることができます。

一方、谷町線では、地上走行区間がほぼ無く(八尾南駅周辺のみ)、このラッピングの全体を見ようにも、なかなか難しいのではないか、とも考えたりしました。

地上区間を走る、という意味では、中央線が思い当たりますが、ここ中央線では、万博開催前までに、400系と30000A系に統一されることから、他の線区での実施となったのかも知れません。

ただ、他の線区となると、四つ橋線、千日前線、長堀鶴見緑地線、今里筋線はいずれも地下区間のみですし、堺筋線は阪急電鉄との乗り入れや、大阪市外のみならず、かなり遠方の自治体まで運行することから、屋外広告物の手続の関係もあって、難しかったのかも知れません。


ともあれ、万博に向けて、様々なニュースが入ってきて、徐々に盛り上がりつつあるものの、やはり懸念のパビリオン建設が無事に進むことを願いたいものです。



大阪・関西万博関係の車両ラッピングに関しては、昨年11月より大阪モノレールで「EXPO TRAIN2025 大阪モノレール号」が運行されています。


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▲大阪モノレールの大阪・関西万博のラッピング車両。
前回万博のシンボル「太陽の塔」と合わせて撮影してみました。


今後、他の事業者でもこのような万博関係ラッピングが増えてくることで、万博に向けた機運が高まればいいな、と思っています。



【関連ブログ】
万博ラッピング・ヘッドマーク付電車を御堂筋線・谷町線で運行へ | Osaka-Subway.com



【関連ニュースサイト】
大阪メトロ 御堂筋線・谷町線 関西万博ラッピング列車 運転(2023年11月30日〜) - 鉄道コム



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「青函トンネル記念館」ケーブルカーに乗ってきました(2023.9.3)

鉄軌道の乗りつぶしの中で、個人によって乗りつぶしの対処とするか否かが分かれる乗り物の一つが、「ケーブルカー」かも知れません。

鉄道事業法に基づく鉄道であることから、乗りつぶしの対象に含める方もおられるいっぽう、専ら観光地の乗り物であるなどから、普通鉄道や路面電車などとは一線を画し、乗りつぶしの対象としない、という方もおられるかも知れません。

かくいう私も、つい近年まではケーブルカーは対象外としていましたが、途中からやっぱり乗りつぶしの対象にしよう、と方針を変更しました。

そのため、全国に乗り残したケーブルカーを訪問することとなり、普通鉄道等の乗りつぶしと併せて進めているところです。



個人的な事情も含む前置きはこのくらいにして、今回ケーブルカー乗りつぶしとして、「青函トンネル記念館体験坑道」のケーブルカーに乗ることしました。

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青函トンネル記念館の近くまで走っているJR津軽線(青森〜三厩)は既に完乗しているのですが、その際三厩到着後、そのまま折り返してしまったが故に、この青函トンネル記念館ケーブルカーが残った形となりました。

鉄道路線完乗を目指すためには、外せないこの青函トンネル記念館ケーブルカーですが、気になる話題を聞いたのは今年の2月。


鉄道として運営しているこのケーブルカーは、鉄道関係法規の定めによる点検が必要ですが、コロナ禍で訪問者が大幅に減少したことから、その費用の捻出が難しくなったことから、クラウドファンディングで資金を募集したとのことでした。

幸い、目標額は達成し、2023年度の運行は無事開始できましたが、もとより老朽化も進んでいるものと思慮されることから、このような問題が再燃しないとも限りません。

なるべく早いうちに乗車しておきたいと、今年度の運行期間のうちに訪問しようと、意を決した次第です。

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泉北高速鉄道「せんぼくん」「鉄道むすめ」ラッピング電車を撮影する(2023.9.9)

泉北高速鉄道では、去る9月8日より、同社のキャラクター「せんぼくん」や、「和泉こうみ」をはじめとした「鉄道むすめ」のキャラクターを、5000系電車にラッピングした車両を運行しています。



昨日(9月9日)、その様子を早速記録しようと、泉北高速鉄道の泉ケ丘〜栂・美木多間の若竹大橋で撮影してきましたので、ご紹介します。

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▲和泉中央行きを西側から撮影。
こちらの面からですと、前面・側面が全て「鉄道むすめ」で記録できます。

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▲側面も撮影

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▲最後尾はこのような感じです。

「和泉こうみ」をはじめとした、鉄道むすめが多数描かれている外観は、眺めているだけでも楽しいものですが、各々の「鉄道むすめ」を、更にじっくり見てみたいものであります。


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▲今度は中百舌鳥方面の列車を、東側から撮影。
この方向で撮影すると、前面・側面が全て「せんぼくん」になります。

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▲側面はこのような感じです。

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▲和泉中央方は「ブラックせんぼくん」が描かれていました。
「ブラック」なせんぼくんとは、いかなるキャラクターなのか、未だに謎です…
何者かが判明すれば、当ブログでもご紹介できればと思っています。


本日は、午後から他の用事があったため、乗車はできずじまいでした。
車内の様子は次回のチャンスに持ち越しです。

幸い、この「ラッピング電車」の運行時刻は、泉北高速鉄道のWebサイトで公開されていますので、乗車や撮影にとても便利であります。



公式サイトや、下記個人ブログなどによりますと、車内の装飾も相当楽しいものとなっているようですので、こちらも期待しつつ、実際に乗車できればその様子を当ブログでご紹介したいと思います。




【関連ブログ】
【泉北高速】「せんぼくん」「鉄道むすめ」のラッピング電車が今日から運用開始 : 702鉄道ノート



【関連ニュースサイト】
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南海電鉄「6000系」ステンレス無塗装撮影会に参加する(2023.9.9)

南海電鉄では、高野線で運行する「6000系」のうち6両を、なつかしのステンレス無塗装に戻して運行することを発表しています。」
(参考)
阪和線の沿線から : 【南海電鉄】6000系車両をステンレス無塗装で運行(2023.9.11〜)車両撮影会は9月9日(土)に開催

9月11日(月)からの運行に先立ち、本日9月9日(土)に、「復活デザイン車両撮影会」が実施されました。
場所は千代田工場内で、参加費は大人6,000円でしたが、発売開始後にあっという間に定員に達した模様です。

かくいう私も、募集開始時刻となる8月8日(火)10時きっかりにネット申込を行い、無事に申し込みができました。

チケットが瞬殺だったところから、ファンの関心が高い撮影会。
かつて高野線・泉北高速鉄道線で走っていた無塗装の6000系が、この令和の時代に戻ってくることから、ワクワクしながら本日の撮影会に臨みました。



千代田工場に向かい、受付を済ませて南海電鉄の社員さんの案内に従い、撮影会場に向かいます。
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そこに停車していたのは、まぎれもなく「無塗装」の6000系でした。

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▲扉付近に設けられていた南海電鉄の社章も復元されていました。

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▲銘板も、緑地に復元されており、手の入れようを感じました。続きを読む

大井川鐵道・大井川本線に乗車する(2023.9.5)

静岡県の金谷(かなや)駅から千頭駅までの「大井川本線」と、千頭駅から井川駅までの「井川線」を運営する「大井川鐵道」(大鉄)。

特に大井川本線でのSL運行は鉄道ファンのみならず多くの人々に知られており、観光資源としても名高い路線であります。

しかしこの大井川本線では、昨年(2022年)9月の台風15号の影響で、家山〜千頭間が被災し、現在も運転休止が続いています。

大井川本線 家山⇔千頭 台風15号被災によるバス代行運転について | 大井川鐵道【公式】

コロナ禍もあり、もとより運営の厳しかった大鉄ですが、この台風被害による被害を自社だけでまかなうのが難しい状況となっていますが、それに加え、不通区間の代行バスについても、運行による損失額が大きいことから、自社による代行バスを取りやめ、沿線自治体の川根本町による町営バスに移管することとなりました。
令和5年10月1日以降の千頭・家山間のバス運行について/川根本町公式ホームページ

代行バスの取りやめ・コミュニティバス移管というのは、あまり聞いたことがなく、それだけ大鉄の置かれた状況の厳しさが伝わってくるわけですが、そんな大鉄・大井川本線と、その代行バスに乗車してみましたので、その記録をご紹介したいと思います。



まず乗車したのは、金谷7時46分発の家山行きです。
乗車したのは、近畿日本鉄道から譲渡された16000系電車です。
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▲車内はこのように、近鉄特急時代の座席を、向かい合わせにしてそのまま使用しています。

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