JR西日本、ブレーキなき組織の暴走体質(日経ビジネス)

私が苦笑せざるを得なかった記事は頭の部分。(以下引用します)

・・・
「そのカーブが近づくと、ベテランの運転士ですら緊張感が高まるという。

「魔のカーブ」。

それは100人超の死者を出したJR西日本の尼崎脱線事故現場ではない。大阪府の南端、同社の阪和線にあった。
大阪の天王寺駅を出発した特急「オーシャンアロー」は、阪和線の終点、和歌山駅を目指して61kmをノンストップで走り抜けていく。そして直線を時速120kmで飛ばして和歌山県との県境に近づいたところで、列車は急ブレーキをかける。大きく左に旋回し、カーブの途中にある和泉鳥取駅に突っ込むように通過していく。
「ノロノロ運転で走る時代の路線だよね」。運転士は苦笑する。

特急が走る路線に、これほどの急カーブが存在することには訳がある。

阪和線が開通したのは1930(昭和5)年のこと。大阪の中心から南へと延びるローカル線は、そもそも時速120kmもの高速で走ることを考えて敷設されていない。「103系」という40年前に開発された列車が、今でも現役で走っているほどだ。」
・・・

おいおい、「阪和線」が「ローカル線」とは!(笑)

とまあそんな間抜けな事はおいといて、和泉鳥取というのは私の最寄り駅なんです。実は。
確かにここで阪和線は大きく南へカーブして阪和県境に入っていきます。
でも、和泉鳥取まではかなり線形が良い事をこの記事の筆者はご存じかな?
おそらく近畿でも有数の真っ直ぐな路線であると断言できます。

で、大阪平野を南西に突っ切ってきて、今度は和歌山に向かうために南に方向を変えるため、ここにカーブがある。
別にローカル線で路線が貧弱だからというわけではありません。

そもそも、阪和線はもともと海側の南海線に対して大阪・和歌山を更に早く結ぶべく山側の田園地帯を突っ切ってできた路線である事を全くご存じない様子ですな。
昭和5年にできた路線とはいえ、条件的には戦後にできた路線と変わらない、いやそれ以上とも言えます。

それにしても本当に運転手は記者に対して「ノロノロ運転で走る時代の路線」と言ったのか?それも怪しい・・・
確かに特急・快速・普通と列車の種別や本数が多くて、先行列車がつかえて「ノロノロ」走る事はあるが、もしかして、このことを勘違いして記事にしたのか?

まあこんな記事を書くのに阪和線を例に挙げる記者の勉強の程度がわかるようなお笑い記事として読んで頂ければ幸いです。他の路線を挙げていたら、こんな突っ込みは受けずに済んだんですけどね。

決してJR西日本を擁護する気持ちはないのですが、事実を誤解しているような突っ込みどころ満載の記事を見つけると、しかもそれが自分の最寄り駅が含まれた記事だと尚更突っ込まないわけにもいかなく、書かせて頂きました。

でも、やはり阪和線の日根野以南にもATS-P設置はしといた方がいいでしょう。
山中渓にも六十谷にもカーブ減速ありますから>JR西日本殿