日頃、役所や企業の不祥事を批判し、叩いているマスコミ。
それ自体は別に悪いとは思いませんし、特に役所に関しては、議会や住民とはまた別の監視役という意味では、ネット上のコミュニティが広がった現在でも、それなりに重要な役割を担っているとは思っています。

ただそれは、マスコミ自体が読者や住民に信頼されていることが前提にあるわけでして、その「信頼」は、例えば国民の義務を果たすとか、そんな基本的なレベルからの問題でもあるわけです。

突然堅い話からはじめさせていただいたのは、こんなニュースがあったからです。

朝日新聞社、4億円所得隠し=カラ出張で架空経費−元京都総局長、編集局長ら処分(Yahoo!ニュース、元記事:時事通信)
本社5億1800万円申告漏れ 修正申告、関係者を処分(asahi.com)

簡単に言えば、朝日新聞社がカラ出張で架空経費を計上し、脱税していた、ということです。
いうまでもなく、納税の義務は国民の義務の一つとして課せられていますし、また、架空経費の出所は、当然読者の購読料や広告主の広告料(=商品の販売価格の一部として消費者も負担)となっているわけです。

これは、以前カラ残業や不適切な経理処理で叩かれた役所と同じような構図なのですが、今回の朝日新聞社の脱税にかんしては、他のマスコミ各社も殆ど突っ込まずに、通り一辺倒の報道で終わっています。
報復報道が怖いのか、それとも似たようなことをマスコミ各社はやっぱりやっているのかは、分かりませんが、こういう事を突っ込んで報道して、結果として改善していかないと、結局は当のマスコミが信頼されない集団で、いくら「我々市民の目線では」云々の記事を書いていたとしても、本当の市民との距離は大きく離れてしまい、信頼されないようになってしまうこととなり、結局は自分たちで自分たちの首を絞めることになってしまいます。

マスコミに関しては、これくらいの脱税でも、うまいこともみ消せば、不買運動やそんなことにはつながらない、一種のおごりも感じられます。
そんなおごった気持ちを持った業界が、健全に発展していくとは、どう考えてもあり得ない。いや、もうネット上の人々を中心としてそれは気が付いていることでは、と思いました。これが広まるとどうなるか、マスコミの人々にはよく考えて欲しいものです。
朝日新聞社、4億円所得隠し=カラ出張で架空経費−元京都総局長、編集局長ら処分(Yahoo!ニュース)

 朝日新聞社が東京国税局の税務調査を受け、出張費の過大計上などにより2008年3月期までの7年間で約3億9700万円の所得隠しを指摘されたことが23日、分かった。このうち、京都総局が出張費などとして計上した約1800万円については、カラ出張などによる架空経費と認定された。
 同社が明らかにした。申告漏れ総額は約5億1800万円に上り、重加算税を含む追徴税額は約1億3900万円となる見通し。
 同社は同日、修正申告した上で、当時の複数の京都総局長を停職処分とし、管理責任を問い、東京、大阪、西部、名古屋の各本社編集局長を減給処分にした。


本社5億1800万円申告漏れ 修正申告、関係者を処分(asahi.com)

 朝日新聞社は、東京国税局から08年3月期までの5年間(一部7年間)で、法人所得に約5億1800万円の申告漏れを指摘され、23日に修正申告して法人税約1億700万円を納付した。これに伴う加算税は約3100万円、うち重加算税は約2800万円と見込まれる。

 東京国税局は、取材費の一部を交際費と認定したり、出張費の過大計上を指摘したりして、編集関連費のうち約3億9700万円を経費とは認めず、重加算税の対象と認定した。このうち、京都総局が出張費などで計上した約1800万円については、カラ出張などによる架空経費と指摘した。

 このほか、本社が負担している出向社員給与について、出向先の子会社は自社が負担すべき人件費を本社へ戻し入れることになっているが、約9500万円が戻し入れ不足であるとして寄付金と認定した。また、支払い基準が不明確な販売関連の会社への奨励金約2400万円を寄付金と認定するなど、いずれも申告漏れと指摘した。

 朝日新聞社は、これらの認定を受けて、同日付で京都総局の当時の総局長らを停職などの処分としたほか、管理責任を問い、東京、大阪、西部、名古屋の各本社編集局長を減給処分とした。

 朝日新聞社広報部の話 申告漏れの指摘を受けたことを報道機関として重く受け止めています。架空経費に関しては関係者を厳しく処分しました。今後一層、適正な経理、税務処理に努めます。