このブログでも度々ご紹介してきた京阪電鉄旧3000系特急車の引退。
定期運行は去る3月10日(日)に終了し、残すは中之島〜出町柳の快速特急としての特別運転を残すのみとなりました。

更にこの特別運転では、定期運行時に連結していたダブルデッカー車を除いた7両編成での運転となります。
これまで撮影してきた旧3000系特急車とは雰囲気の違う姿を最後に見届けたい、ということもあり、特別運転の二日目の3月24日(日)に撮影することにしました。

撮影場所に選んだのは、滝井駅。
滝井駅では、「洛楽」の旧3000系特急車の運転も撮影したことから、今回もすれ違いなどのパターンからうまいこと撮影できる期待があることや、また比較的撮影スペースがあること、そして何より以前に撮影したことから勝手が分かることから、今回の特別運転を撮影する場所に定めました。

滝井駅に8時35分頃に到着しましたが、下り(大阪方面)ホームの淀屋橋側にいたのは一人だけでした。私が二番乗りということで、かなり良い場所を確保できました。

旧3000系特急車の中之島への回送まで時間があるので、光線等の確認をしながら練習します。

そうこうしているうちに、10時過ぎ、回送列車が通過していきましたので、撮影します。
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まずは所謂「鳩隠し」をつけた回送シーンが撮影できました。
快速特急の中之島発車は11時。随分早い回送ですが、これは中之島駅での乗車や撮影で時間がかかることを見込んでのことでしょうか。

次はいよいよ本番の快速特急の撮影となります。
通過時刻の11時15分頃が近くなるに連れて、滝井駅で撮影するファンも増えてきて、最終的には30名程度くらいになってきたでしょうか。

最後の確認に、数少なくなってきた2400系の原色編成(2456F)の普通列車を撮影します。
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ところがこの列車が、滝井駅を発車しようとするといきなり停車してしまいました。

「誰かが緊急停止ボタン押したのか?」等と考えていると、今度は下り淀屋橋行きの特急(3000系)が滝井駅構内で停車してしまいました。

本番の旧3000系特急車の通過直前に何だかただことではないアクシデントが起こったようです。
次第に状況が明らかになってきましたが、それは変電所のトラブルによる電車線の停電というもの。復旧には相当の時間がかかるということでした。

撮影現場では少し騒然とはなりましたが、それよりも二編成が停車している滝井駅の状況が珍しいので、多くのファンが停車している編成をわらわらと撮影しはじめることとなってしまいました。
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気がかりだったのは、快速特急が運転打ち切りになるかも、といったことでしたが、運転打ち切りとなったとしても、必ず何らかの形で滝井駅は通過するので、その点は(形が多少変わろうが)楽観的な予想はついていました。

というわけで、緊張の撮影前にとんだトラブルに見舞われて、少し緊張の糸が切れつつ、これはこれでハプニングやなあ、と思っていましたが、それも列車を撮影しようとしているファンからの感想であって、実際に乗車していた乗客にとっては大きなトラブルであることには相違ありません。
そうこうしているうちに、停車中の3000系特急の車掌室から乗客を降ろし始めました。
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確かにこの3000系だと窓も車端部ロングシートの箇所しか開かないので、気分が悪くなって降りたいという乗客もいたのではないか、と思います。

約1時間20分後の12時30分頃、ようやく運転再開ということになり、停車中の列車のパンタグラフが上がり、モーターが起動しだし、走り始めました。

ちなみに、この停電はカラスが落としたハンガーが架線に引っかかりショートしたため停電したものだ、というのが後の報道で明らかになっています。
カラス落としたハンガーでショート?…京阪停電(読売新聞Webページ)


待ち構えていた旧3000系特急車もようやく京橋駅を発車したという情報が入ってきたので、スタンバイをします。仕切りなおしです。

しばらくすると、中之島方から旧3000系特急車がやって来ました。
先行列車がつかえていることもあって、結構遅いスピードでやってきたので、落ち着いて撮影することができました。

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とんだハプニングに見舞われましたが、結局対向列車に被ることもなく、無事に撮影することができ、周囲では安堵の空気とともに、誰からともなく誰に対してでもなくお互いに「お疲れ様でした」という言葉が出ていましたし、私自身も何気なく「おつかれさまでした」と挨拶していました。

最近、鉄道ファン、とくに列車を撮影するファンの迷惑行為に関する記事が大手新聞社の記事として紹介されていたりして、とかくそういった批判的な目で見られることもあるや知れませんが、ほとんどのファンはこのように、ルールとマナーを守り、先着者優先等の秩序に従って、安全に撮影し、撮影が終わったら互いの労をねぎらう、といった紳士的な方々ばかりだった、というのは声を大にしていいたいところです。

とはいえ、31日の最終日にはこれまでにない人出となることもあり、現場が混乱することも大いに考えられますが、無事に運行・撮影ができるように願いたいものですし、一人ひとりがそういった最低限のルールとマナーを守って欲しい、というお願いを記しておきたいと思います。


というわけで、何かと色々あって、本当に「記憶に残る記録」となった旧3000系特急車の特別運転。
特別運転としては、この滝井駅での撮影のみとなりますが、折角なので、出町柳駅到着後の折り返しの回送列車をどこかで撮影できないか、と思い、ダイヤが乱れているとはいえ、列車は動いているので、ひとまず出町柳方面へ向けて移動することにしました。


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