その3からの続きです。

次に乗車する列車は、釜石〜盛岡の釜石線・東北本線の快速「はまゆり2号」と、盛岡〜宮古の快速「リアス」です。
この2本の快速列車を利用することで、津波被害により不通となっている山田線・釜石〜宮古を速達列車同士を乗り換え1回で結ぶことができるという、理想的な乗継が実現します。

とはいえ、所要時間は約4時間半と、被災前の山田線はおろか、現在運行されている山田線代行バスよりもはるかに時間がかかるのですが、今回はその1で触れたように「北海道&東日本パス」を使用しているのと、釜石線・山田線ともに乗ったことがないため、このルートを辿っていくことにします。

まずは釜石〜盛岡の快速「はまゆり2号」からです。
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はまゆり2号は、指定席車1両・自由席車2両の3両編成ですが、乗車区間が長いので、予め指定席を確保しておきます。
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結論から言えば、釜石で乗車の際には自由席も十分余裕があったので、指定席を確保するほどでもなかったのですが、逆に言うと指定席を利用する人が多くなく隣席に他の乗客がが来ることもなく、これはこれで良かったのかも知れません。

8時30分に釜石を出発し、次の小佐野駅を出てから、列車は上り勾配に挑みます。
陸中大橋駅付近からのΩループ線がこの路線の見どころともいえるのですが、そのポイントに早速差し掛かった感じです。

ループ線の下の方から見上げると、これからたどる線路の橋梁が見えたりします。
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ループを登ると、今度は外界に先ほどたどった線路が見えてくるぐらいに一気に高度を稼ぎ、内陸部へ突き進みますが、このダイナミックさは実際に乗ってみると壮観とさえ感じました。
願わくは、今度は「SL銀河」でSLと気動車の共演のサウンドを聞きながら乗ってみたい、と感じました。

峠を超えて、風景が開けてきたら遠野で、少し乗客が増えてきました。

次の宮守では対向の快速「はまゆり1号」との待ち合わせなので、ホームに降りて写真を撮ってみます。
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新花巻で、乗客の半数程度が新幹線への乗継で下車していきました。
その次の似内で、たまたま知人が乗車していた列車とすれ違ったりしたりと、最後に個人的なサプライズがあったりして、花巻着。
花巻で進行方向が逆転し、盛岡に向かいます。

先ほどまでの釜石線とはうって変わり、直線の多い東北本線の区間を快調に飛ばし、盛岡駅に到着します。

約20分後に発車の山田線快速「リアス」は、2番線からの発車です。
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時刻表を見れば分かりますが、実は上米内より先の区間に向かう初発の列車となっています。
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18きっぷの利用期間内でもあるため、混雑が予想されましたが、予想に反してゆったりと座席にありつけることができました。

11時7分に、再び沿岸部を目指し、宮古へ向けて出発します。

途中の上米内までは、盛岡市の郊外で住宅もあり、区間列車が設定されていたり、こちらのエントリーでもご紹介したように社会実験による増発が行われているのも納得の沿線風景でしたが、上米内を過ぎると一変、人家も無ければ道路もない、まさに山の中を走っていきます。

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建設時、「猿でも乗せるつもりか」と言われたとか言われなかったのか、そういった逸話も納得できるような沿線風景を眺めているうちに、勾配を登り続け、区界駅に到着します。

ここから先は基本的に下り勾配で山を降りていくのですが、沿線風景は山中を縫って走る様子は先ほどとも変わりません。
こんなところによく鉄道を建設したなあ、とも感心しながら沿線風景を飽きることなく眺めていると、茂市に到着します。
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茂市駅の構内。

2010年7月までは、ここから岩泉線の列車が発着していましたが、土砂崩落による災害で運休となり、復旧に多額の費用がかかる一方で利用者が僅少であることから、今年3月末をもって廃止となったことは、こちらのエントリーで記した通りです。

運休・廃止前に乗ってみたかっただけに、それが叶わなかったことは残念とした言いようがありません。
それだけに、今後は乗れる路線は乗れる機会に乗っておき、後悔のないように乗りつぶしをしていきたいと感じているところです。

高度を下げ、街が開けてくると、宮古駅に到着します。
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釜石から4時間36分、キハ110形に揺られ続けての山岳路線の乗りつぶしを楽しんだ後は、三陸鉄道北リアス線への乗り換えが待っています。

その4に続きます)


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