こちらのエントリーなどでもご紹介してきましたが、泉北高速鉄道を運営していた大阪府都市開発株式会社の民営化において、当初の米投資会社への売却が府議会で否決され、その後の南海電鉄へ売却となったことは、記憶に新しいかと思います。

その際の南海電鉄からの運営提案として、南海・泉北高速の乗継運賃値下げや通学定期の割引率拡大の提案がありました。
これら二つの提案について、その概要が発表されましたのでご紹介したいと思います。

「南海・泉北連絡普通旅客運賃」および「泉北線内通学定期旅客運賃」の値下げを実施します(南海電鉄|ニユースリリース)
「南海・泉北連絡普通旅客運賃」および「泉北線内通学定期旅客運賃」の値下げについて|お知らせ|泉北高速鉄道
南海・泉北の連絡運賃、来年3月値下げ…難波〜泉ヶ丘間は460円 | レスポンス

まず南海・泉北連絡普通旅客運賃の値下げですが、南海・泉北高速両社を利用した場合の乗継割引額を現行の20円から100円に割引額を拡大することにより、現行運賃よりも80円値下げとなります(いずれも大人)。
値下げの対象は南海・泉北連絡普通乗車券で、PiTaPa・ICOCA等のICカード(全国相互利用対象カード含む)による乗車も対象となります。
一方で、南海・泉北連絡の定期乗車券・回数乗車券・団体乗車券や、泉北線内のみ・南海線内のみの普通乗車券は今回の値下げの対象ではありませんのでご注意下さい。

なお、今回の連絡普通旅客運賃の値下げにより、現在発売されている「南海・泉北連絡回数乗車券」は廃止となります。
引き続き両社をまたがる区間で回数乗車券を利用する場合は、南海電鉄・泉北高速鉄道それぞれ単独の回数乗車券を併用することになるのですが、普通運賃の値下げが大きくなることから、2枚の回数券組み合わせて利用するよりも、連絡普通乗車券の方が安くなることがあるとのことです。
これは連絡定期券についても同様で、区間等によっては連絡普通乗車券の方が安くなることもあるとのことです。

一方、泉北線内の通学定期の値下げですが、泉北線内の区間を含む「通学」定期券のうち、泉北線内の区間が対象で、現行の割引率60%から70%へ引き上げる(25%値下げ)こととしています。
なお、くどいぐらいに強調していますが、「通学」定期券が値下げの対象となっていますので、「通勤」定期券は今回の値下げの対象外となりますので、十分ご注意下さい。

いずれの値下げも平成27年3月中に開始予定となっており、実施日については決定次第発表されることとなっています。


連絡普通旅客運賃の値下げ、通学定期旅客運賃の値下げ、いずれも運営提案に記されていた内容なので、特に目新しい内容というわけでもないのですが、実際にこのように発表されると、本当に実施されることになるのだな、と改めて実感する次第です。

また、今回の割引拡大で、連絡回数券が廃止になるとともに、連絡定期券や回数券の併用よりも連絡普通運賃の方が安くなるという現象も生じることとなります。
この点、利用者にとってややこしいという意見も出てくるのかも知れませんが、そういった比較を行うサイトを誰かが作ったりするのかも知れませんし、エクスプレス予約の「EX-IC運賃ナビ」のように公式に用意されたものが開設されたりすることも、考えられなくはないのかも知れません。

ともあれ、買収に伴う事業提案の内容が早速実現されていく、今後は通勤特急の検討等もあるのですが、これとてこちらのエントリーでご紹介した「サザン・プレミアム」の泉北線内乗り入れのように、検討に向けた動きも感じられることから、今後の泉北高速鉄道に引き続き注目していきたいな、と思ったニュースでした。

南海・泉北高速、「南海・泉北連絡普通旅客運賃」および「泉北線内通学定期旅客運賃」値下げ実施 - kqtrain.net(京浜急行)
南海・泉北連絡普通旅客運賃等、2015年3月中に値下げ: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」


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