昨日の記事の続きです。

和歌山県庁メールマガジンで、特急「くろしお」の白浜〜新宮間において、平成30年春に1往復削減するとともに、283系(オーシャンアロー型)の運用区間を白浜までとする旨、JR西日本が計画していることが配信されていましたが、その全文が和歌山県のWebサイトで公表されていましたので、ご紹介します。

和歌山県庁メールマガジン「わかやま通信」バックナンバー 平成29年10月17日| 和歌山県ホームページ

概要は、先の記事のとおりですが、改めて下記にてまとめてみます。
・JRきのくに線白浜〜新宮間の特急くろしお号について、 平成30年春に1便(1往復)減らすという計画があるとJR西日本から聞いている。 
・特急くろしお号は、 和歌山県の観光振興に欠かせないものであるとともに、 県民の出張や旅行等にも大変重要な列車であり、 県としては減便には強く反対する。
・利用者が少ないから 単に減便するという発想ではなく、 公共交通機関の維持確保を図るために、 もっと利用促進に取り組むべきで、 県としても地元自治体とともにJR西日本に協力していきたいと考えている。

・また、オーシャンアロー号(283系)について、 車両の老朽化から運行区間を白浜までに短くし、 白浜〜新宮間はすでに導入している新型車両との入れ替えを行う計画があるとのこと。
・しかし、 オーシャンアロー号は「海と太陽が大好きな列車」というコンセプトで造られており、 豊かな緑と青い海に恵まれた風光明媚な紀南地方を通る列車として最適なものであり、 新宮までの運行を継続すべきと考える。

・県としても、 和歌山県の観光振興、 地域振興のため上記のような考え方で、 JR西日本に働きかけるので、 県民の方々、 和歌山を訪れる方々にも、 是非移動手段として特急くろしお号を含む公共交通を利用していただきたい。


以上となりますが、和歌山県の当座の方針としては、県民や来訪者に対し利用促進を働きかけていく、というものになるかと考えられます。
とはいえ、利用促進については、これまでJR西日本も相当行ってきていると考えられますので、和歌山県としては、その取り組みを更に広く発信することで、特急「くろしお」に今まで目を向けていなかった人々を振り向かせることが、スタートなのかも知れません。

一方、減便や283系の運用区間短縮は、利用者の減少と車両の老朽化という根本的な問題に起因することから、その解決は容易なものではないのは確かでしょう。
とはいえ、減便を避けたり(短編成化等も一つのアイデアでしょう)、その影響を最小限に抑える(白浜以南の普通列車との接続を改善による救済措置)等の手法、また、283系の運用区間については、「風光明媚な紀南地方を通る列車として最適なもの」という考え方とするのであれば、いっそのこと白浜〜新宮の観光特急に衣替えする等といった、持続可能な運行形態とするアイデアをJR西日本や県、沿線市町村や利用者と一体となり考えて、できることから実行していくことが必要なのではないか、といえるでしょう。


今後、和歌山県がどのような形でJR西日本に協力していくのか、またそれがどのようにJR西日本の施策に反映されていくのか、今後の動向も引き続き見ていきたいと思います。

●参考
旅行情報サイト「タビリス」にもこのメールマガジンについて掲載されていました。
後追い掲載のネットメディア第1号でしょうか。
特急「くろしお」が2018年ダイヤ改正で減便か。283系は新宮乗り入れ廃止も | タビリス

「レスポンス」でも取り上げられました(草町義和さん執筆)
JR西日本『くろしお』一部区間で減便か…「オーシャンアロー」も短縮 | レスポンス(Response.jp)


JRきのくに線 特急「くろしお号」の減便等について ー和歌山県庁メールマガジンよりー ( 鉄道、列車 ) - 鉄路を駆ける風 - Yahoo!ブログ
「くろしお」、2018年春に減便か?: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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