現在南海ウイングバス南部と御坊南海バスが運行する、高速バス和歌山・東京線ですが、この10月に運行開始30周年を迎えることとなります。
これを記念して、30周年キャンペーンを実施することが発表されました。

南海バス|高速バス和歌山・東京線 お陰様で感謝の30周年!

上記発表資料によれば、30周年キャンペーンについては、運行開始日の10月25日(木)からの10日間、高速バス和歌山・東京線の利用者に30周年記念グッズを配布するほか、30周年記念グッズプレゼント企画も実施することとしています。

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。

nankaibus_southerncross
▲運行開始当時の車両
(上記発表資料http://www.nankaibus.jp/var/rev0/0002/1546/SKM_C55818092813530.pdfより引用)



今回30周年を迎える和歌山・東京線ですが、昭和63年の開設当初は、南海電鉄と東京急行電鉄との共同運行としてスタートしましたが、その後、東急バス(東京急行電鉄から移管)の撤退の後、東京側の運行会社はJRバス関東に移管されました。
また和歌山側でも、南海電鉄のバス事業分社化により和歌山側の事業者は南海バスへ移管、その後更にグループの南海ウイングバス南部への移管されました。

更に時代が下り、2015年11月にはJRバス関東の撤退(参考:【南海ウイングバス南部】高速バス和歌山〜東京線を単独運行へ。JRバス関東は撤退 : 阪和線の沿線から)、2016年8月には御坊南海バスとの共同運行(参考:【南海バス】高速バス「和歌山・和泉中央〜新宿・東京」線は8月5日より南海ウイングバス南部と御坊南海バスの2社による共同運行に : 阪和線の沿線から)といった変遷を経て、今日に至っています。


南海電鉄バス最初の高速バス路線であったこともあり、同社グループにとっても、ある種特別の位置づけもあると思われるこの路線であることが、この30周年キャンペーンの実施にも現れているのかな、とも感じました。

よく考えてみると、昭和末期から平成初期にかけて開設された南海電鉄バスの高速バス路線のなかで、現在でも当時とほぼ同様の路線形態で運行しているのはこの和歌山・東京線のみではないか、とも思われます。

当時開設された路線は、他社との競合からほどなく廃止されたものや、長らく運行されてきたものの競合環境の変化から廃止(参考:南海バス・西肥自動車、大阪〜佐世保・ハウステンボス間の高速バスを10月1日から休止へ【8月22日追記】 : 阪和線の沿線から)されたりしたものが多く、当時から形を変えつつも、現在も残っている路線はこの和歌山・東京線のみなのではないかと思われます。

そういう意味では、南海バスグループの高速バス進出の礎を築いた本路線が末永く運行されることを願ってやまない、と感じたニュースでした。



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