先月末より公開された、映画「かぞくいろ -RAILWAYS わたしたちの出発-」。
こちらのエントリーでご紹介したように、雑誌「旅と鉄道」などにも取り上げられているように、「RAILWAYS」シリーズでは約7年ぶりの第3作ということで、個人的にも楽しみにしていた映画ですが、忙しい最中に何とか時間を見つけて観に行くことができましたので、その感想等をご紹介したいと思います。

映画『かぞくいろ -RAILWAYS わたしたちの出発-』


※注意
以下では、作中の内容をご紹介している、いわゆる「ネタバレ」の内容となっています。
そのため、これからこの作品を鑑賞される方は、以下の内容にネタバレの内容が含まれていることをご承知いただくとともに、ネタバレが嫌な方は即刻他のページに移って下さいますようお願いします。

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ストーリーはこんな感じです。
(作品パンフレット等を参考に、編集)

夫の死をきっかけにシングルマザーとなった奥薗晶(有村架純)が連れ子の駿也(歸山竜成)とともに、夫・奥園修平(青木崇高)の故郷である鹿児島に向かいますが、息子と疎遠だった義父・奥薗節夫(國村隼)は、ある日突然自宅に現れた晶と駿也から、息子の死を突然知らされることとなります。
東京の家も追い出されて住むあてのない晶と駿也、そして節夫の三人の生活がスタートします。

何とか仕事を探さないといけない晶は駿也の一言をきっかけに、地元の肥薩おれんじ鉄道の運転士候補生に。
北九州・門司の研修センターで無事動力車操縦者運転免許を取得、見習い運転をスタートしますが、夜間運転で鹿を轢いたことからパニックとなった晶は、本当に自分が運転士に向いているか、自ら考えざるを得ない状況に追いやられることとなります。

一方、夫・修平の連れ子だった駿也との関係も、実の母ではないこともあってか上手くいかず、駿也の半成人式の日に発表した作文の内容にショックを受けた晶と駿也が言い争う事態となり、その思いは爆発してしまいます。
「自分が死んだ方が良い」とまで、駿也に言われた晶はショックから家を飛び出して東京に戻ってしまいます。

運転士の仕事、夫の連れ子、義父との関係、全てをリセットしてしまうのか、それともあきらめることなく再構築していくのか。

かつて家族3人で行き交う列車を眺めた跨線橋でただ一人、列車を眺める晶の出した結論は果たしてどちらか…



映画本編では、東シナ海を望む肥薩おれんじ鉄道の風景が存分に描かれ、また行き交う列車の(役者さん運転パートも含めた)動きやサウンドも、鉄道ファンが観ても満足いく描写となっています。

またその中で、見ず知らずの田舎で、また人命を預かる列車運転士という責任の重い仕事という、慣れない環境の中で強く生きる晶の姿や、そしてこれまた突然やってきた息子の嫁と孫に戸惑いながらも、徐々に心を開きつつ、一方で長年運転士一筋のキャリアから、運転士として未熟な晶に対して厳しい言葉をかける、そんな難しい役どころである節夫の姿など、感銘を打たれる、有村架純さんや國村隼さんなどの演技も深い見どころのある作品でした。


RAILWAYSシリーズでは、初の女性運転士が主役の作品で、これまでの脱サラ(第1作、中井貴一)、定年間際(第2作、三浦友和)の歴代運転士とはまた違う魅力、特に有村架純演じる運転士の姿そのものが殊更注目されている本作品でありますし、その姿はやはり映画館のスクリーンで実際にご覧になられればと思います。


さて、本ブログでご紹介するには、やはり鉄道描写等々についても、いろいろご紹介しておきたいと思いますので、小ネタ程度にはなりますが、かいつまんでご紹介します。



・最初にクローズアップされる列車は?
これが肥薩おれんじ鉄道、と思いきや違うのであります。
作品のクレジットに「日本貨物鉄道(JR貨物)」とあるように、映画の冒頭でアップされ、セリフにもなるのは、JR貨物のEH500型、愛称「金太郎」。
一般的に注目される新幹線や特急列車でなく、敢えてEH500型をクローズアップさせたこのシーンだけで、駿也の鉄道ファンとしての素養を描き切った、見事なセレクションでした。


・2階に置いている鉄道模型のパッケージに注目
節夫の家の2階は、息子の修平が鹿児島に住んでいた頃に集めていた鉄道グッズ等が、今も残されています。
サボや鉄道書籍等々、ファン垂涎のグッズをよくもまあこれだけ集めてきたよなあ、という部屋ですが、その中の鉄道模型に注目。
私が見た限り、そのパッケージには「TOMY」と書いてありました。
何度か目を凝らしてみましたが、「Tomix」ではありませんでした…(間違っていたらすみません。)

これ、相当の年季が入っていることは確かだと思います。
トミックスブランドが展開されたのは、昭和の終わり頃でしょうから、少なくとも35年近く前でしょうから、これだけでも年代物ですよね…


・修平はJR派
何のことを言っているのか、これだけで分かる人には分かるフレーズですね。
同じく2階部屋の鉄道グッズの中に、時刻表のバックナンバーが並んでいます。
JR九州も協力していることから当然の流れではありますが、並んでいるのは「JR時刻表」でした。
ちなみに私自身はJTB派なので、どうやら修平とは宗派が違っていたみたいで…


・くまモンラッピング車両も登場
主なロケ地は鹿児島県阿久根市ということもあり、くまモンは出てこないかも知れない、と思いましたが、杞憂でした。
車両基地のある出水は熊本県なだけに、くまモンラッピング車両も出てきます。
くまモンファンの私にとっても満足いく作品でした。


・有村架純さん役の運転士さんみたいな方は実在しています
あくまで「肥薩おれんじ鉄道の女性運転士」ということですが、実在しています。
しかも、対談記事がパンフレットにも掲載されていますので、映画見たけどパンフレット買うの忘れた方、今から戻って買いましょう(笑)

そのパンフレットがこちら。
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・制服姿、作業服姿、あなたはどちらが好き?
敢えて、誰の、何の姿なのかは触れないでおきますが、まさか作業服姿が出てくるとは眼福、とだけ個人的な感想を述べておきます。
それにしても、肥薩おれんじ鉄道の制服、格好いいですね。


・久しぶりに乗りたくなった「肥薩おれんじ鉄道」区間
今回の舞台となった「肥薩おれんじ鉄道」は、九州新幹線の開業に併せて第三セクター鉄道として開業した路線です。
同区間は、JR九州の鹿児島本線の時代に乗り通しており、個人的な乗りつぶしルールでは新規開業区間ではないため、第三セクター化後の同区間にはまだ乗車したことがありません。

しかし、今回の作品を観て、改めて「肥薩おれんじ鉄道」としての八代〜川内間に乗車してみよう、と思いました。
おいそれと簡単にはできないかもですが、ロケ地の訪問も併せて乗車できれば良いなと思います。


・最後にどうしても書きたい一言
「自宅の留守電、未読メッセージ残ってませんか?」
家の電話を長らく触ってもいない方、想像しているのよりも多いのかも知れませんね…
私も、自宅の留守電メッセージは、失念しそうになることもままあるので、ちゃんと確認しようと思います。


肥薩おれんじ鉄道目当てでも、有村架純目当てでも、はたまたその両方でも楽しめた映画、「かぞくいろ -RAILWAYS-」。
更なるシリーズ展開のためにも、多くの方に観てもらい、共感していただければと感じ、本エントリーがその一助になればと思い、ご紹介とさせていただきました。



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「かぞくいろ RAILWAYS」を観てきました: 鉄道の小箱



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