久しぶりにアップの鉄道関連書籍のご紹介。
今回は「グリーン車50年の世界」(交通新聞社)です。

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1969年5月に、従来の等級制から運賃・料金制度改正により登場した「グリーン車」。
本書はそれから現在までのグリーン車がたどった50年のあゆみを、豊富なカラー写真とともに紹介しているムック本であります。

一口に「グリーン車」といっても、50年の歴史を経た現在に至るまで、多くの種類が登場してきました。
2人掛けのリクライニングシートが主流だった国鉄時代でありますが、その末期には100系新幹線のグリーン個室が新たに設けられたりしました。
また、民営化後はグリーン個室は「スーパービュー踊り子」「成田エクスプレス」にも広がりましたが、その一方でより快適性を求めるニーズから、座席も1列・2列が主流となってきました。

一方、普通列車のグリーン車も、国鉄時代から民営化しばらくの間は、関東地区の東海道線、総武・横須賀線だったのが、2階建てグリーン車の導入後、東北線・高崎線・常磐線にもその範囲を広げてきました。

更にグリーン車で忘れてはならないのはお座敷列車や欧風客車といった、いわゆる「ジョイフルトレイン」でして、国鉄末期から民営化初期に、まさに全国各地でグリーン車扱いのジョイフルトレインが登場しました。


本書では、こういった、様々な発展を遂げた「グリーン車」の歴史を、フルカラーで紹介した、記録としても貴重なものとなっています。

個人的に貴重な記録として注目したのは「連絡船のグリーン席」でありました。
青函・宇高の両連絡船には、「グリーン船室」が設けられていました。
青函連絡船には指定席と自由席が、宇高連絡船には自由席のみが設定されていましたが、両連絡船のグリーン船室の様子が、カラーでも紹介されていました。
グリーン席といえば国鉄〜JRの鉄道車両に設けられた設備であって、船舶まで含めるのはいかがなものか、という声もありそうですが、一方当時の連絡船は鉄道と一貫した輸送形態を構築していたことを考えると、本書で取り上げるに相応しい設備なのではないか、と思います。


思えば登場から50年となるグリーン車。
一口にグリーン車といっても、様々なサービスが開発され、そして変化していきましたが、その変化を俯瞰する一冊として、グリーン車好きの方には是非とも手にして欲しい一冊と感じました。
かくいう私も、下記エントリーのように「スーパー北斗」・北海道新幹線「はやて」とグリーン車を乗り継いで利用したりと、チャンスがあればグリーン車に乗ってみようと思う向きでありますので、本書を読むことで、グリーン車のあゆみを復習できたな、と感じた、有意義な一冊でありました。
参考:「スーパー北斗」・北海道新幹線「はやて」(E5系)グリーン車を乗り比べてみる(2019.1.30) : 阪和線の沿線から



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