北大阪急行では、現在千里中央〜箕面萱野(みのおかやの)間の延伸工事を実施していますが、この度開業目標を2020年度(令和2年度)から、2023年度(令和5年度)に延期したことを発表しました。

北大阪急行線延伸事業の開業目標の見直しについて|北大阪急行
北大阪急行線延伸事業の開業目標を見直しました/箕面市

開業目標の見直しの概要は、以下の通りです。

●見直し内容:
・開業目標を2020年度から2023年度に変更(3年延期)
・総事業費(650億円)に変更はなし。

●見直し理由:
・一部の用地が土地収用法の手続きに至るなど、用地交渉が長期化したことによって工事着手が遅延。
・基礎杭施工箇所に昔のコンクリート擁壁があることが判明し、その撤去に時間を要したため工期が延長。
・シールドトンネル掘削箇所に土留壁があることが判明し、狭隘な空間での撤去作業に時間を要するため、工期が延長。

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▲開業目標の主な変更要因
(上記箕面市発表資料(https://www.city.minoh.lg.jp/kitakyu/enki/mokuhyouminaosi.html)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



北急の箕面萱野延伸については、このブログでも新駅名の発表の記事等でご紹介したことがあります。
参考:【大阪府箕面市】北大阪急行電鉄延伸区間の新駅名候補を発表。「箕面萱野」(終点駅)、「箕面船場阪大前」(中間駅)の駅名候補案に : 阪和線の沿線から

この時も、2020年度の開業の目標となっていたことから、あと2年ほどすれば開業するのか、と漠然と考えていたところ、今回の開業目標延期の発表があり、少し驚いたところであります。

延期の理由をみますと、上記に挙げた3つの理由のうち、2つは地下の埋蔵物が障害となり、工期の延期に至ったもので、残る一つは用地交渉の長期化であります。

基本的に地下を通る区間が多いことから、用地交渉の長期化で開業目標の延期とは思ってもみませんでしたが、箕面萱野駅近くは高架区間であることから、やはり用地買収の問題は無いわけではなかった、といえるのでしょうか。

「土地収用法の手続きに至る」ということからみると、地権者から任意買収に応じてもらえなかったことから、土地収用法に基づく手続きに入ったものと考えられます。
一方で、下記読売新聞の記事では用地買収の終了が2017年7月から2018年12月に延期となったこと、一方で大阪府の収用委員会Webサイトでは、本件に関する裁決はWeb上に掲載されていなかったことから考えると、土地収用法の手続きを行っている最中にも並行して任意買収の交渉を続けていたのかも知れません。
参考:
用地買収が難航、土中から壁…鉄道延伸3年延期 : 経済 : 読売新聞オンライン
大阪府/収用委員会の概要


ともあれ、用地の買収や地中埋蔵物の撤去という、言わば避けようのない要因で工期が延びたのは仕方がないことでしょうから、ここはあと4年程度気長に待つしかないのかな、とも思われます。

延伸が3年程度延びると、北大阪急行の車両投入計画にも何らかの影響がでてくるだけに、今後の動向は引き続き注目するとともに、予定通りの開業を願いたいな、と感じたニュースであります。




●関連ニュースサイト:
北大阪急行電鉄、延伸事業3年延期=用地交渉長期化と障害物で | 乗りものニュース
北大阪急行、延伸開業を3年延期へ - 鉄道コム



●関連ブログ:
【北大阪急行】箕面延伸を3年延期へ…2020→2023年度に | Osaka-Subway.com
北大阪急行の延伸、2023年度に: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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