南海バスでは、南海電鉄の堺駅・堺東駅と仁徳天皇陵古墳(大仙古墳)とを結ぶ「世界遺産・仁徳天皇陵古墳シャトルバス」の運行を開始することを発表しました。

南海バス|「世界遺産・仁徳天皇陵古墳シャトルバス」の運行開始について(7/6〜12/29)

概要は以下の通りです。

●運行期間:
2019年7月6日(土)〜12月29日(日)の土・日・祝日
(お盆期間(8月13日〜15日)は平日も運行)

●運行ルート・ダイヤ:
【堺駅前発着】:
・往路:堺駅前〜宿院〜堺市博物館前(仁徳天皇陵拝所前)
8:50〜16:30まで20分間隔で運行
・復路:堺市博物館前(仁徳天皇陵拝所前)〜宿院〜堺駅前
9:40〜17:20まで20分間隔で運行
※いずれも、途中「宿院」以外の停留所は通過。

【堺東駅前発着】:
・往路:堺東駅前〜堺市博物館前(仁徳天皇陵拝所前)
9:30〜17:10まで20分間隔で運行
・復路:堺市博物館前(仁徳天皇陵拝所前)〜堺東駅前
9:05〜16:45まで20分間隔で運行
※いずれも、途中の停留所は通過

●運賃:
大人240円、小児120円
(堺駅前〜宿院は大人220円、小児110円)

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



堺市の仁徳天皇陵(大仙古墳)を代表とした、堺市・羽曳野市・藤井寺市に跨がる古墳群「百舌鳥・古市古墳群」では、世界文化遺産への登録を目指したPR等の活動を行ってきました。
これらの古墳群を沿線に有する南海電鉄でも、世界文化遺産への国内推薦が決定した2017年に、古墳型のヘッドマークを掲出しました。
参考:南海電鉄・高野線のヘッドマーク掲出編成を撮影する(前方後円墳、コレ なんかいいネ!号) : 阪和線の沿線から

これらの活動もあり、この5月には、ユネスコの諮問機関・イコモス(国際記念物遺跡会議)が「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産登録の勧告を発表しました。
「百舌鳥・古市古墳群」イコモス世界遺産登録勧告 堺市

今後、7月に開催されるユネスコ世界遺産委員会で、世界遺産登録の可否が審議されることとなりますが、諮問機関の登録が勧告されたことは、登録に向けて大きく前進した、といってもいいでしょう。

その「百舌鳥・古市古墳群」のメインとなる仁徳天皇陵(大仙古墳)へのアクセスとしては、JR阪和線・百舌鳥駅からのほか、南海バスの「田園線」(堺東駅前〜あみだ池間)が運行されているのみで、堺市内の他の観光地を含めた周遊ルートとしては若干アクセス面が弱いところがあります。

加えて、世界文化遺産として登録されれば、今後訪問客の増加も予想されることから、今般、堺市内の主要ターミナルである堺東駅・堺駅から直接仁徳天皇陵へ向かう路線の設置となったものといえるでしょう。

本路線の特徴としては、仁徳天皇陵古墳へのアクセスに特化し、途中の停留所は基本的に通過となっている点でしょうか。
例外として、堺駅発着便は途中宿院停留所に停車しますが、これは阪堺電車の宿院電停との乗り継ぎポイントとして設けられたと考えるべきでしょう。

ひとまずは、7月に開催されるユネスコ世界遺産委員会での登録可否が気になるところですが、これまでの世界遺産の例からして、登録されればこれまで以上に多くの観光客が足を運ぶことは明らかなだけに、このシャトルバスを利用して、是非多くの方に現地を訪問していただければなと思ったニュースでした。



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