こちらの乗車記録でご紹介したように、先週末の8月11日(日)、京都市の鞍馬山山内にあるケーブルカー、「鞍馬山鋼索鉄道」(鞍馬山ケーブルカー)に乗車してきました。

この鞍馬山ケーブルカーですが、鞍馬寺への参詣客の利便を図るため、宗教法人鞍馬寺が運行しているケーブルカーで、日本国内では宗教法人が運営する唯一の鉄道事業法による許可を受けた鉄道として、ちょっとしたレアな鉄道であります。

鉄道路線の完乗を目指すに当たって、ケーブルカーを含めるか否かは意見が分かれるところで、私自身も近年までは「参考記録」という扱いにしていました。
しかし、「モノレール」「新交通システム」「トロリーバス」を完乗対象としているのに、ケーブルカーだけ除外するのも勿体ないな、ということもあり、今年辺りから完乗の対象としており、未乗のケーブルカーを乗りつぶす行程がにわかに増えてきています。

今回乗車した「鞍馬山鋼索鉄道」も、その完乗対象として追加したが為に訪問したわけですが、宗教法人が運営する鉄道ということで、以前からその存在が気になっていたのですが、この度ようやく訪問することができました。


今回は、後の行程が詰まっているので、先に鞍馬寺を参拝してから乗車することにします。
DSC_2384
ケーブルカーの初発は下り8時45分発です。
発車が近づくと、鞍馬山の係員がロープを外しにきました。

山上側となる「多宝塔」駅です。
DSC_2386

DSC_2387


構内に入り、発車を待ちます。
DSC_2388


鞍馬山鋼索鉄道のもう一つの特徴は、「運賃無料」ということです。
とはいっても、運賃は無料であるものの、ケーブルカーに乗車するためには、別途「寄付」をする必要があるのです。
それがこちら。
DSC_2389

「御寄進票」と書かれたこのきっぷみたいなもの。
これが鞍馬山ケーブルカーに乗るために必要な費用であります。
では、なぜ「運賃」ではなく「寄付金」なのか。
それはこのケーブルカーの運営する鞍馬寺のWebサイトに記載があります。

鞍馬山ケーブルは、足の弱い方や年配の方が少しでも楽に参拝できるように敷設されたもので営利事業ではありません。
そこで運賃を戴くのではなく、鞍馬山内の堂舎維持にご協力いただいた方に、そのお礼としてケーブルを利用していただくということになっています。

入山に際して | 総本山 鞍馬寺より引用、下線部は管理人による

つまり、鞍馬山への寄付へのお礼という形で、ケーブルカーが乗車できるというわけです。
とはいえ、乗車券ではない何かを使って鉄道に乗車できるのも、この鞍馬山鋼索鉄道だけでして、これだけでも訪問の価値はありそうです。

山門から登ってきた乗客が到着し、入れ替わりで乗車することとします。
下り初発なだけあって、乗客は私だけです。
DSC_2390
▲鞍馬山ケーブルの現在の車両「牛若號検

この鞍馬山ケーブルカーの車両、これまた通常のケーブルカーとは異なり、1両の車両が往復する形となっています。
通常だと、上下の2編成の車両が一対となって運行し、中間地点ですれ違うこととなっていますが、この鞍馬山ケーブルカーでは、片方の車両をの役目をおもりが代わりに果たしている構造となっています。
こういった構造のケーブルカーも、ここ鞍馬山ケーブルカーのみでして、これも珍しいものであるといえるでしょう。


車内に入ります。
DSC_2391
▲車内は1列ずつの座席が配置され、通路が広めに確保されています。
ちなみに座席は全て下に向いて配置されているのも特徴です。

DSC_2392
▲前面展望。
多宝塔〜山門間、わずか200メートルほどなので、起点・終点が互いに見える場所にあります。

「これくらいの距離ならば歩いた方が…」という向きもありますが、この区間は「九十九折(つづらおり)参道」と称され、急な勾配を何度も折れ曲がって進む登山道となっており、普通に登るのにも結構な体力が必要な坂道となっています。
下記鞍馬寺のWebサイトでも、徒歩コースは「健脚コース」と称されていることからも分かるように、足腰に少し不安がある方は、迷わずケーブルカーへの乗車をおすすめしたいと思います。
参考:交通地図 | 総本山 鞍馬寺


DSC_2394
▲車両の銘板。
車番は「牛若號検廖
漢字が混じる車番の乗車記録は、青い森鉄道の「青い森701系」「青い森703系」(こちらの乗車記録を参照)といった事例がありましたが、ローマ数字が入ってくる車両は初めてなような気がします。


8時45分、下り初発列車として山を下ります。
約2分で麓の「山門」駅に到着です。
DSC_2396
▲山門駅に到着した「牛若號検

DSC_2398
▲山門駅。
ケーブルカーのりばは、この建物の中にあるようです。



以上のように、何かと珍しい「鉄道」である「鞍馬山鋼索鉄道」、鞍馬山ケーブルカーに乗車してきました。
珍しいポイントといえば、上述で述べた通り、
・宗教法人が運営する鉄道
・運賃は無料(別途寄付が必要)
・車両が1編成のみのケーブルカー

にあるといえるでしょう。

この夏はどこもかしこも暑く、この鞍馬とて例外ではありませんが、同じ京都市内でも標高が高いだけに少しは涼しいことを期待して、鞍馬山を訪問し、その際にこの珍しいケーブルカーに乗車してみてはいかがでしょうか。

参考記事:






↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム