JR西日本では、七尾線において新型車両の導入及びICOCAサービスの開始を発表しました。

七尾線への新しい車両の導入とICOCAサービスの開始について:JR西日本

概要は以下の通りです。

●新型車両:
・車両形式:
521系
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▲JR西日本七尾線新型車両521系
(上記発表資料内PDF(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/190910_00_521.pdf)より引用)

・導入線区:
七尾線 津幡〜七尾間(IRいしかわ鉄道線(金沢〜津幡)も含む)

・車両数:
30両(2両編成×15本)

・導入時期:
2020年秋ごろから順次投入予定

・主な特徴:
これまでの北陸線で運用している521系車両のデザインを踏襲しつつ、現在七尾線を運行している413系および415系と同じ車体色(輪島の漆塗りを連想させる茜色)をラインカラーとして採用。

●車載型IC改札機を使用したICOCAエリア拡大:
521系全車置き換え完了後に「車載型IC改札機」を使用予定で、これにより石川県下全域ならびに七尾線全線がICOCAエリアに。

・エリア拡大区間:
七尾線 津幡〜和倉温泉間
(特急停車等の利用者の多い駅には、地上型IC線用改札機を設置予定)

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▲ICOCAサービスエリア拡大イメージ
(上記発表資料内PDF(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/190910_00_521.pdf)より引用)

・サービス開始時期:
2021年春予定



詳細は、上記発表資料をご覧下さい。


現在七尾線で運行されている413系・415系ですが、いずれも国鉄時代から使用されている車両がベースとなっています。
まず413系は、471系・473系の車両更新により登場した車両で、1985年度(昭和60年度)に投入されたものであります。
そして、この413系(JR西日本保有分)6編成のうち、2編成には、今やここだけとなった急行形電車である「455系」のクハ455が1両ずつ連結されています。
かつては全国を縦横無尽に走っていた片開き2ドアの急行形電車ですが、その残党ともいうべき車両は、意外にもここ七尾線を最後の活躍の場としています。


加えて415系ですが、この七尾線に投入されている415系も、少々特異な経歴を持っております。
七尾線を走る415系は、元々直流近郊形電車「113系」として、1960年代後半に投入されたものでした。
長らく「113系」として活躍した車両でありましたが、その命運が大きく変わる契機が、1991年の七尾線の電化。

同線の電化に際し、改造工事に伴う経費削減のために白羽の矢が立ったのが、これらの113系で、何と「直流」の113系に交流機器を搭載して、「交直流」対応の車両とするというものでありました。
しかもその交流機器は、更に経費削減を図るために、直流電化区間のみで運転されていた「北近畿」用485系から転用して調達するという、これまた度肝を抜く方法でありました。
(参考文献:鉄道ファン2019年9月号(交友社)、JR電車編成表2019夏(交通新聞社))

以上のような、いずれも少々特異な経歴を有する七尾線の車両でありますが、いずれの車両を元をたどれば国鉄時代からの車両を改造等して使用し続けているものであるため、流石に接客や省エネ等、様々な面で現在の車両から見劣りのするものであったことは、相違なかったものと思われます。

今後、将来的に置き換えが行われるのは予想の範疇でありましたが、それが意外にも早く発表されたのが、偽らざる感想であります。

その置き換えとなるは521系。
既に北陸線等で運用されていて金沢地区での運用実績があることから、この車両が投入されるのは想定内ではありましたが、塗色に現在の413系・415系の「茜色」を採用するところが、注目を惹くところでありましょうか。


また、この521系投入を機に、七尾線でのICOCAサービス開始も発表されました。
無人駅も擁する七尾線では、「車載型IC改札機」によりICOCAサービスを提供することとしていますが、こちらは既に境線や和歌山線で導入実績または予定が発表されており、今回の七尾線で3路線目となります。
参考:
【JR西日本】車載型IC改札機導入により境線でICOCA利用可能に(2019年春予定) : 阪和線の沿線から
【JR西日本】和歌山線・桜井線への新型車両導入、車載型IC改札機によるICOCAエリア拡大を発表。227系が導入(2020年春に全て置き換え) : 阪和線の沿線から

以上のように、来年度後半から車両面で大きな動きとなるJR西日本七尾線。
今や貴重な国鉄型車両ということもあり、今後置き換えが進むにつれて、最後に記録しておこうというファンも増えてくるのかも知れませんので、撮影はお早めに、といったところでしょうか。

それ以上に個人的には、新型車両が七尾線にも投入されることが朗報にも感じました。
1991年の電化開業からまもなく30年、車両も当初の製造年から50年以上経過していて、相当老朽化も進んでいたことと思われますので、順調に置き換えが進むことを期待しておきたいところです。
加えて、521系投入完了後となる2021年にICOCAが導入されれば、大阪近郊区間から和倉温泉までICOCAでの利用が可能になり、より旅行者にとって便利になりますので、その時期を楽しみにしたいな、とも感じたニュースでした。




●関連ニュースサイト:
七尾線に521系電車 2020年秋登場 413系415系置き換え 車載型でICOCAエリア拡大 JR西日本 | 乗りものニュース
JR西日本,七尾線に521系を導入|鉄道ニュース|2019年9月10日掲載|鉄道ファン・railf.jp
JR西、2020年より七尾線へ521系を導入 - 鉄道コム



●関連ブログ:
JR西日本、七尾線に521系導入と「車載型IC改札機」を搭載しICOCAサービス開始へ - kqtrain.net(京浜急行)
七尾線に521系導入で急行型車両引退: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」
JR七尾線に521系投入へ - Railway Enjoy Net 鉄道トピックス
Msykの業務(鉄道)日誌:北陸に残る413・415系も置換へ



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