2017年6月に下記記事でご紹介したように、JR東海では特急「ひだ」「南紀」に使用している85系気動車の取替を見据えて、同社では初となるハイブリッド方式を採用した次期特急車両を新製することを発表しています。



この度、このハイブリッド方式の次期特急車両の名称及びシンボルマークが発表されました。

ハイブリッド方式の次期特急車両の名称・シンボルマークの決定について|JR東海

概要は以下の通りです。

●名称:
HC85系

「HC」は、エンジンで発電した電力と蓄電池の電力とを組み合わせ、モーターを回して走行する"Hybrid Car"であることを表記。
また、1989年の導入以降、30年以上にわたって多くの乗客に利用していただいた従来方式の「85系気動車」から、技術革新したハイブリッド方式の85系という意味を込めて、「HC85系」と命名。

●シンボルマーク:
・デザイン:
jrc_hc85_logo
▲HC85系シンボルマーク
(上記発表資料(https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040122.pdf)より引用)

特急「ひだ」「南紀」が走行する飛騨・南紀の沿線の紅葉や海を赤と青の2色で表現し、また対比する2色のグラデーションがハイブリッド方式を表現。また、車両の外観の帯に合わせた3本の流線形状が“スピード感”を表現。

・シンボルマーク配置箇所:
先頭車両各2箇所(両側)、1編成あたり4箇所に配置
jrc_hc85_outside
▲HC85系エクステリアデザイン
(上記発表資料(https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040122.pdf)より引用)

●今後の計画:
今年12月の試験走行車完成後、1年間を目途にハイブリッド技術の確立に向けた基本性能試験、長期耐久試験等を実施し、その結果を踏まえて、量産車は2022年度を目標に投入する予定。



既に当ブログでも取り上げたように、1989年に導入したキハ85系気動車の取替も見据えた、ハイブリッド方式による特急車両の試験走行車が今年度に完成する予定となっていましたが、この度その試験走行車の完成のタイミングで、系式名称及びシンボルマークが発表されました。

その系式名称は、現在の「ひだ」「南紀」に使用されているキハ85系を踏襲した「HC85系」とされました。
てっきり新しい系式名を付与すると思いきや、現在の車両の「85系」を残しているところが、700系から進化させた新幹線車両を「N700系」という付与の仕方に似ていなくもないのかな、とも個人的に感じました。


今後、1年間の試験を行った後、2022年度に導入するということで、営業運転での投入はしばらく先となりますが、ともあれ、試験走行の結果が良好なものとなり、このHC85系による「ひだ」「南紀」をこの目で見ることのできる日を楽しみにしたいと思っています。


また、「ひだ」は1往復が大阪〜米原間で、「南紀」は新宮発着の1往復を除いた全列車が新宮〜紀伊勝浦間で、それぞれJR西日本のエリアに乗り入れしているわけですが、HC85系置き換え後もこれらの乗り入れが継続されるのか、というのも、JR西日本エリア在住者としても気になるところです。
まずは試験走行の結果を注目しつつ、その後の投入計画等のニュースも、継続的にチェックしていきたいな、と感じたニュースでした。




●関連ニュースサイト:
JR東海の新型ハイブリッド特急車両は「HC85系」 次期「ひだ」「南紀」用 キハ85系にかわり | 乗りものニュース
JR東海の次期特急形気動車はHC85系に 〜シンボルマークも決定〜|鉄道ニュース|2019年10月28日掲載|鉄道ファン・railf.jp
形式名は「HC85系」、JR東海の新型ハイブリッド特急車両 - 鉄道コム



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