横浜市では、同市内にある相模鉄道相鉄本線の瀬谷駅から上瀬谷駅(仮称)に至る約2.8kmの「上瀬谷ライン」(仮称)について、その整備計画と計画段階配慮書を発表しました。

89.(仮称)都市高速鉄道上瀬谷ライン整備事業に係る計画段階配慮書 横浜市

上記計画段階配慮書によりますと、上瀬谷ラインの概要は以下のとおりです。

●概要:
旧上瀬谷通信施設の大規模な土地利用転換に伴う交通需要への対応や、横浜市郊外部の新たな活性化の形成に資することを目的に、新たな交通として中量軌道輸送システムを整備するもの。

●延長:
約2.8km

●構造系式:
地下式・地表式・高架式

●駅施設:
瀬谷駅・上瀬谷駅(いずれも仮称)

●車両基地:
上瀬谷車両基地(仮称)

●単線、複線の別:
複線

●今後のスケジュール:
令和元年度(2019年度)から令和3年度(2021年度)までの着工準備期間、令和4年度(2022年度)から5年程度(令和9年度(2027年度))の事業期間を想定



相鉄線といえば、昨年11月30日に開業した羽沢横浜国大駅を介したJR線との直通運転が開始されたばかりであり、加えて2022年度には東急との相互直通運転による新しいルートの開業が予定されていることもあり、今後数年の間にその運行形態が大きく変わることが予定されている、今、そして今後しばらく話題が続く、注目の路線であるといえます。

その相鉄線の途中にある瀬谷(せや)駅から北に向けて、新たな交通として中量軌道輸送システムが整備される、という話があるとは、今まで全く気がつきませんでした。

上記発表資料に目を通しますと、昭和20年(1945年)に米軍に接収された地区で、長らく通信基地とされていましたが、平成16年(2004年)の日米合同委員会で返還の方針が合意に達し、平成27年(2015年)に土地全体が日本へ返還され、その土地利用が検討されてきたところとのことです。

米軍から返還されたのは242ヘクタールという相当広い(東京ドーム約50個分に相当)土地であるとのことですが、その中に「観光・賑わいゾーン」(テーマパークを核とした複合的な集客施設)や「物流ゾーン」(新技術を活用した効率的な国内物流を展開する拠点)等を整備するとのことです。
参考:
旧上瀬谷通信施設地区 横浜市

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▲旧上瀬谷通信施設 土地利用ゾーン
(上記「旧上瀬谷通信施設土地利用基本計画(素案)概要版」(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/jokyo/sonota/kamiseya/kamiseysa.files/0023_20200121.pdf)より引用)

その転換に伴い発生が予想される交通需要に対応して、新たな中量軌道を整備するのが今回の「上瀬谷ライン」の目的であるのですが、まさかこういう場所に鉄軌道が整備されるとは、関西地区在住の私としては想像だにしていなかっただけに、驚きのニュースでありました。

ところでどのような種類の中量軌道輸送システムが整備されるのかが気になるところですが、上記「基本計画」によれば、LRT、新交通システム、モノレールなどが想定されているようです。
ただ、いずれであったとしても、この上瀬谷ラインが軌道法に基づく工事施工認可によるところ(上記計画段階配慮書・P1-1より)であるため、開業のあかつきには完乗路線の対象となることはどうやら確かなようですので、今後の「上瀬谷ライン」の計画や工事、そして開業に向けての動きにも注目しておく必要があるのかな、とも思い、今回取り上げたニュースでありました。



●関連ニュースサイト:
横浜市、上瀬谷地区に新たな交通機関を整備 - 鉄道コム



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米軍上瀬谷通信施設跡に新交通システムができる?: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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