新型コロナウイルス感染症の拡大もあり、JRグループではほとんどの臨時列車と、一部の定期列車で運休が発生しています。
また、今後運転される予定であった夏の臨時列車についても、現在のところは設定を中止し、今後の動向を見極めて設定していく方針の会社もあります。

そんななか、本日書店で2020年6月号のJTB時刻表が発売されていましたので、これらの運休状況等がどのように反映されているのか確認してみようと、旅行の予定は特にないのですが購入してみることにしました。

JTB時刻表20年6月号
ジェイティビィパブリッシング
2020-05-25



JTB時刻表 2020年 06月号 [雑誌]
JTB時刻表 2020年 06月号 [雑誌]

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▲JTB時刻表2020年6月号表紙の引用。
本来、6月号時刻表発売時点ならば、運行開始間もないはずの「WEST EXPRESS 銀河」が表紙を飾っています。
グラビア特集は勿論、特別付録も「WEST EXPRESS 銀河」となっています。

ページをめくってみて、やはり衝撃だったのは、「東海道・山陽新幹線」のページでした。
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(JTB時刻表2020年6月号から引用)

このように、臨時列車が一切記載されておらず、「運転期日」欄が真っ白の、異様なまでにすっきりした時刻表となっています。

対比として、ほぼ同じ時間帯の東海道・山陽新幹線のページを、同じくJTB時刻表2020年3月号から引用してみます。
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(JTB時刻表2020年3月号から引用)

東海道・山陽新幹線では、定期列車の合間等に設定されている臨時列車の運転日を調整することにより、毎日の需要の変化に対応しています。そのため、時刻表下部の「運転期日」も3月号の例でも分かるように、運転日が列車によっては数多く記載された、賑やかなものとなっています。

しかし6月号ではこの「運転期日」の記載が一切無く、これらの空白が逆に不気味にも思えるくらいであります。
このように見比べてみても、今回の新型コロナウイルス感染症の影響による臨時列車運転取りやめが、どれだけ異例なものかが分かる、といったところでしょうか。


ただ、全てのページで臨時列車が非掲載となっているのか、というとそうでもなく、例えば東北・山形・秋田・北海道新幹線のページでは、夏の臨時列車についても、これまでと同様に掲載されていました。
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東北新幹線等のページでは逆に6月以降の臨時列車及びその運転期日も掲載されています。
(JTB時刻表2020年6月号から引用)

各新幹線のページでの、臨時列車の掲載や定期列車の運休情報の掲載は、以下の通り整理できます。

東海道・山陽新幹線:
臨時列車×、定期列車の運休×
九州新幹線:
臨時列車×、定期列車の運休○
東北・山形・秋田・北海道新幹線:
臨時列車○、定期列車の運休×
上越・北陸新幹線:
臨時列車○、定期列車の運休×



同様に、在来線特急列車についても、臨時列車や定期列車の運休情報の掲載方法がJR各社によって分かれているようで、おおむね以下のとおりとなっていました。

JR北海道:臨時列車○ 定期列車の運休○
JR東日本:臨時列車○ 定期列車の運休×
JR東海 :臨時列車× 定期列車の運休×
JR西日本:臨時列車× 定期列車の運休×
JR四国 :臨時列車×(※) 定期列車の運休×
JR九州 :臨時列車○ 定期列車の運休○

(※)多客時に実施している「しおかぜ」「いしづち」の宇多津駅分割中止は掲載なし、「四国まんなか千年ものがたり」「志国土佐 時代の夜明けものがたり」は掲載あり



例えば、JR西日本では夏の臨時列車の運転を現在のところ発表していません。
夏の臨時列車の計画および指定席発売見合わせについて:JR西日本

一方で、JR東日本では、臨時列車の設定を行っているものの、発売を中止する、という取扱いとなっています。
発売見合わせ中の新幹線および在来線特急等の運転計画・指定席発売について|JR東日本

JTB時刻表の臨時列車の掲載に、JR各社の差が生じているのは、こういった夏の臨時列車の設定状況にもよるのかと考えられます。
これとて、JR各社間で臨時列車の取扱いが異なった、という事例を伝える価値のある資料ともいえます。

ともあれ、特にJR西日本で「サンダーバード」「くろしお」等、臨時列車の掲載が毎シーズンあるはずの列車にも掲載がないといったように、これほどまでに臨時列車の掲載のない時刻表というのも、やはり珍しい貴重な記録なのではないか、とも思われます。

一方、民鉄等のページに目をやると、例えば京成電鉄「スカイライナー」、名古屋鉄道「ミュースカイ」、南海電鉄「ラピート」といった空港連絡特急列車の運休情報は掲載されていない一方、大井川鐵道井川線の全線運休については記載があったりと、これまた各事業者で対応が分かれている模様です。

将来、「かつて新型コロナウイルスという感染症の影響で、臨時列車の多くが掲載されない時刻表があった」という記録を残しておくためにも、今回の時刻表はある意味購入しておくべきなのかもな、とも感じた次第です。


なお、今回発売されている時刻表に関しても、新型コロナウイルス感染症の状況によって運転計画の変更は大いにあり得ますので、実際の利用時には各鉄道事業者のWebサイト等で確認しておく必要があるのは、言うまでもありませんので、ご注意下さい。



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