既にこのブログでご紹介したように、丁度一ヶ月前の令和2年7月豪雨により、橋梁流失等の甚大な被害を受けたくま川鉄道。
復旧が長期間に渡るのは言うに及ばず、その被害の大きさ二加え、多額の復旧費用がかかることから考えても、その復旧には多難な道のりが容易に予想されます。

そんな中、このくま川鉄道を応援しようと、同じく第三セクター鉄道のえちごトキめき鉄道では、「くま川鉄道復旧祈念きっぷ」を発売することを発表しました。
くま川鉄道を応援する「復旧祈念切符セット」発売のお知らせ | えちごトキめき鉄道社長(いすみ鉄道前社長) 鳥塚亮の地域を元気にするブログ

販売価格は3,000円で、くま川鉄道全14駅の入場券と、新鶴羽〜おかどめ幸福間の乗車券1枚がセットとなっています。

kumagawa_railway_support_ticket
▲くま川鉄道復旧祈念きっぷセット
(上記発表資料(https://www.torizuka.club/2020/07/22/くま川鉄道を応援する「復旧祈念切符セット」発/)より引用)

加えて、このえちごトキめき鉄道が発売する「くま川鉄道復旧記念きっぷ」を、第三セクター等の地方鉄道各社でも販売することが、各社から発表されています。
令和2年7月豪雨 被災鉄道事業者の支援について | 三陸鉄道
「くま川鉄道復旧祈念きっぷセット」発売 – 井原鉄道
くま川鉄道応援「復旧祈念切符セット」発売開始!|銚子電気鉄道株式会社
くま川鉄道復旧祈念切符を販売いたします。 | 南阿蘇鉄道

これまでも災害で被災した鉄道事業者を応援する企画、というのは事例があったかと思いますが、今回の「くま川鉄道復旧記念きっぷ」では、別の事業者である「えちごトキめき鉄道」が商品化すること、またこの「えちごトキめき鉄道」が商品化するグッズを同社以外の鉄道事業者でも発売すること、でしょうか。

言ってみれば、より広く、くま川鉄道への支援を募る、ユニークな取り組みということですので、発売各社に訪問される際、あるいは通信販売で是非とも購入していただければと思います。



このように、豪雨災害で路線存続の危機にも瀕しているくま川鉄道でありますが、地元のメディア・熊本日日新聞によりますと、大規模災害復興法に基づく「特定大規模災害」の被災事業者を対象とした、赤字鉄道の災害復旧費用を国が97.5%を負担する制度を活用し、県と沿線市町村が協議入りしたことを報じています。

くま川鉄道、復旧費97%国支援で 熊本豪雨 県と沿線市町村、支援制度活用へ | 熊本日日新聞

この仕組みは、熊本地震で被災した南阿蘇鉄道への財政支援で特例として実施され、その後恒久化されたもので、これを活用することで、復旧後の鉄道施設を沿線自治体等が保有する「上下分離」方式を導入するなどの条件を満たせば、復旧費用のほとんどが国が負担することとなり、また事業者(くま川鉄道)が負担する必要がなくなる、としています。

沿線の通学には欠かせない路線であるくま川鉄道でありますので、是非とも沿線自治体の協議がうまくまとまることを願いたいものですし、それを後押しするという意味でも、冒頭で記した祈念きっぷの購入などで、我々ファンとしては支援していくことができればいいな、と感じたニュースでありました。



●関連ニュースサイト:
えちごトキめき鉄道など くま川鉄道復旧記念きっぷセット 販売(2020年8月5日〜) - 鉄道コム



↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム