JR東海では、ネット予約へのニーズが更に高まっていることを踏まえて、東海道新幹線の新幹線回数券の一部区間の発売を終了することを発表しました。

特別企画乗車券「新幹線回数券」の一部発売終了について|JR東海

概要は以下の通りです。

【発売終了日】
2022年3月31日(木)発売分をもって終了

【発売終了区間】
●グリーン車用:
東京(都区内)⇔名古屋(市内)、新大阪(市内)

●普通車指定席用:
東京(都区内)⇔名古屋(市内)、米原、京都(市内)、新大阪(市内)
新横浜(市内)⇔名古屋(市内)、京都(市内)、新大阪(市内)
名古屋(市内)⇔京都(市内)、新大阪(市内)

●普通車自由席用:
新富士⇔静岡
浜松⇔豊橋
豊橋⇔名古屋
名古屋⇔岐阜羽島、米原


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



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▲東海道新幹線・東京駅(2018年7月)

JR東海では、ネット予約として「エクスプレス予約」「スマートEX」のサービスを提供しております。
これらのサービスでは、普通車指定席がおトクに利用できるほか、早特等の割引商品もよ用意されており、加えて「スマートEX」では、手持ちのクレジットカードを登録することですぐに利用できることから、利用者は確実に増えている模様です。


一方、これまで新幹線をおトクに利用する際の代名詞でもあった「新幹線回数券」は、かつては20枚つづりで発売されていた区間もありましたが、現在は6回つづりのみで、しかも区間も限られたものとなっていましたが、その回数券も、来年3月末をもって発売が終了となりました。

今回「一部区間」と発表されてはいるものの、東海道新幹線で完結する区間(東京〜新大阪)の区間は全て終了することから、実質的に終了、といったところでしょうか。


回数券にまつわる話では毎回書いているような気もするのですが、元々回数券とは、何度も利用するユーザー向けに発売されているものであることから、金券ショップ等でバラ売りされているのは、本来の設定趣旨とは反するものであり、かといって割引施策上回数券をなくす訳にもいかず、鉄道事業者としても苦々しい思いをしてきたのではないか、と思います。

そういった状況に変化をもたらしたのがネット予約の普及であるかと思います。
ネット予約である意味柔軟性のある商品を、個人ごとに発売できるようになることから、「回数券」のようなバラして使える商品を用意することなく、割引商品を提供できるようになりました。

そのためには、そもそもネット予約の普及が必要なわけですが、上述の通り、「スマートEX」で一般クレジットカードでも東海道新幹線の予約ができるようになり、回数券廃止への環境が整ってきたところで、大幅な商品の整理を実施した、といえるでしょうか。


特に販売ボリュームの大きかった東京(都区内)⇔新大阪(市内)も今回終了の対象となり、かつては新幹線に乗る時の常識とも言われていた「金券ショップでの回数券購入」がいよいよ過去のものになるのが近づいてくるとは、やはり時代も変わってきたと感慨深いものがあります。


今回の一部区間発売終了後も、山陽新幹線にまたがる区間(東京(都区内)⇔広島(市内)等)は設定が残る模様ですが、これとてJR西日本との調整が済めば、今後発売終了の流れになるものと思われますので、今後のニュースでもご紹介できればと思った次第です。




●関連ニュースサイト:
東海道新幹線「東京〜名古屋・新大阪」などの主要区間でも回数券販売終了へ | 乗りものニュース
JR東海、東京〜大阪間などの新幹線回数券を発売終了へ - 鉄道コム
JR東海、東京〜名古屋・新大阪などの新幹線回数券発売終了 金券ショップにも打撃か - TRAICY(トライシー)



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