先日、「ブランド総合研究所」(以下、「ブランド総研」。)というシンクタンクから、「都道府県魅力度ランキング」とう調査結果が発表されました。
都道府県魅力度ランキング(地域ブランド調査2021)|地域ブランドNEWS

この調査は、2006年からブランド総研が実施してる「地域ブランド調査」という調査の一つで、「都道府県の魅力度」としてランキングが発表されたのは2009年からなんだそうです。
「地域ブランド調査2009」調査結果|ブランド総合研究所 ホームページ

今回(2021年)の調査によりますと、魅力度が最も高かったのは「北海道」、以下「京都府」「沖縄県」「東京都」「大阪府」と続いており、「山口県」「徳島県」(いずれも42位)、「群馬県」(44位)、「埼玉県」(45位)、「佐賀県」(46位)、「茨城県」(47位)という結果となっています。

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2021年「都道府県魅力度ランキング」結果
(ブランド総合研究所Webサイト(https://news.tiiki.jp/articles/4697)より引用)


この「都道府県魅力度ランキング」、世間の注目は高いようでして、先週末の10月9日(土)に公表されるや否や、多くのメデイアがこのランキングを記事化しているのみならず、日本テレビ系列「世界一受けたい授業」でこのランキングを生放送で発表されていたりしている状況であります。
(参考)
「世界一受けたい授業」都道府県魅力度ランキング2021年版を生放送で発表!|日テレTOPICS|日本テレビ


この「都道府県魅力度ランキング」ですが、以前から「魅力度」というのを何をどのようにして調査しているのか、即ち「調査手法」がどんなものか、以前から気になっていました。

そんなところに、このランキングが発表された直後、今回44位にランキングされた群馬県の山本知事が公表翌週、10月12日(火)の臨時記者会見で、この「都道府県魅力度ランキング」について、
・群馬県の順位が下がった理由が分からない。
・群馬県に魅力がないという誤った認識が広がることは、県民の誇りを低下させるのみならず、経済的な損失にも繋がる、ゆゆしき問題である。
・群馬県としては、内容をしっかり精査し、弁護士とも相談の上、法的措置も検討したいと思っている。

という考えを示しました。
8.都道府県魅力度ランキングについて|臨時記者会見要旨:社会経済活動再開に向けた対応について(10月12日)

「一シンクタンクのランキングに県知事が法的措置をちらつかせる」というのは大きな話題となり、これまた賛否両論が渦巻きましたが、丁度良い機会ということで、以前から気になっていた「都道府県魅力度ランキング」、このブログで色々調べてみたいと思います。



【地域ブランド調査】の調査内容とは

上述のとおり、「都道府県魅力度ランキング」とは、2006年から実施されている「地域ブランド調査」の一環として実施されているものです。
この「地域ブランド調査」とはどういったものか、ブランド総研のWebサイトから見ていきたいと思います。
調査概要(地域ブランド調査2021)|地域ブランドNEWS

上記調査概要のWebサイトによりますと、
・調査方法:インターネット調査
・回答者:20代〜70代の消費者を、男女別、年代別、地域別にほぼ同数に回収
その後、年齢及び地域人口の分布にあわせて再集計。
・有効回収数:35,489人
(※)1人の回答者は、「市区町村調査票」の場合は20の地域について回答(平均648.5人)
「都道府県調査票」の場合は15または16の県について回答(平均1,020.7人)
・調査対象:全国の1,000市区町村と47都道府県の計1,047地域
・調査時期:2021年7月5日〜7月20日
・調査項目:
調査対象となる1,047地域に対して、89項目を設定。

となっています。

上述の(※)ところを若干補足として、下記のページの内容もご紹介します。
調査対象者(サンプリング)について・・・地域ブランド調査2021|地域ブランドNEWS
・調査の対象となる1000の市区町村を、地域別に偏りがないように20ずつ計50のグループに分けておきます。
 47都道府県は、15または16ずつの3グループに分けておきます。
・回答者には、これらの調査グループの中から一つだけに応えてもらいます。
 したがって回答者が回答する自治体を選ぶことはできません。
(上記Webサイトより引用)


即ち、約3万5千の回答者が全ての、あるいは特定の都道府県・市区町村を回答しているわけではなく、予め決められた複数の自治体(都道府県は16または17,市区町村は20)についての魅力について回答している、ということになります。
・・・このように書くと「そんなもんか」とも思えそうですが、実際回答となると、例えば都道府県では最大17もの都道府県について、その魅力やら認知やらを回答しないといけないわけで、相当な手間であろうことは考えられます。
・・・今回調査された対象者の皆様には、ご苦労様、と言いたいところです。



【どういった内容を調査し、どのように点数を算出しているのか】

上述のとおり、約3万5千の回答者に対して、地域の魅力度を調査しているわけですが、その調査項目はどんなものなのか、またその回答をどのように点数化しているのか。
これまたブランド総研のWebサイトから見ていきたいと思います。

調査項目と指標について・・・地域ブランド調査2021|地域ブランドNEWS
調査項目の一覧は上記Webサイトで公表されています。
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(上記Webサイトより引用)
これによりますと、「認知度」(Q1)、「魅力度」(Q2)、「観光意欲度」(Q11)、「地域資源評価」(Q8)等を算出しているわけですが、主だった指標の算出方法は以下のとおりとなっています。

●認知度
「以下の自治体について、どの程度ご存知ですか」という問いに対して、
「よく知っている」を100点、「知っている」を75点、「少しだけ知っている」を50点、「名前だけは知っている」を25点、「名前も知らない」を0点として、それらを加重平均して点数を算出した。
認知度=100点×「よく知っている」の%+75点×「知っている」の%+50点×「少しだけ知っている」の%+25点×「名前だけ知っている」の%

●魅力度
「以下の自治体について、どの程度魅力を感じますか」という問いに対して、「とても魅力的」を100点、「やや魅力的」を50点、「どちらでもない」と「あまり魅力を感じない」、「全く魅力的でない」をいずれも0点として、それらを加重平均して点数を算出した。なお、認知度の設問において、当該自治体を「名前も知らない」と答えた人も0点とした。
魅力度(点)=100点×「とても魅力的」の%+50点×「やや魅力的」の% 

●観光意欲度
「今後、各自治体に観光や旅行に行きたいと思いますか」という問いに対して、「ぜひ行ってみたい」を100点、「機会があれば行ってみたい」を50点、「どちらともいえない」と「あまり行きたいとは思わない」を0点として、加重平均した数値を算出した。なお、本設問で無回答のものについては0点とした。
観光意欲度(点)=100点×「ぜひ行ってみたい」の%+50点×「機会があれば行ってみたい」の%

●地域資源評価
「それぞれの市区町村にはどんな魅力があると思いますか」という問いに対して、「海・山・川・湖などの自然が豊か」、「食事がおいしい」など17項目ごとに選んだ回答者の割合(%)を算出した。なお、項目ごとに「自然資源」、「歴史資源」、「モノ資源」、「サービス資源」に集約した。
 地域資源評価(点)=各資源ごとに項目の%の合計を偏差値化

(上記Webサイト(https://news.tiiki.jp/articles/4700)より引用、下線は管理人による。)


ブランド総研のWebサイトに掲載されている4つの評価指標の算出方法を引用しましたが、今回話題の「魅力度」については、他の項目に比べるとかなり配点にクセがあります。
即ち、
・「とても魅力的」:100点
・「やや魅力的」:50点
・「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「全く魅力的でない」:いずれも0点

と、少しでも魅力的でなければ全く点数が付かないという、かなり偏った配点となっています。

この理由についても、ブランド総研では上記Webサイトにて説明しています。

魅力度の配点については、そもそも「魅力」というのはポジティブなものであるため、ここではポジティブな回答、すなわち「とても魅力的」と「やや魅力的」だけを算出の対象にしました。
そのうえで、この回答に比重を持たせるため、「とても魅力的」に対し、「やや魅力的」を1/2の配分としています。
すなわち、「魅力がない」というネガティブな意見および「知らない」との回答はいずれも0点としています。

(上記Webサイト(https://news.tiiki.jp/articles/4700)より引用、下線は管理人による。)


この配点及び考え方を見て、皆さんはどうお思いでしょうか。

「『魅力』とはポジティブなものなので、ポジティブ回答だけを算出対象としている」というのは、一つの理屈として成り立つかと思います(賛否は別として)。

しかし、この「都道府県魅力度ランキング」を目にしている人々が、果たしてそこまできっちり理解できているのか、というと必ずしもそうではないと思います。
加えて、「どちらでもない」というのは、「やや魅力的でもない」とまではないけれど、「魅力がない」とまでは言えないわけで、多少の点数があっても良いような気がします。

加えて、「魅力度」については、設問はこの1問だけで、「地域資源評価」のような複数の項目による算出ではありませんので、回答者が各自治体に有するイメージに多分に偏る結果が想定されることは難くありません。
(そもそも、それを調べるための調査、といわれればそれまでですが。)

ともあれ、この「魅力度」の設問については、上述のとおり、「どちらでも無い」回答が全く反映されていないことは留意しておいてもいいかも知れません。



【「都道府県魅力度ランキング」は何の魅力のランキングなのか】

これまで述べてきた「地域ブランド調査」の内容を元に、今回の「都道府県魅力度ランキング」がどのような分析結果に基づいて発表されているのか、見ていきたいと思います。

都道府県魅力度ランキング(地域ブランド調査2021)|地域ブランドNEWS
「魅力度」とは、地域のブランド力、すなわち地域の魅力を数値化する指標。
「以下の自治体について、どの程度魅力を感じますか?」という問いに対して、「とても魅力的」を100点、「やや魅力的」を50点、「どちらでもない」、「あまり魅力を感じない」、「全く魅力的でない」を0点として、それらの回答を自治体ごとに集計(点数)として算出した。点数が大きいほど消費者はその地域を「魅力的」と感じる人が多いことになる。

(上記Webサイトより引用)


即ち、上記の調査票の「魅力度」(Q2)の結果をそのまま順位付けしたもの、でしかありません。
これを見て、違和感を抱いた方も少なくないと思います。
上述のとおり、89項目の指標を尋ねる調査であるわけですから、様々な指標を反映させた、総合的な魅力度なのではないか、と考えていた方には、あまりにも拍子抜けした内容かも知れません。(実のところ、私もそうでした。)

ランキングとして大々的に公表するわけですから、それくらいの分析をした上での内容ではないか、という考え方からすれば、あまりにもお粗末な気もしないでもありません。
勿論、「『魅力度』というからには、「魅力がある」と即答されるイメージが必要だ。それがあるかないかのランキングだ」という意見もありますし、ブランド総研の発表はどちらかと言えばそれに沿った考え方かも知れません。

しかし、このランキングを目にする多くの方々は、そのような単純な調査結果ではなく、よりもっと複雑な要素を組み合わせて算出した結果に基づくランキングであって、結果に相応の理由があり、それが故に信憑性のあるランキングである、と多くの方が考えているのではないのでしょうか。

現に、各種マスコミによる報道や、冒頭で記した日本テレビ系列の番組が放送されていることがその証拠、といえます。
しかし当の報道機関自体、このランキングがどのように作成されているのか、といった点に踏み込んでいる分析は少なくとも個人的には見かけておらず、その取り上げ方からして若干疑問も感じます。



【既に群馬県が色々検証していました・・・その結果もご紹介】

以上のとおり、ブランド総研から発表されている「都道府県魅力度ランキング」、同社のWebサイトの記載内容からすれば、これは単に「魅力のあり・ややあり・なし」を聞いているだけの調査の結果であるもののようであります。
しかし、私がこんなことを書く数ヶ月も前から、既にその実態については世に知らしめていたのはご存じでしょうか。

そう、冒頭で「法的措置も検討したい」としていた群馬県であります。

令和3年7月15日の群馬県知事による定例記者会見で、「『魅力度ランキング』の検証について」という項目で、この都道府県魅力度ランキングを検証した結果を知事が自ら発表しています。
8.「魅力度ランキング」の検証について|群馬県 - 第16回定例記者会見要旨(7月15日)
記者会見時に投影された資料も同時にアップされています。
モニター資料|群馬県 - 第16回定例記者会見要旨(7月15日)

この検証結果は、昨年(2020年)に公表された「都道府県魅力度ランキング」について、群馬県庁内で検証を行ったですが、それによりますと、「『魅力度』を適切に示すランキングとは言えない」として、以下の3つの理由を挙げています。
1:「魅力度」を1つの項目のみで評価
2:回答に対する配点が不自然
3:下位25県がわずかな点数内、容易に順位変動


gunmapref_0715_2

(上記「モニター資料」(https://www.pref.gunma.jp/contents/100209970.pdf)より引用、以下単に「記者会見資料より引用」と記す。)


その上で、問題点として、以下の3つを挙げています。
1:魅力度を示す多様な要素(指標)を調査・分析していない
→魅力度ランキングとはいえない
2:中位以下は、誤差によりランキングが容易に変動
→下位の順位は信頼に値しない
3:調査結果に対して、説明責任・社会的責任を果たしていない

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(記者会見資料より引用)


群馬県知事が自ら、この一民間シンクタンクの調査について、県庁の人員という貴重な資源を使って検証した理由としては、このような信頼性の低いランキングで群馬県に魅力がない、という誤った認識で、県民の誇りの低下や経済的損失にも繋がる、いわば「群馬県の資産を毀滅させる」ランキングとも考えられることから、ランキングの問題点を世に示した、といえます。

勿論、群馬県知事自身、こういった民間調査を全て否定するわけではなく、世に出すからには、しかるべき説明責任が求められるので、その点からも信頼性の高いものであって欲しい、という考えであるとも示しています。


検証結果は、上記の資料を確認いただければと思いますが、既にこれだけ端的に検証されているわけで、私がウダウダ書くよりも最初からこの群馬県の資料を掲載しとけばよかったのではないか、とも考えられそうですし、それくらいしっかり検証している内容と思えます。


それを踏まえて、私自身が感じたところをいくつかコメントしておきます。
1:「魅力度」を1つの項目のみで評価していることは、やはり改善すべき。多角的な指標で総合的に評価すべきではないか、と考えます。

2:回答に対する配点の考え方は、今回の調査でブランド総研から示されているが、それに対する検証はどう考えているのか、気になるところです。(個人的にはいまいち納得できない。)

3:情報公開は無理なのではないか、と思います。(民間シンクタンクの調査なので)



「1:」「2:」については、私の考え方既に示していますので、「3:」について補足したいと思います。

今回の「ブランド総研」による「地域ブランド調査」は、冒頭に述べたとおり、一民間シンクタンクが、インターネット調査に基づき独自に調査したものです。

いわば民間事業者のノウハウが詰まったものであり、その結果を、収益性を無視してまで世に知らしめる必要は、基本的に無い、と思われます。

一方、国勢調査などの「公的統計」は、社会全体で利用できる情報基盤として位置づけられています。
そのひとつとして、統計調査結果については、多種多様なデータを「政府統計の総合窓口(e-stat)」等で広く国民に提供されていることに加え、公益性のある学術研究等に活用するため、集計していない個票形式のデータ(いわゆる「ローデータ」)の提供サービスを行っています。
総務省|統計制度|「公的統計調査の調査票情報等の学術研究等への活用」について

群馬県知事の考えによると、「都道府県魅力度ランキング」のような社会的な影響力のあるランキングを公表するからには、ローデータの提供を含めた情報公開が必要ではないか、というものです。
ただ上述のとおり、一民間シンクタンクが別に公益性を考慮する必要もなく作成しているランキングに、そこまでのノウハウ流出を伴う情報公開を求めるのは、制度的にも、また考え方という面でも難しいのかな、とも考えています。

ただ、ここから言えることは、「都道府県魅力度ランキング」は、「国勢調査」等の国等が行っている公的統計とは、その作成・公表に対する考え方は全く違うものであり、同様の水準とはほど遠い、ということになるかと思います。



【我々は「都道府県魅力度ランキング」とどう関わればいいのか?】
以上、色々と「都道府県魅力度ランキング」について述べてきました。
この「都道府県実力度ランキング」についてまとめると、
・一民間シンクタンクによる調査であり、その調査には相当限界があります。
・「魅力度」は「魅力を感じているか否か」の集計結果で、それ以上のものではありません。
・だからそんなに大騒ぎするような内容では無いかと思われます

というといころに落ち着くのかな、と思います。

「そんなに大騒ぎするものではない」ことにこれだけ縷々書いてきた訳ですが、むしろここまで書くと、「大騒ぎする意味があまりない」調査といえるでしょう。

ではこれからこのランキングにどう関わるべきなのか、個人として、地方自治体として、そしてメディアとして、私自身の考え方を示しておきたいと思います。

<個人>
「都道府県魅力度ランキング」がどういうものであるのか、正しく理解しておく必要があるかと考えます。
「正しく理解」というのは、この調査が「とても魅力的」に100点、「やや魅力的」に50点、「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「魅力を感じない」に0点を付け、それを集計したという、シンプルすぎる結果、ということです。
そう、ただの「イメージ調査」でしかありません。
だから、このランキングをもとに、「○○県は良い」「××県はダメ」と言うのはこれから止めるようにしましょう。
ただのイメージ調査ですから、各都道府県の良し悪しには全く関係がありません。
繰り返しますが「イメージ」です。


<地方自治体>
緻密な分析も必要ですが、ランキングを気にせず住民の満足度向上に努めるべきではないかと考えます。
群馬県による緻密な分析結果では、問題のあるランキングであることが明らかにされています。
これは本当に群馬県の職員の方々の努力の賜物と感じます。

「魅力度」というある意味曖昧模糊としたランキングで下位に位置づけられ、それを公表されていることに、県に誇りを持って仕事をしている職員にとっては、仕事に対するモチベーションを低下させかねない、ともいえます。
群馬県知事が敢えてこのランキング検証を県職員に指示したのも、実は職員のモチベーションを落としたくない、そして誇りを持って仕事をしてもらうために、ランキングの問題点を明らかにし、そしてそれに影響される県民のためにしっかり仕事をしてもらいたい、という意図からではないか、とも思えなくはありません。

ただ、そういった緻密な分析にはそれ相応の人材コストがかかるわけで、それを本来は当該都道府県民がより安心、安全、そして満足して生活できることに振り向けられるべきものとも考えます。
なので、群馬県がこれだけのことを明らかにした以上、今後はどの都道府県も「ランキングを気にせず、それより住民の満足度を上げるための施策を積極的に実施していく」ことを示していくべきではないか、とも思います。

<マスコミ・メディア>
都道府県魅力度ランキングを無批判に垂れ流すのではなく、色々検証してみてはどうでしょうか。
冒頭に記したように、テレビ番組で特集さえもされることとなった、このランキング。
また、多くのマスコミがその結果をもとに、各都道府県知事にその意見を聞く等、「ランキング=正」の前提で取材・報道活動がなされていることには、危機感を覚えています。

勿論、公的統計とは違うので、厳密な調査精度が必要だ、とまで言うつもりはありません。
しかし上述のとおり、群馬県知事がこのランキングの問題点を指摘しているわけですから、それを更に深掘りし、あるべき「都道府県の魅力度ランキング」とはどんなものなのか、マスコミを含む各種メディアも、その考え方を示していく必要があるんじゃないのかな、と思います。

話題性の高いニュースに流されがちなマスコミには、その余裕が無いかも知れません。
しかし、インターネット等を主たる活動の場をするニュースメディアには、それを取り上げて流すだけの動機はあるかも知れません。

元ネタとその切り口は既に群馬県が提供しているわけですから、それを基に色々取材活動をしていくことで、更に問題点が浮き彫りとなりますし、それを基にブランド総研による改善が行われ、より信頼に値するランキングが発表されれば、地方自治体としても施策を進めていく上では、大いに参考になるものになれば、皆がハッピーになるのではないのでしょうか。

その鍵は、マスコミを含むメデイアが持っているのではないか、と個人的には考えていますので、その活躍を期待したいと思います。




以上、「都道府県魅力度ランキング」を色々と分析してみました。
たかがランキングという割にはここまで書くことになるとは思いませんでした。

私自身、色々な都道府県に出かけてきましたが、どこにも魅力があることは確かです。
(なので、仮に私のところに「地域ブランド調査」が来れば、きっと全ての自治体に「魅力がある」と回答していたと思います。)


ただその魅力は、色々な違いがあるのかな、と感じています。

例えばランキングで一位を獲得し続けている北海道でも、訪問するには魅力がありますが、居住となると寒さと積雪のことを考えると、そこまで魅力が高い、とは思えないのも事実です。

逆に、例えば2021年のランキングで45位となった埼玉県ですが、訪問するにはどんな観光地があるのかイメージしにくい一方、首都圏にほど近く、交通も充実している一方、東京都内ほど人口が密集していないことから、居住するには魅力は高いものも考えられます。
似たような魅力は、47位の茨城県、46位の佐賀県(福岡県に近い)といったところにも共通しているのではないか、とも思えます。

そう考えると、単に「魅力のありなし」だけでランキングしていくこの調査もそろそろ限界なのかな、とも思いますので、これこそブランド総研が新たな調査結果の発表にも期待したいところ、でもあります。



最後に、魅力的な群馬県として、群馬県のローカル民鉄の車両をご紹介したいと思います。
わたらせ渓谷鐵道、上毛電鉄、上信電鉄、いずれも訪問して楽しい鉄道旅行が楽しめること間違いなしなので、こういった要素もランキングに反映されていくと嬉しいな、と思った次第です。

【わたらせ渓谷鐵道】
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▲わたらせ渓谷鐵道 神戸(こうど)駅


【上毛電鉄】
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▲上毛電鉄 西桐生駅


【上信電鉄】
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▲上信電鉄 下仁田駅


新型コロナウイルス感染症の波も収まっている今日この頃ですが、これを気に、少し出かけてみて、自ら住んでいる都道府県だけでなく、他の都道府県の「魅力」を見つけて、そして伝えて、より多くの方々が出かけることで、鉄道・バス・航空・船舶といった公共交通機関が少しでも経営の再建ができるよう、少しでも協力できればな、そしてそのきっかけとしてこの「都道府県魅力度ランキング」やそれを取り上げた本記事がきっかけとなれば、嬉しい限りであります。




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