公共交通機関の話題ではありませんが、関西地区の交通に関するニュースですので、ご紹介します。

阪神高速道路株式会社では、14号松原線の喜連瓜破(きれうりわり)〜三宅JCT間について、2022年6月頃より約3年間、終日通行止めを実施することを発表しました。

14号松原線喜連瓜破付近の橋梁架替え工事を実施します 2022年6月頃から約3年間、喜連瓜破〜三宅JCT間を終日通行止め|阪神高速道路株式会社

概要は以下の通りです。

【通行止め区間】
喜連瓜破〜三宅JCT間上下線 約2.5km
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▲橋梁架け替え箇所と通行止めの計画
(上記発表資料(https://www.hanshin-exp.co.jp/company/files/211210pressrelease.pdf)より引用)

【通行止めの理由】
喜連瓜破付近の橋梁架け替え工事に伴うもの。
(※)
供用から約40年経過したコンクリート橋で、当該橋梁中央部分が垂れ下がり、路面が大きく沈下する状態が発生。
垂れ下がりを解消するため、ケーブルによる補強を行ったが、抜本的な解決に至っていないため、現在の構造から鋼製の連続橋へ架け替えを実施するもの。
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▲橋梁中央部分の垂れ下がりとヒンジ部の構造
(上記発表資料(https://www.hanshin-exp.co.jp/company/files/211210pressrelease.pdf)より引用)


【通行止め期間】
2022年6月頃から約3年間



詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



国内で本格的に高速道路の建設・供用が始まり、半世紀が過ぎつつあります。
その間、道路交通量の増加や、構造物の老朽化により、その維持が課題となっています。

勿論、各道路会社では日々の安全確認や修繕は怠りなく実施しているところですが、抜本的な修繕のためには、一定期間を通行止めとし、その間に集中的に工事することで、一時的に利用者に不便を強いることはあっても、その後長期的に安全な道路インフラを利用することができます。

ここ関西地区でも、初期に開業した中国自動車道や阪神高速1号環状線などで、一定期間通行止めや車線規制を伴うリニューアル工事を実施することとしています。

今回の14号松原線でも、そういった工事の一環で、通行止めによる抜本的なリニューアル工事を実施するものですが、今回敢えて取り上げたのは、「2022年6月頃から約3年間」という通行止めの期間の長さが故であります。


他のリニューアルに伴う通行止めは、長くて数週間程度でありますが、この区間では3年間にも渡り通行止めになることで、その影響は非常に大きいものがあります。

その理由としては、上述のとおり、橋梁のつなぎ目部分で沈み込みが発生し、解決のためには橋梁を架け替える必要があるため、というものです。

現在はワイヤーによる補強を行うとともに、必要な調査点検を実施しているとのことですが、沈み込みが続くと、究極的には橋梁が落下することも考えられ、抜本的な解決のためには、通行止めにより橋梁を全く新しいものに架け替えることしかないとのことです。


そのため、現橋梁の撤去、そして新橋梁の架橋を行うため、約3年間の工期が必要となるわけですが、その間、迂回路としては、昨年3月に開業した6号大和川線を利用することになります。
【阪神高速】本日開業した6号大和川線に早速乗ってきました - 鉄道プレス

逆に言えば、6号大和川線が全通したことにより、14号松原線の喜連瓜破付近橋梁がようやく架け替えられる、ということになるでしょうか。


14号松原線は、西名阪自動車道(松原〜天理)と接続し、奈良・三重方面と大阪市内中心部を結ぶ関西地区の高速道路ネットワークの一環をなすものです。
その道路が3年間に渡り一部区間通行止めとなるわけですから、影響は非常に大きいと考えられるので、敢えて今回記事にした次第です。


この14号松原線を経由する高速路線バスがあるのか無いのか、手元に資料がないので分かりませんが、無かったとしても周辺道路への迂回により渋滞が発生する可能性もありますので、高速バス・空港バスへの影響という点でも、今後注意しておきたいと感じたニュースでした。




【関連ニュースサイト】
阪神高速松原線・喜連瓜破-三宅JCT、約3年間通行止…橋梁架替え 2022年6月頃より | レスポンス(Response.jp)

阪神高速松原線 喜連瓜破〜三宅JCT「3年間通行止め」高架橋架け替え | 乗りものニュース



【関連ブログ】
阪神高速14号松原線の一部区間が3年間通行止め: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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