2022年3月12日(土)に実施されるJRループダイヤ改正内容ですが、既に下記記事でダイジェスト版をアップしています。


本記事以降、各社・各地区の改正内容を少し詳しくご紹介していきたいと思います。



まず、沿線最寄り駅でもあり、個人的に最も関係のあるJR西日本・和歌山支社の改正内容をご紹介します。

2022年3月12日(土)にダイヤ改正を実施します|JR西日本

概要は以下のとおりです。

特急「くろしお」全席指定席化

きのくに線、和歌山線、阪和線で利用実態に合わせた減便・区間短縮を実施

●昼間時間帯の和歌山発「紀州路快速」を分かりやすい時刻へ変更

●特急「くろしお6号」の運転時刻繰り下げ(24分繰り下げ)


詳細は、上記Webサイト内資料をご覧下さい。



【「くろしお」全席指定席化】
まずはじめに、今回の改正では特急「くろしお」の全車指定席化が実施されます。

これについては、下記にて同時に発表が行われています。
「e5489 チケットレスサービス」(在来線)の拡充・在来線列車の指定席拡大および特急用定期券(パスカル)の一部区間発売終了等について:JR西日本

ネット予約「JRおでかけネット」と、それに伴うチケットレスサービスの浸透、そして着席ニーズの高まりを受けて、今回「くろしお」をはじめとしたJR西日本の一部の特急列車で全席指定席化が実施されることになります。

これに併せて、「J-WESTチケットレス」の設定区間も、「くろしお」関連では現在海南までの設定が、紀伊田辺まで拡大されることになりました。

一方で、上記発表資料のタイトルにもあるように、特急用定期券(パスカル)の発売が、「くろしお」運行区間(紀伊勝浦〜新宮間の「南紀」利用を除く)で終了となります。

なお、パスカルの発売終了は、2023年2月28日(火)までとなるものをもって終了となりますが、全席指定席化後、発売終了までの間は、列車内に余席がある場合に利用することができるよう、経過措置がなされる旨、同時に発表されています。

田辺・御坊方面から通勤・通学で「パスカル」を使用して特急「くろしお」を利用していた方々にとっては、約1年間の経過措置があるとはいえ、今後は乗車する度にe5489による座席指定が必要となってきますので、注意が必要ですし、上記経過措置期間の間に、チケットレスサービスの利用にも慣れる必要がありそうです。

ただ、多くの通勤利用者にとっては、毎回予約の手間はあるものの、必要な時に「J-WESTチケットレス」を利用することで、確実に着席できることが可能となるので、朗報と考える方も多いかも知れません。
(※)2021.12.26修正
「J-WESTチケットレスサービス」について、J-WESTカードのみの利用と記載していましたが、一般クレジットカードでも利用可能のため、修正しました。


今後、「パスカル」の代替措置として、月単位・週単位の事前予約が可能なシステム変更があると、恐らく通勤利用者にとっても、少しは抵抗が減るのかも知れません。

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▲「パンダくろしお」充当の特急「くろしお」6号。
今回の改正で、運転時刻が約24分繰り下げられるとともに、「くろしお」全列車が全車指定席化となります。

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▲283系「くろしお」。
紀伊田辺以南の「くろしお」についても全席指定席化が実施されます。




【利用実態に合わせた減便・区間短縮】
次に、利用実態に合わせた減便・区間短縮ですが、これまで続いてきた沿線地域の人口減少に加え、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、利用実態が大きく変化していることを踏まえて、大きく見直しが実施されています。

●きのくに線
はじめに、きのくに線では、和歌山〜御坊間の普通列車について、現在和歌山〜湯浅間の列車が、和歌山〜箕島間に区間短縮されることになりました。

紀伊宮原・藤並・湯浅の3駅で、現在1時間に2本(和歌山方面)であったものが、1時間に1本となります。
また、現在和歌山発15時台・16時台の御坊行きについても、その半数が箕島止めとなりますので、昼間だけでなく、夕方の通学においても、影響が生じる方も出てくるかと思いますので、十分注意が必要です。

一方、御坊以南については、今年10月に既に見直しが実施されたところということもあり、今回の改正では特に変更点の発表はありませんでした。
(参考)


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▲普通列車箕島行きの表示。
現在、「箕島行き」という列車は定期では設定がありません。
この写真は、2015年7月に発生した、台風により一部区間運休となった際に運転された「箕島行き」でした。

当時、そして現在もレアな表示であったものが、今回区間短縮により通常見られる行先表示となります。

●和歌山線
和歌山線については、主に粉河〜五条間の列車が見直しされています。
これまで、夕方時間帯には1時間に2本程度設定されていた、粉河〜橋本〜五条間についても、半数程度が削減されることになります。

橋本駅で南海高野線と接続することから、夕方にも一定の利用があるものとも考えられていましたが、1時間2本程度の本数を維持するほどの利用者がつかなくなったこと、そして沿線道路でみれば京奈和自動車道の開通による国道24号の渋滞緩和が進んできたことなど、様々な要因が考えられます。

こと和歌山線に関しては、南海高野線から乗り継がれる方にとっては注意が必要な改正といえるでしょう。


●阪和線(日根野〜和歌山)
今回の改正では、阪和線の日根野以南(本稿では単に「阪和線」とします。)でも本数の見直しが実施されます。

主に、夕方に運転されている「快速型」(和泉砂川・紀伊・六十谷のみ停車・「快速型の快速」と記すとややこしいので、本稿では「速達型」としておきます。)の整理がメインであります。

この「速達型」の快速は、日根野〜和歌山間の各駅に停車する「紀州路快速」(各停型)に混じって、朝と夕方に運転されています。
現在のダイヤでは、下り列車では和泉砂川で「速達型の快速」と「紀州路快速」(各停型)と接続し、速達型が停車しない和泉鳥取、山中渓、紀伊中ノ島の各駅との接続が図られるダイヤとなっています。

個人的には天王寺・三国ヶ丘等から手早く帰宅することができるパターンとして重宝してきたわけですが、今回この「速達型の快速」に大幅にメスが入れられることになります。

具体的には、以下のとおりとなります。
・夕方下りは、日根野発20時以降に縮減(現在は17時以降)
・夕方上りは、全廃(全て「紀州路快速」(各停型)に)


確かに、この速達型の快速は、和歌山駅に近いところでみると、夕方はいつも空いているという感じはしていました。
また夕方の上りについても、8両編成で折り返していくことや、紀州路快速(各停型)と近い時間帯であることもあってか、こちらも常に空いている状況に感じました。

今回、このように空いている「速達型快速」について大きく見直され、翌日の上り列車として必要な送り込み(20時以降)と考えられる列車を除き、日根野以南の運転が取りやめられることになりました。


また、阪和線の見直しは、上記の夕方だけでなく朝にも行われるので、これまた注意が必要です。

和歌山駅発(平日・4時台〜8時台)の本数でみますと、
【現行】
4時:特急0・速達型快速0・普通1 計1本
5時:特急1・速達型快速0・普通3 計4本
6時:特急2・速達型快速5・普通4 計11本
7時:特急0・速達型快速5・普通2 計7本
8時:特急2・速達型快速4・普通3 計9本

【改正後】
4時:特急0・速達型快速0・普通1 計1本(±0本)
5時:特急1・速達型快速0・普通2 計3本(▲1本)
6時:特急2・速達型快速5・普通4 計11本(±0本)
7時:特急0・速達型快速4・各停型快速2・普通3 計9本(+2本)
8時:特急2・速達型快速0・各停型快速3・普通2 計7本(▲2本)
(※)「普通」には「区間快速」も含む

【速達型快速の本数】
改正前:14本
改正後:9本


となっており、本数削減は最小限に抑えられている一方で、「紀州路快速」の「速達型」が「各停型」に置き換えられているのが分かります。


和泉鳥取駅ユーザーの個人的な感想では、停車する本数が7時台〜8時台に純粋に増えそうな感じで、喜ばしい反面、これまでは隣駅の和泉砂川で速達型快速の空席を狙って座ることがほぼ不可能となることから、これまた痛し痒しな改正なのかな、と感じました。

もっともこのご時世、「痛し痒し」で済むのであれば、実質的な改善、とプラスに捉えたいところでもありますね。


なお、今回の改正により、毎日の朝の通勤にも変化が生じそうです。
具体的には、下り日根野発7:46の普通(これが毎日の通勤列車)が、日根野7:58発の区間快速に置き換えられていますので、どうやらこれが来年3月14日(月)以降の通勤列車になりそうな感じであります。

詳細な時刻が判明するのは2月頃となるので、それまでは予想でしかありませんが、それでも阪和線・日根野以南ではレアな「区間快速」に毎日乗車することになるのかも知れないのは、ただの鉄道ファンにとっては興味深いところです




以上、私自身の日常生活にも関わる線区があるが故に、少し詳しく分析してみました。

速達型快速の減便は、現在の利用状況をみると致し方ないと考えますが、それにより自分も含めて、利用者の生活スタイルも変化させる必要があります。

そんな変化を、今後具体的な改正ダイヤの発表、そして改正後の利用を通じて、少しでもこのブログを通じて報告していくことができればいいな、と思っています。




【関連ブログ】
wap ONLINE:JR西日本、来年3月12日ダイヤ改正発表、和歌山地区は減便傾向続く

2022年春『JRダイヤ改正』まとめ - 鉄道プレス

「くろしお」等、2022年3月に全車指定席化: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」




【関連ニュースサイト】
特急「くろしお」「こうのとり」などが全車指定席列車に - 鉄道コム

JR西日本,3月12日にダイヤ改正を実施|鉄道ニュース|2021年12月17日掲載|鉄道ファン・railf.jp

JR西日本「くろしお」「こうのとり」など全車指定席の特急列車拡大 | マイナビニュース

関西のJR特急 相次いで「全席指定」化 「くろしお」「きのさき」ほか | 乗りものニュース




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