南海電鉄が同社の7000系、7100系(南海線)及び6000系(高野線)の置き換えとして順次導入している8300系。
新型コロナウイルス感染症の影響で利用者が激減している状況ではありますが、今年度も着実に投入されており、旧型車両の置き換えを計画的に進めています。

昨日(2022年2月9日)、車両メーカーから輸送されてきた8300系が和歌山市駅に到着しましたので、その様子を見ることとしました。
今年度は既に一度、甲種車両輸送が実施されていますが、折からの多忙もあって、ろくに見にいくことができませんでした。
そのため、今回は二度目の8300系の輸送でありましたが、このブログでご紹介するのは今年度初めてになります。



毎度のとおり、8時前に和歌山市駅に到着すると、既に車両メーカーから輸送されてきた8300系が停車していました。
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▲今回の8300系では「快急|橋本」が表示された状態でした。
快急橋本行きは、平日2本、土休日1本のみ(現行ダイヤ)設定されているレアな表示であります。

「快急|橋本」の部分をアップしてみます。
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通常は「回送」と表示されている行先・種別表示が、今回に限って「快急|橋本」となっていたのは、何か理由があったのかはよく分かりません。
折角なら「特急|橋本」とか、通常見られない面白い表示を期待したいところですが、表示していただいただけでもファンサービス、といったところでしょうか。


ところでこの8300系が輸送されている時間帯は、朝ラッシュということもあり、和歌山市駅の留置線に停車している車両は少なめとなっています。
しかしこの日は早朝、蛸地蔵〜貝塚間で人身事故が発生した影響で、南海線では朝8時前まで一部区間で運転見合わせとなっていました。

その影響もあって、特急「サザン」2編成がこの引込線に停車していたので、期せずして「8300系甲種輸送」と「サザン」との並びが見られることとなりました。

しかもその「サザン」のうち一本が「HYDEサザン」でしたので、これまた非常に貴重な並びの写真が撮れる結果となりました。

以下、「HYDEサザン」と8300系甲種車両輸送を牽引してきたDD51形ディーゼル機関車との組み合わせの写真をご紹介します。

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▲DD51と8300系の間から「HYDEサザン」に描かれたHYDE氏の顔が写るように撮影しました。

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▲同・真横から。

和歌山港線で運用されている「めでたいでんしゃ さち」が到着しました。
「さち」「DD51」「HYDEサザン」の並びが実現するとは、想像外でありました。
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しばらくすると、「HYDEサザン」は営業運用に入るべく、移動していきました。
限られた時間で、偶然貴重な並びを撮影できました。

単体でのDD51も勿論記録しておきます。
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DD51形ディーゼル機関車のエンジンが始動し、しばらくすると単機で移動し始めました。
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再びDD51形ディーゼル機関車が停車した箇所で、8300系他の編成を絡めて撮影してみます。
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▲左から「めでたいでんしゃ なな」「8300系」「DD51」「7100系サザン」が並ぶ和歌山市駅留置線



以下、今回車両メーカーから搬入された各車両の写真です。
(和歌山港方から難波方に向けての順序で掲載)
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▲8367号車

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▲8717号車

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▲8419号車

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▲8669号車

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▲8619号車

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▲8319号車

今回搬入されたのはこれら計6両でした。

各車両には、製造車両メーカーの近畿車輛製を示す張り紙が窓に貼り付けられていました。
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そういえば、こういった張り紙も見たのは初めてでしたので、毎回少しずつ違う点を見つけるのも、一連の8300系甲種車両輸送を追いかける楽しみ、ともいえるでしょうか。




以上が、昨日実施された南海電鉄8300系甲種車両輸送の様子でした。

中期経営計画によりますと、2023年度までに6000系を全て8300系に置き換えることとなっています。

このコロナ禍のなか、計画の変更は全くあり得ないとは言い切れませんが、一方で置き換えられる6000系は投入後60年になろうかという車両で、接客や保守の観点からも、コロナ禍にかかわらず早期の置き換えが求められているかと想われます。

そう考えると、8300系の甲種車両輸送は2023年度までは続くものと予想されますが、その後残る7100系等の置き換えをどう進めていくのか、これまた今後の注目になるのかな、とも感じたところです。




【関連ブログ】
【南海】新車の8318F+8716Fが試運転 - 鉄道プレス



【関連ニュースサイト】
南海8300系6両が甲種輸送される|鉄道ニュース|2022年2月9日掲載|鉄道ファン・railf.jp



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