JR北海道では、この度令和4年度(2022年度)の事業計画を発表しました。

令和4年度事業計画について|JR北海道

この事業計画は、「旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律」第7条の規定に基づき、国土交通大臣から認可されるものであります。

【参考】旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律
(事業計画)
第七条 会社(※)は、毎事業年度の開始前に、国土交通省令で定めるところにより、その事業年度の事業計画を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(※)「会社」とは、JR北海道、JR四国、JR貨物を指す(同法第一条)


この計画の中で、「鉄道施設の整備に関する法律」では、設備の整備概要について記載されていますが、その中でも特に鉄道ファンが注目する車両については、以下のとおり記載されています。

ワンマン電車の新製
・H100形気動車の新製
・261系特急気動車の新製
・電車・気動車の重要機器の取替

(上記事業計画P11より引用)


車両の中で特に注目すべきは、「ワンマン電車の新製」でしょうか。

この「ワンマン電車」ですが、今年度の事業計画に突然出てきたものではなく、既に「JR北海道グループ中期経営計画2023」で検討項目として盛り込まれていたものでした。
jrhokkaido_733_condoctorless
▲ワンマン電車新製の検討
(JR北海道グループ中期経営計画2023(https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190409_KO_plan.pdf)より引用)


上記経営計画では、733系のような車両を2両編成にしたものが描かれています。
733系に限らず、これまでJR北海道の電車は3両編成が基本で投入されてきましたが、3両では輸送力が余剰な区間について、この2両編成ワンマン電車を投入するものと考えられます。

考えられる線区としては、函館本線の岩見沢以北や室蘭本線の苫小牧〜室蘭が考えられますが、後者については既にH100形が投入されていることもあり、前者の函館本線の可能性が高いような気もします。

果たしてどちらの線区に投入されるのか、今年度の一定の時期に投入される訳ですので、今後の発表に注目したいと思います。



ワンマン電車の投入が注目されていますが、個人的にそれ以上に注目したのが、「Kitacaエリアの拡大」でした。

現在、JR北海道のKitacaエリアは、札幌駅を中心に、小樽・新千歳空港・岩見沢等の札幌都市圏エリアでサービスを実施しています。
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▲JR北海道 Kitacaエリア
(JR北海道Webサイト(https://www.jrhokkaido.co.jp/kitaca/02area.html)より引用)


JR北海道のエリアで、これ以外に交通系ICカードを導入するほどの輸送規模を有する都市圏エリアといえば、函館都市圏(函館〜新函館北斗)くらいしか思いつきません。
もしくは、JR西日本の伯備線根雨・生山や、山陰本線の胡麻〜城崎温泉間等のように、特急列車停車駅のみKitaca利用可能とする、ということもあり得そうです。

ワンマン電車については中期経営計画で示されていたので、驚きはあまり無かったのですが、Kitacaエリア拡大は聞いたことがなかっただけに、拡大エリアはどこなのか、というのにも注目したいな、と感じたニュースでありました。




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