JR西日本が導入を進めている「みどりの券売機プラス」。
同社のWebサイトによると、きっぷの乗車変更や払い戻しが可能で、オペレーターを介して操作することで、これまでの「みどりの窓口」と同様のサービスを提供するものとしています。

みどりの券売機プラス:JRおでかけネット

当ブログでも、ここ近年の「みどりの窓口」閉鎖をご紹介してきましたが、その中でも「みどりの窓口プラス」へ置き換えられた駅も少なくはありませんでした。


ところでこの「みどりの券売機プラス」ですが、昨日の共同通信社のニュースで、「不満続出」という記事が掲載されていました。

消える「みどりの窓口」、代わりの券売機「プラス」に不満続出、1時間たっても払い戻しできず結局「窓口に」 JR西日本、対策は? | 47NEWS

記事の概略は以下のとおりです。

・山陰線宍道駅で、往復切符を払い戻そうとしていた利用者。「みどりの券売機プラス」でオペレーター待ちで約20分、その後オペレーターの指示に従い操作したものの、約40分後に「プラスで対応しきれない」として、「みどりの窓口」のある松江駅に出向くよう指示された。

・山陰線出雲市駅で、岡山県へ向かおうとしていた利用者が、どの券売機で切符を買えるのかが分からないと困惑。

・阪和線上野芝駅で6月上旬、「通学定期の在学確認作業が殺到しており、オペレーター待ち時間目安表示に対し、3〜5倍の待ち時間が発生する場合がある」旨のおわびの紙が貼られていた。

・JR西日本では、「プラス」の待ち時間について、「学生定期がの購入が集中する4月でも、1日平均で見れば11分」とし、待ち時間が少ない時間への誘導を周知するな利用者の分散を図っている。

・経営悪化に苦しむ中、同社では現時点で「窓口」を閉鎖し「プラス」の導入を見直す予定はなく、改札機のメンテナンス費用がかかる紙の切符の取り扱いを減らしてチケットレス化を加速させ、将来的には「プラス」の利用者そのものを減らしたい意向

・とはいえ「プラス」の当面の対策は必要で、シフトを工夫したり、SNSで混雑する時間帯を周知したりして利用者の待ち時間を減らす計画を立てる。
中期的な対策としては、社員教育を進めて現在約100人いるコールセンターの要員を増やし、また、オペレーターに電話をかける人を減らすため、駅員らに利用者の操作を助けるよう、社内通知で指示済み

・みどりの窓口を縮小する動きはJR他社にも広がり、JR東日本、JR四国、JR九州でも「窓口」設置駅を削減し、「プラス」と同機能を持つ券売機への置き換えを進める。

・企業の懐事情は理解できるが、「窓口」がなくなった駅では、高齢者だけでなく、スマートフォン操作に慣れた若い世代にも戸惑う人の姿が見られたり、ネットで事前購入した切符がすぐに駅で受け取れず、列車に乗り遅れる事態も起きていると聞く。
またチケットレスでは買いたくても買えない切符があり、割安でないこともある。乗客の手軽さや便利さがむしろネット移行によって失われる結果にならないか、懸念。


記事本文については、上記リンク先よりご確認下さい。



「みどりの窓口」の閉鎖に伴い、係員が対面で行う必要のある取扱いについて、テレビ電話を介して利用者とやり取りすることで、窓口業務の集中化を図ったのが、この「みどりの券売機プラス」といえるでしょう。

その方向性は決して間違っていないと思うのですが、現状では「みどりの窓口」の閉鎖に「みどりの券売機プラス」のオペレーターが追いついていないタイミングもあることが、問題を大きくしているように思えます。

実際、私が本日の夕方、和泉砂川駅の「みどりの券売機プラス」で本日確認したところ、待ち人数は4人、待ち時間は3〜10分となっていました。

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▲和泉砂川駅に設置されている「みどりの券売機プラス」。

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▲オペレーターに接続しようとしたところの待ち人数、待ち時間。
何十分も待つ、ということはこの時はありませんでした。


とはいえ、混雑時にはやはり待ち時間が長くなるようで、それにより目的の列車のきっぷが購入できない事態も発生しているのは確かなようです。

JR西日本でも、公式ツイッターアカウントで、このように混雑予測を告知し、利用者の分散を呼びかけてはいます。



もっとも、上記記事では、JR西日本としてはチケットレス化を進めて、「みどりの券売機プラス」の利用自体も減らしていくという考えも持っているようですが、それならば、チケットレスの割引を更に大きくし、利用者をそちらの方に誘導していく必要はあるかと思います。


また、変更・払い戻しについては、「みどりの窓口」または「みどりの券売機プラス」でしかできなくなっている現状、「みどりの券売機プラス」で取り扱えない払い戻し・変更について、Webサイトやきっぷに添付の「ご案内」で周知する必要もあるかも知れません。


加えて、「みどりの券売機プラス」が、オペレーターの接続する機能と、単に指定席券売機の機能を兼ね備えている点も問題を助長しているようにも考えられ、並んでいる先の人のオペレーターへの待ち時間が長くなることで、オペレーター不要の切符を購入しようとしている人が巻き添えを食らう、というケースもあるのではないかと思います。

ともあれ、まだしばらくは「みどりの券売機プラス」を巡るこのような「混乱」が続くものと思われますが、抜本的な解決としては、「オペレーターの増員、スキルアップ」や「チケットレスサービス(e5489、ICOCA)への強力な誘導」などが考えられますが、これらとて一朝一夕にはいかない、というのが現実でありましょうか。

ただ、長距離利用の多い拠点駅には、みどりの窓口の再設置、というのも考えてもよさそうかな、という気もしますが、果たしてこの問題、今後どのように解決されるのか、または混乱が増してくるのか、個人的にも気になりますので、引き続き注目しておきたいと思います。



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