このブログでもご紹介してきている「鉄道ピクトリアル」の臨時増刊号ですが、今回、京阪電気鉄道の臨時増刊号が発売されましたので、入手して読んでみました。

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鉄道ピクトリアルの臨時増刊号は、各事業者(主に大手)一事業者に焦点を充て、事業者の各部門による解説記事と、社外の投稿者による研究記事となっており、他事業者の例をみると、事業者事で近年では概ね10年程度に1回程度発行されている模様です。

近年では「Osaka Metro」「近畿日本鉄道」などが発行されており、当ブログでもその内容をご紹介しています。
阪和線の沿線から : 鉄道ピクトリアル2018年12月臨時増刊号「【特集】近畿日本鉄道」を読む
阪和線の沿線から : 鉄道ピクトリアル2019年9月臨時増刊号【特集】大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)を読む



鉄道ピクトリアル臨時増刊号で京阪電鉄が取り上げられるのは、2009年8月以来、13年ぶりとなります。
前回は、丁度中之島線が開業(2009年3月)した直後で、同線開業に併せて3000系(現)の投入や塗装変更が開始されましたが、今回の臨時増刊号では、塗装の変更が全て完了した他、3000系(旧)や5000系の引退、有料着席サービス「プレミアムカー」のサービス開始、そして新型コロナウイルス感染症の影響による大幅な減便ダイヤ改正と、様々な動きのあった13年間の動きを中心に、様々な切り口で記事が記されています。

鉄道ピクトリアル臨時増刊のこれまでの例のとおり、前半では京阪電鉄の各部門による記事や社長対談といった、様々な分野における同社の公式見解が分かる、というのが、この鉄道ピクトリアル臨時増刊号の最も大きな価値、と考えています。

今回の京阪特集でも、個人的に特に注目したのは、社長対談内での「プレミアムカー」についての箇所で、コロナ前後での利用者の状況、定期券の要望に対する対応等、興味のある話が多数掲載されていました。

また後半部の社外執筆者による記事でも、高度成長期の通勤輸送事情や、京阪電鉄をめぐる直通運転等、資料的にも貴重な記事が書かれていることは、本書を購入するに十分値するものと感じました。

勿論、現在の京阪現有車両のプロフィールもきっちり掲載されており、全車両を網羅した記録、こちらも「バイブル」と呼ぶに相応しい一冊、といえるでしょう。

価格は2,400円(税込)ですが、その価格以上に、社内外の執筆者による充実した内容は、価値のあるものと感じました。
何より、繰り返しになりますが、「京阪電鉄の公式見解が載っている」だけでも十分購入価値のある、そして今後10年程度は資料として使える一冊だと感じましたので、京阪電鉄ファンにとっては手元に揃えておきたい一冊ではないでしょうか。



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