埼玉県さいたま市の鉄道博物館では、2022年10月30日(日)より「EF58形61号」電気機関車を、同館内で常設展示することを発表しました。

鉄道博物館における EF58形61号電気機関車の常設展示について|鉄道博物館

概要は以下のとおりです。

【EF58形61号電気機関車について】
・製造年:
1953年

・特徴:
60号機とともに初めから「お召し列車専用機」として指定した上で車両メーカーに発注、新製。
1953年から2001年までの間、90回以上お召列車の先頭に立ち、その他にも臨時列車やイベント列車を多くけん引し、日本の電気機関車を代表する存在。

【展示開始日】
2022年10月30日(日)

【展示場所】
本館1階

【参考画像】
rwy-museum_ef58-61
▲EF58形61号電気機関車(1984年9月)
(上記発表資料(https://www.railway-museum.jp/press/pdf/20220921_1.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



天皇・皇后両陛下等のために特別に運行される列車である「お召し列車」(お召列車)。
そのために製造された客車、電車のみならず、お召し列車用の指定を受けて製造された機関車が、このEF58形61号機でありました。

上述のとおり、通算90回及びお召列車の先頭に立ってきたことから、「ロイヤルエンジン」とも呼ばれるようになったこのEF58形61号機。
しかし近年はお召列車の運転機会も減少した上、お召列車を初めとするVIP輸送用の車両としてE655系「なごみ」が導入されたこともあり、同機は2008年4月からは休車の状態が続いていました。

休車から14年も経過し、今後の動向を多くのファンがずっと気にしていた中、今回鉄道博物館での常設展示が発表されました。



思えば、今年は「鉄道開業150年」であります。

JRグループも分割・民営化して30年以上が経過していることもあり、JRグループ全社で共通の取り組みを実施するのが難しくなってきていることもあるのでしょうが、正直あまりめぼしいイベントが用意されている、とは思っていませんでした。

しかし、この9月に入り、下記記事でご紹介したように京都鉄道博物館では「マイテ49形2号車」が扇形車庫で保存されることが発表されましたが、加えて今回、EF58形61号機も保存・展示されることとなり、東西の鉄道博物館で、ファン待望の展示がこの10月から開始されることとなりました。
阪和線の沿線から : 【京都鉄道博物館】マイテ49形を収蔵車両に(2022.10.14)お披露目式典も計画

考えてみれば、「EF58形61号機」にしろ「マイテ49形2号車」にしろ、何年も前から休車や保留状態となっていたように思えます。
そんな車両が、わざわざ今年、そしてこの10月の展示開始に向けて相次いで搬入されていったところを見ると、いずれも随分前から「鉄道開業150年」に向けて展示を行うことが計画されていたのかな、と感じたりしました。


ともあれ、お召列車を初めて数多くの「晴れ舞台」でファンの注目を浴びた「EF58形61号機」。
今後は、鉄道博物館で数多くの来館者に、「お召列車」の歴史を伝えることとなりますが、その役割を末永く果たしてもらえると嬉しいな、とも感じたニュースでありました。




【関連ニュースサイト】



「ロクイチ」ことEF58形61号機、鉄道博物館で展示へ 車両数は計42両に | 乗りものニュース

お召用電気機関車が鉄道博物館へ…「ロイヤルエンジン」ことEF58 61 10月30日から常設展示 | レスポンス(Response.jp)



【関連ブログ】
【鉄道博物館】EF58形61号電気機関車を常設展示 - kqtrain.net(京浜急行)



↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム