JRグループ各社では、シーズン別の指定席特急料金の適用を改定するとともに、グリーン車及び寝台車利用時の特急料金にもシーズン別の料金を適用することを発表しました。

シーズン別の指定席特急料金の見直しとグリーン車等への適用について|JR北海道
シーズン別の指定席特急料金の見直しとグリーン車等への適用について|JR東日本
シーズン別の指定席特急料金の見直しとグリーン車等への適用について|JR東海
シーズン別の指定席特急料金の見直しとグリーン車等への適用について(JRグループ):JR西日本
シーズン別の指定席特急料金の見直しとグリーン車等への適用について|JR四国
シーズン別の指定席特急料金の見直しとグリーン車等への適用について|JR九州

概要は以下のとおりです。

【シーズン別指定席特急料金[JR東海・JR西日本(北陸新幹線以外)・JR四国・JR九州]】
・現在シーズン別に3段階(閑散期・通常期・繁忙期)に分かれている指定席特急料金について、利用者の特に多いGW・お盆・年末年始の各期間に、通常期の400円増の「最繁忙期」を新たに設定し、4段階の料金設定に。

・見直し後の指定席料金が適用となる列車
JR東海:東海道新幹線、在来線特急列車(踊り子号、ふじさん号を除く)
JR西日本:山陽新幹線、在来線特急列車
JR四国:在来線特急列車
JR九州:九州新幹線、西九州新幹線及び在来線特急列車(※)
西九州新幹線及び在来線特急列車においては、閑散期は適用しないが、適用日カレンダーは変更

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(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221026_00_press_ryokin.pdf)より引用)

【グリーン車および寝台車へのシーズン別料金の適用(JRグループ共通)】
・現在、シーズン別料金の設定の無い「グリーン車」「寝台車」利用時の特急料金について、シーズン別の料金を適用(閑散期、通常期、繁忙期、最繁忙期)。
・なお、現在普通車指定席を利用する際にシーズン別の料金を適用せず通年同額としているJR北海道内の在来線特急列車、JR東日本の一部の在来線特急列車等は、この対象外。
・JR九州の西九州新幹線及び在来線特急列車にといては、閑散期は適用しない。

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(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221026_00_press_ryokin.pdf)より引用)

【改定日】
2023年4月1日(土)乗車分より


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



シーズン別の特級料金については、既にJR東日本及びJR西日本の北陸新幹線、JR北海道の北海道新幹線において、「最繁忙期」を設定した4段階のシーズン別指定席特急料金が、今年4月より設定されています。


この記事で、「今後JR他社に広まっていくのか、という点も今後注目しておきたい」と管理人のコメントとして記していましたが、丁度1年後となる来年4月1日に、他のJR各社でも導入されることとなりました。

このうち、在来線については、JR北海道はシーズン別料金を設定しない一方、JR九州では西九州新幹線を含み閑散期以外の3段階として導入するというように、対応が分かれた形となっています。


加えて今回、グリーン車及び寝台車についても、シーズン別料金が設定されることとなりました。
グリーン車及び寝台車の料金は、シーズンにかかわらず通年同額でありましたが、最繁忙期には指定席特急料金が最大+400円となることから、グリーン料金との価格差が縮まることもあり、バランスを考慮した導入、といえるのではないかと思えます。

確かにグリーン車も寝台車も、特急列車に関して言えばどちらも座席または寝台を指定しているわけで、その点でシーズン別料金が設定されていないことがある意味不思議、と思えたかも知れません。
一方でこのことから、繁忙期には敢えてグリーン車を利用することで、縮む価格差を有効活用するという使い方もありましたが、今回の料金見直しにより、指定席特急料金とグリーン車・寝台車との料金差は、シーズンに関わらず同じとなります。

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▲JR西日本283系「くろしお」グリーン車。

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▲JR四国2700系「南風」グリーン車。

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▲JR東海N700A「のぞみ」グリーン車

今回上記各社のグリーン車で4段階のシーズン別特急料金が設定されることとなります。


ところで今回導入されるシーズン別料金ですが、適用日カレンダーを見ますと、既に導入されているJR東日本及び北陸新幹線・北海道新幹線との適用日カレンダーと微妙に異なることがわかります。
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▲JR東海内・JR西日本内・JR四国内・JR九州内・JR各社間(北海道新幹線・北陸新幹線を除く)における適用日カレンダー

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▲東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸の各新幹線およびJR東日本の一部の在来線特急列車における適用日カレンダー

いずれも上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221026_00_press_ryokin.pdf)より引用)


これらのカレンダーを比べますと、GW・お盆・年末年始に最繁忙期が設定されているとはいえ、その中でも両社の設定日が微妙に異なっていて、例えば2023年のGWではJR西日本他4社の等のカレンダーをでは4月28日〜5月7日に対し、JR東日本等のカレンダーでは4月27日〜5月6日と1日ズレています。
細かく見れば色々と違いが発見できるのですが、特に両方のカレンダーが適用される列車を扱う地区では、利用者への案内に留意する必要がありそうだな、と感じました。

また今回の料金見直しでは、多くのビジネスパーソンが出張に利用する「東海道新幹線」も対象となります。
最繁忙期の設定もそうなのですが、閑散期についてもこれまで設定されていなかった時期(GW翌週の5月、8月最終週等)に設定されることにもなりますので、経費計算等でも留意する必要があります。

この「最繁忙期」の設定等は、主な目的として、利用者の多い時期に集中する利用者を、その前後にずらすことも目的としています。
スケジュールの調整が可能な際には、これらのカレンダーを見ながら、少しでもお得に旅行するために旅行の日程を検討する等、利用者としても制度を賢く使っていくことができればいいな、とも思ったニュースでありました。




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