泉北高速鉄道では、新型通勤車両「9300系」を導入することを発表しました。

新型通勤車両「9300系」を導入します|お知らせ|泉北高速鉄道

概要は以下のとおりです。

【車両型式】
9300系

【概要】
南海電鉄8300系をベースとし投資額を抑制しつつ、内外装に泉北高速鉄道の車両として親しまれるデザインを採用。
・エネルギー効率の高い機器やすべての灯具にLEDを採用することで消費電力を従来車両(3000系)と比較して約50%低減

【編成数】
4両編成×2編成(8両)

【営業運転開始】
2023年夏(予定)

【デザイン】
・外装:
泉北高速鉄道のラインカラーとして定着している「ブルー」と、既存の通勤車両の車体色である「アイボリー」の2色を採用。
20221111semboku_1
(上記発表資料(http://www.semboku.jp/cat_news/13829/)より引用)

・内装:
木目柄を用いて、落ち着きとやすらぎの空間を演出。
座席シートには既存の通勤車両に合わせたカラーを採用し、泉北高速鉄道らしさを表現。
20221111semboku_2
(上記発表資料(http://www.semboku.jp/cat_news/13829/)より引用)

・バリアフリー機能:
ベビーカーやキャリーバッグなどを利用する乗客のために多目的スペースを設置
20221111_semboku5
(上記発表資料(http://www.semboku.jp/cat_news/13829/)より引用)

床面に優先座席及び車いす・ベビーカースペースの表示を追加
20221111semboku_3
20221111semboku_4
(いずれも上記発表資料(http://www.semboku.jp/cat_news/13829/)より引用)

【通勤車両のラインカラー統一】
9300系の導入に合わせて、既存の通勤車両(5000系、7000系、7020系)のラインカラーについても「ライトブルー」を廃し、「ブルー」のみに順次変更し、通勤車両のラインカラー統一を図る


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



泉北高速鉄道では現在、3000系、5000系、7000系、7020系の4型式の通勤車両が在籍しています。
そのうち3000系については、南海6200系をベースに製造された車両で、1975年から1989年にかけて導入されました。

その後、後継車両の登場により主に初期に投入された車両から既に廃車されたり、南海電鉄へ譲渡されていますが、現在でも24両が在籍しています。

いっぽう、泉北高速鉄道の通勤車両については、2007年度に導入された7020系以降、新製投入がされていない状態で、長らく上述の4型式のラインアップが続いてきました。
(参考)
阪和線の沿線から : 泉北高速鉄道、新型車両「7020系」導入

7020系が投入されて15年が経過し、そろそろ3000系についても置き換え等も考えられていた中、今回新型車両「9300系」投入が発表されました。

この泉北9300系ですが、上述の外観デザインからも分かるように、南海8300系を基本とした車両となっています。
この手法は、特急「泉北ライナー」12000系でも、南海12000系と同様の設計とすることで初期投資額を抑制する手法として採用されており、今回の9300系でも導入されたものといえるでしょう。

一方、車内は、南海8300系とは異なったデザインで、座席のカラーも紫系統の、泉北高速のカラーを継承するなど、泉北高速鉄道らしさを引き続き盛り込んだ車両となっています。


2014年7月の泉北高速鉄道の南海電鉄グループ化から来年で9年となります。
これまでの間、特急「泉北ライナー」運行や、泉ケ丘駅前の活性化計画等、南海電鉄グループとして泉北高速鉄道沿線を再開発していく姿が見えてきたな、と個人的には感じていました。
(参考)
阪和線の沿線から : 【南海電鉄】【泉北高速鉄道】高野線・泉北高速線のダイヤ改正を実施。特急「泉北ライナー」運行、泉北区間急行の終日増便を実施(H27.12.5)
阪和線の沿線から : 【南海電鉄】「泉ケ丘駅前活性化計画」始動。延床面積16,000平方メートルの新築建物を建設


今回、南海8300系と基本とした9300系が導入されることで、「南海電鉄グループ」としての「泉北高速鉄道」という位置づけが、より利用者にも強く感じられるようになるのではないか、と感じました。



ところで、今回の9300系導入により、5000系・7000系・7020系についても、この9300系と同一のカラーに変更することとなります。
具体的には、これまで「青色」と「水色」の帯であったものが、「青色」のみになる、というものです。
DSC08436-2_R
▲現在の泉北高速7000系の塗装。
「青色」「水色」の2本のラインが、今後は「青色」のみとなります。


塗装の変更は、順次行われていくこととなりますが、数年もすれば全て置き換わることとなるかと思われますので、現行塗装も可能な限り記録しておく必要がありそうです。


それ以前に、この9300系導入にともない、今後3000系の置き換えが進んでいくことも考えられますので、これまた記録が必要、といえるでしょう。
DSC02077-2_R
▲「せんぼくトレインフェスタ2017」のヘッドマークを掲出した3000系。
長年、泉北高速鉄道を代表する車両のひとつとして活躍してきましたが、今回の9300系導入にともない、今後の動向が気になるところです。


ともあれ、久々の泉北高速鉄道の新型通勤車両の導入でありますので、今後の営業運転開始などのニュースも順次ご紹介していきたいと思います。




【関連ブログ】
【速報】泉北高速鉄道、新車「9300系」を投入!2023年デビュー - 鉄道プレス
列車番号T-TAKE(てぃーていく) : 現る!泉北9300系
遂に来たか…泉北高速鉄道が新型車両9300系を導入へ | Stella Rail Side
Msykの業務(鉄道)日誌:泉北高速鉄道9300系が登場へ
実家への帰りに乗れるかな? | ファゴット吹きの日記 - 楽天ブログ
泉北高速に9300系: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」
「泉北高速、2023年夏に新型9300系導入、既存車両の塗装変更へ」に関するブログ - 鉄道コム




【関連ニュースサイト】
泉北高速、2023年夏に新型9300系導入、既存車両の塗装変更へ - 鉄道コム
泉北高速鉄道に新型車両9300系登場 23年夏 既存の車両はカラー変更へ | 乗りものニュース
泉北高速鉄道、新型車両9300系を導入へ - ベースは南海電鉄8300系 | マイナビニュース
泉北高速鉄道に16年ぶりの通勤用新型車…南海8300系ベースの「9300系」 2023年夏 | レスポンス(Response.jp)
泉北高速鉄道、新型車両「9300系」 デビューへ | 鉄道ニュース | 鉄道新聞
泉北高速,9300系を2023年夏に導入|鉄道ニュース|2022年11月12日掲載|鉄道ファン・railf.jp



↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム