共同通信の報道によれば、JR東海の金子社長は、同社のインタビューに応じ、新型特急車両「HC85系」を、2,023年7月に特急「南紀」に投入することを明らかにしました。

特急「南紀」、新型車両投入へ JR東海、7月に運行開始|47NEWS(よんななニュース)

JR東海の金子慎社長(67)は31日までに共同通信のインタビューに応じ、新型の在来線特急車両「HC85系」を2023年7月に特急「南紀」(名古屋―紀伊勝浦)に投入すると明らかにした。南紀の全車両をHC85系とし、当初は4両編成での運行を計画している。

 HC85系は22年に特急「ひだ」で営業運転を始めた。春のダイヤ改正を経て、ひだと南紀の全定期列車がHC85系で統一される。南紀の車内には沿線の三重県の伝統工芸品「伊勢型紙」を展示する。

上記記事(https://www.47news.jp/economics/8761196.html)より引用、太字下線は管理人による。

(注)JR東海からは、特急「南紀」へのHC85系投入の公式発表は、現在のところありません。

ポイントとしては、上記引用記事中に太字下線で強調したところで、改めて整理しますと。
・「南紀」へのHC85系投入は今年7月。
・当初は4両編成の運行を計画。
・「南紀」の車内には三重県の伝統工芸品「伊勢型紙」を展示。

といった点でしょうか。

まず一点目の「今年7月投入」は、この3月に「ひだ」定期列車全列車がHC85系に置き換えられるのは、既にダイヤ改正で発表されており、今後は「南紀」の置き換えスケジュールが焦点となっていました。
今回、7月投入が明らかになりましたが、問題はこの7月に全ての「南紀」がHC85系に置き換えられるのかどうか、でしょうか。
「ひだ」は、昨年7月から段階的に列車を増やしましたが、「南紀」も同様のスケジュール感で置き換えるのか、それとも7月で一斉に定期列車全列車を置き換えるのか、気になるところです。

次いで二点目の「4両編成」ですが、現行のHC85系は基本編成がグリーン車つきの4両編成に、需要に応じて2両編成が増結される運用となっています。
一方、「南紀」については、2020年11月よりグリーン車の連結を取り止めて、最短2両編成から需要にあわせて両数を設定することとしています。
阪和線の沿線から : 【JR東海】「ワイドビュー南紀」の編成両数変更を発表(2020.11.1〜)グリーン車連結取りやめ、最短2両編成からに変更

今回、HC85系投入により、基本編成が4両編成となるのか、あるいは新車効果により一時的に利用者が増えることを見越して当分の間4両編成で運行するのか、これまた今後の発表が気になるところです。

そして最後の点の「三重県の伝統工芸品「伊勢型紙」を展示」ですが、HC85系には「ナノミュージアム」という沿線地域の伝統工芸品を鑑賞できるスペースを設置しており、飛騨春慶、岐阜団扇、美濃和紙などの工芸品を車内に居ながらして鑑賞することができます。
EQUIPMENT 車両設備 | HC85系スペシャルサイト|東海旅客鉄道株式会社

本記事では、この「ナノミュージアム」に伊勢型紙を展示することを指していると思われますが、上記Webサイト上では「伊勢型紙」が既にラインナップされてはいます。

実際、既に展示されている車両が存在してるのかどうかは、確認が取れていませんが、「南紀」編成用では必ず「伊勢型紙」を展示している編成が充当されることを意味しているのかも知れません。



上述のように、今年7月に「南紀」にHC85系が投入されることが明らかとなりましたが、一方でHC85系「南紀」が新宮〜紀伊勝浦間のJR西日本エリアに乗り入れるのか否か、といった点は今回の記事では不明であります。

ただ、以下の三つの点を考えると、今年7月段階では「南紀」については、引き続き名古屋〜紀伊勝浦間のまま、HC85系に置き換えることも考えられそうです。
・今年3月にHC85系が大阪発着「ひだ」としてJR西日本エリアで運行される実績が出来ていること。
・7月投入という全国改正ではない半端な時期であること。
・HC85系の運転にあたり、運転士が新たな免許を取得する必要は無く、「甲種電気車運転免許」「甲種内燃車運転免許」のどちらか片方を持っていればよいこと。

(出典:【JR東海】HC85系は気動車免許がないと乗れない? - 鉄道プレス


一方、決して利用者の多くない新宮〜紀伊勝浦間ですから、「南紀」の運転そのものを取り止める、ということも十分考えられます。

ただ、この「南紀」は東京・名古屋から三重県のみならず和歌山県の新宮・紀伊勝浦エリアの観光需要を担う列車であること、そしておよそ30年ぶりの新車投入という絶好の売り出し時期に運転区間縮小というネガティブな改正を行うのか、と考えると、個人的には紀伊勝浦までの運行継続・HC85系置き換えを願いたいところではあります。

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▲紀伊勝浦駅を発車するキハ85系「南紀」。

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▲新宮〜三輪崎間の「王子ヶ浜」を走るキハ85系「南紀」

これらの光景が、HC85系でも見られることを願いたいな、と思いつつ、今年最初のニュースとして取り上げてみました。



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