去る8月4日(金)より上映が始まった特別編「響け!ユーフォニアム」。

上映開始から1週間が経過し、二度目の週末となった本日、ようやく鑑賞することができました。

劇場版「響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」から4年ぶりの続編の完成・公開ということで、多くのファンが待ち続けてきた本作の感想などを記していきたいと思います。

【ネタバレ注意】
以下では、作中の内容をご紹介している、いわゆる「ネタバレ」記事となっています。

そのため、これからこの作品を鑑賞される方は、以下の内容にネタバレの内容が含まれていることをご承知いただくとともに、ネタバレが嫌な方は即刻他のページに移って下さいますようお願いします。




今回上映の「アンサンブルコンテスト」では、主役である黄前 久美子(おうまえ くみこ、<ユーフォニアム>)は2年生で、上級生である3年生の引退後、吹奏楽部部長となりました。
副部長に塚本 秀一(つかもと しゅういち<トロンボーン>)、そして部全体の演奏技術の向上を担う新しい役職「ドラムメジャー」に高坂 麗奈(こうさか れいな<トランペット>)の幹部3名の体制でスタートした北宇治高校吹奏楽部。

部長の久美子が最初に手がける仕事が、今回の舞台であり、タイトルにも記されている「アンサンブルコンテスト」

アンサンブルとは通常の吹奏楽の合奏とは異なり、3名〜8名の少人数で演奏する形態で、合奏との大きな違いは「指揮者がいない」こと。

つまり、曲のスタートやタイミングなどは、演奏者自らが息を合わせて合わせる必要がありますし、加えて、楽器の編成によって様々な表現ができることから、合奏とは違った、アンサンブルの難しさがあり、そして魅力があるといえるでしょう。


このアンサンブルコンテストでも、吹奏楽コンクールと同様、都道府県大会から支部大会、そして全国大会と、代表に選ばれた団体だけが次の大会に進めるという仕組みとなっており、そのアンサンブルコンテストに出場する北宇治高校の代表を選出するための校内大会を開催する、というものです。

そして新部長の久美子は、部の運営に加え、顧問の滝先生や、同じ幹部である秀一や麗奈との意見の調整、そして何より他の部員からの悩み事の相談に忙殺される姿が描かれています。

作中を通じて、ぎこちない部長の姿から成長していく姿も描かれており、これらの姿をみるにつけ、「久美子部長の北宇治高校吹奏楽部」が見られること、その嬉しさを噛みしめることができました。



【オープニングは定番の一曲「オーメンズ・オブ・ラブ」】
作品のオープニングで北宇治高校吹奏楽部が演奏していた楽曲、「オーメンズ・オブ・ラブ」

1985年にフィージョンバンド「THE SQUARE」(現「T-SQUARE」)により生み出された曲で、間をおかずして吹奏楽版にアレンジされて以来、古今東西の吹奏楽のコンサート等で演奏されてきました。

かように吹奏楽の定番曲として多くの人々に知れ渡っているといえる、「オーメンズ・オブ・ラブ」。
オープニングでは、この「オーメンズ」が北宇治高校の文化祭として演奏される間に、これまでアニメで紹介されてきた様々なイベント写真が映し出されるシーンに、思わず目頭が熱くなりました。

そう、4年の歳月を経て、アニメ「響け!ユーフォニアム」は再びスタートしたのだと。

雄大なオープニングからスタートし、アップビートのノリノリのリズムで展開し、途中でトランペットのハイトーンやクラリネットのソロがあったりと、素人の方々にも「吹奏楽って楽しい!!」と思える曲でスタートしたこの「アンサンブルコンテスト」。

後述の事件の影響もあり、そもそもこの「アンサンブルコンテスト」自体がこの世に出てくるのかさえも厳しいのではないか、と思った時のことを考えると、こうして、再び「響け!ユーフォニアム」を見ることができる嬉しさを感じたオープニングでした。

▼京アニ公式YouTubeでこのオープニングが配信されているので、もう一度みたい方は、是非こちらから。




【釜屋すずめの「成長」】
今作の「アンサンブルコンテスト」では、主役級である久美子、麗奈に加え、川島 緑輝(かわしま さふぁいあ、<コントラバス>)、加藤 葉月(かとう はづき、<チューバ>)4名の、いわゆる「北宇治カルテット」や低音パートの久石 奏(ひさいし かなで<ユーフォニアム>)などといった、お馴染みのキャラクター以外もフィーチャーされているのが、特徴の一つといえます。

その中で今回、最もスポットライトが当たったのは、釜屋 つばめ(かまや つばめ、<パーカッション>)といえるでしょう。

紆余曲折を経て結成された久美子らのアンサンブルチームは、久美子、麗奈、葉月、秀一と、井上 順菜(いのうえ じゅんな、<パーカッション>)、森本 美千代(もりもと みちよ、<ホルン>)、そしてつばめの8名というメンバーからなる管打八重奏となりました。
このうち、つばめが演奏するマリンバは、その技術は高いものの、どうも他の演奏者とタイミングが合いません。
時間をかけてもなかなか改善されない状況に、当のつばめ自身が自信を失いつつあったとき、ふとした久美子のアドバイスをきっかけに、改善されることとなりました。

そしてそのことは、これまでつばめ自身が出来るわけないと思っていた「コンクールメンバー」の参加、という目標に挑戦したいという自信を与えることができました。

今回の「アンサンブルコンテスト」は、来年春からテレビアニメで放送される「久美子3年生編」へ繋がるエピソードとなっていますが、その「久美子3年生編」でも、つばめが重要な役割を果たしてくるようですので、今回の「アンサンブルコンテスト」で描かれた「つばめの成長」を記憶に留めて、「久美子3年生編」を楽しみにしたいと思いました。



【4年ぶりの「響け!ユーフォニアム」新作】
今回、4年ぶりとなった「響け!ユーフォニアム」のアニメ新作。
ここに至るまでの経緯を考えると、いまこのように鑑賞できたことが、本当に感謝するほかない、と感じました。

2019年4月に上映された前作アニメ劇場版「誓いのフィナーレ」の後、2019年6月には「久美子3年生編」の制作が既に発表されていました。

阪和線の沿線から : 「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 後編」を読む(2019.6.23)【ネタバレ注意】

しかしその翌月の2019年7月、この「響け!ユーフォニアム」シリーズをはじめとした、様々なアニメ作品を制作してきた「京都アニメーション」の社屋が放火され、多数の人材を失うという、痛ましい事件が発生しました。
阪和線の沿線から : 京都アニメーション

社屋が全焼したうえに、「響け!ユーフォニアム」の制作も手がけられていた方も犠牲になるという、痛ましいだけでなく、そもそも今後の制作は無理なのではないか、とも思えるくらいの被害を生じさせたこの事件。
その被害の大きさが故に、いくら製作決定していたとしても、「響け!ユーフォニアム」の続編、すなわち「久美子3年生編」が見られるのはかなり先に、いや、見ることができないのではないか、とさえ事件が発生した当時は思ったりしました。

しかし、それから約3年後の2022年6月、遂に続編となる「久美子3年生編」に加え、以前の発表にはなかった「アンサンブルコンテスト」も制作されることが発表されました。
阪和線の沿線から : 【響け!ユーフォニアム】2023年に「アンサンブルコンテスト編」、2024年に「久美子3年生編」TVシリーズ放送が発表

「待ってましたユーフォの続編!」とこの時は大いに喜び、その続編再開の第一弾となる、「アンサンブルコンテスト」の上映を、この時から本当に心待ちにしていました。


そして本日鑑賞することができた本作品。
「誓いのフィナーレ」以前、即ち「事件前」の作品と違わない、いつもどおりの「京アニクオリティ」を楽しむことができたのは、いうまでもありません。

そして上述でご紹介した「オーメンズ・オブ・ラブ」によるオープニングが、「北宇治再始動」を象徴するようにも感じました。
見終わって、嬉しいやら安堵やら、そして無事再始動できた、と様々な思いを抱きました。


「アンサンブルコンテスト」の次に「響け!ユーフォニアム」としてアニメ作品が見られるのは、「久美子3年生編」。
ストーリーは、下記原作本の感想(こちらも【ネタバレ注意】)に記しているとおりですが、やはり新たな波乱が起きる模様です。
その前触れは、本作の最後に出てきた、楽器を吹くセーラー服の女子学生…
阪和線の沿線から : 「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 後編」を読む(2019.6.23)【ネタバレ注意】


彼女がアニメ上で動く姿、そしてどんな声で演じられるのか。
また、久美子部長が率いる北宇治高校が、来年こそ「全国大会金賞」を獲得できるのか。
その過程をそれこそ「京アニクオリティ」で見ることができる。
その日がやって来るのを楽しみにしたいと感じました。



【入場者プレゼント】
上映後、週替わりで実施されている「入場者プレゼント」。
第1週はゲットできませんでしが、今回第2週のプレゼント「スタンドビジュアルカード」を手に入れることができました。

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出てきたのは、「久石奏」。
久美子と同じパートで、今回は別のチームを編成し、「打倒チーム高坂」を目標に校内予選に挑みます。
この奏もまた、「久美子3年生編」でどのような役どころが見られるのか、楽しみであります。



4年ぶりの続編、そしてシリーズの最終章へ向けての「つなぎ」という意味では重要な作品となった「アンサンブルコンテスト」。
機会があれば、もう一度でも何度でも、音響環境が整っている映画館で鑑賞したいな、と思います。



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