本日は、都合により?乗車記録はありません。
これだけではなんなので、最近読んだ本のご紹介でもします。
「ファスト風土化する日本」 三浦 展  洋泉社新書
最近の耳を疑うような青少年による凶悪事件が、特に地方の郊外で増加している理由を、フィールドワークを元に分析し、その原因を、固有の地域性を喪失し、大型ショッピングセンターやコンビニ等が立ち並ぶ全国一律の街並みとなってしまったところ(筆者の言うところの「ファスト風土化」)に求めています。
そういった「ファスト風土化」が街並みを破壊し、ひいては人の心までも破壊してしまったのが現状ではないかとしています。
そして、結論では人間が健全に成長するための街とはどんなものかを提言してます。
確かに、この10年で、郊外型のショッピングセンターが激増したと思います。そこには、この本の筆者も書いているとおり大規模小売店舗に関する規制が大幅に緩和し、大型ショッピングセンターが容易に出店できるようになった背景があるものと思われます。
郊外の大型ショッピングセンターに行くにはどうしても車で行くことになり、車中心の社会になることで、点から点の移動となり、いきおい地域・社会との関わり合いという経験がなくなってきているのではないかと思います。
アプローチは違いますが、地方の交通やまちづくりについて私の思っているところを実に的確に述べられていると感じました。お勧めします。
ところで、この本にも出てくるジャスコですが、私の近辺でも派手に出店攻勢をかけています。共倒れするんとちゃう?と思うくらいに。
1:ジャスコシティ日根野
2:マックスバリュー羽倉崎
そして、来月くらいにはもうオープンしている
3:イオンりんくうショッピングセンター
規模では3>1>2ですが、1・2は泉佐野市、3は泉南市ということで実に近所です。
これをみると、共倒れというよりむしろ、地元の小売店を徹底的に叩きのめそうとう意志さえ感じます。
うーん、これで小売店が実質ジャスコ・イオンだけになって消費者が選択できなくなっても、それでよいのが規制緩和というもんでしょうか?どうも違うような・・・