阪和線の沿線から

阪和線沿線在住の筆者が記している日記です。
鉄道を中心に、バス・航空・フェリーといった交通全般に関する話題や、
管理人の乗車記録や旅行記、撮影記録などを気の向くままにお送りしています。
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同人誌「南大東島に閉じ込められた!」を読む

沖縄県の本島から東に約400km離れた太平洋上に位置する「南大東島」

すぐ北に位置する「北大東島」とともに、本土との交通機関は一日1〜2往復の航空機(琉球エアコミューター)と、週に1便程度の船便(大東海運)のみという、まさに「絶海の孤島」というべき離島であります。
(※)正確には南大東・北大東の2島なので、完全な「孤島」ではありませんが、周囲400km圏内にこれら二島の他に有人島が存在しないことを考えると、「孤島」という表現で相違ないかと思われます。

その「南大東島」から帰ろうとした手筈の最中、突然帰れなくなったら…
そしてその日も、次の日も帰ることができなくなった…

そんなレアな体験談を同人誌にまとめた、その題名もズバリ「南大東島に閉じ込められた!」という同人誌が今年の夏に発行されました。

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著者の「もりっつ」さんは、これまでもこのブログでご紹介した「ゆるるるぶ」シリーズの著者であります。
阪和線の沿線から : 【超こみっくトレジャー2020】「ゆるるるぶVol.6」「高岡・井波聖地巡礼ガイドマップ」

もりっつさんが人生の節目の記念として、そう簡単には行けない場所として選んだ南大東島。
南大東島を出発する直前までは全てが順調だったこの旅行。
それがあるハプニングがきっかけに、おいそれと簡単に帰ることができない事態に。

そんな状況の中でも、南大東島の現地の方々に様々に助けられたり、同じく簡単に島から出発することができなくなった旅行者からの貴重な話が聞いたりと、困難な状況でも積極的に旅行を楽しもうとする姿勢には、読者の一人としても非常に勇気を感じました。

それと同時に、「全国で年1〜2回あるかないか」(本書「編集後記」)の飛行機欠航による2泊以上の足止めの体験記、という意味でも貴重な記録が詰まった同人誌といえます。
(ご本人は体験したかったわけでは決してないとは思いますが、結果的にそうなってしまった、ことになるかと思います…)

勿論、そんなハプニング以外にも、南大東島の観光情報も美しいカラー写真で掲載されており、これを読むだけでも「南大東島に行ってみよう」と思える内容となっていますので、是非多くの方に読んでいただくことができれば、と思っています。



この「南大東島に閉じ込められた!」ですが、本来なら「こみっくトレジャー40」で、もりっつさんご本人から入手し、同時にこの南大東島のお話を少しでもお聞きできれば、と考えていましたが、直近になり体調を崩され、「こみトレ40」の参加が叶いませんでした。

とはいえ、発刊当初から是非とも読んでみたいと思っていた同人誌でしたので、ネット販売(下記参照)で入手して、読むことができました。
次回のこみトレでは是非、ご本人さんのお話を少しでも聞くことができればと思いますが、まずは体調を万全に回復されることを願っています。



【ネット販売リンク先】





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【こみトレ40】入手本紹介(6)「That's SUPERMARKET! 中内CEOとダイエーのあゆみ」

9月11日に開催された「こみっくトレジャー40」で入手した同人誌のご紹介です。


本記事でも続いて、鉄道や交通関係から少し離れた内容であります。
「不安定の安定」さんで頒布されていた「That's SUPERMARKET!中内CEOとダイエーのあゆみ」です。
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【お知らせ】
この記事の最後に、ご紹介した同人誌のネット販売リンクを掲載しています。
気になった方は是非訪問・入手してみてください。




実を言いますと、私は大学生時代、自宅から電車で数駅離れたダイエーの店舗の内でアルバイトをしていたことがありました。
(但し、ダイエーの従業員として働いていたわけでなく、別の部門で働いていました。)

「大学時代」に「自宅から電車で数駅」と書いている時点で、このブログをずっと読まれている方はどこの店舗か分かりそうな気もしますが、それはさておき、今で言うところの、割とコスパの良いアルバイトでしたので、ここで得た収入を専ら乗りつぶし等の原資に充てていました。


とは言ってもそこはスーパーですので、日曜日・祝日は出勤が基本で、何かイベントがあるときに休みのシフト調整に難儀していたことを覚えています。

業務の性質上、ダイエーに買い物に来られるお客様の対応や、売場に並ぶ商品を取り扱っていたわけではありませんが、店舗内で早朝から夜遅くまで、パートさんやアルバイトさんが代わる代わる仕事をこなし、一方で社員さんが従業員や商品の管理、お客様のクレーム対応や店舗内会議の対応などにひたすら働いている様子を見て、こういった業界の仕事の厳しさを感じたものでした。

当時のダイエーは、「小売業売上ナンバーワン」という絶頂の頃から阪神・淡路大震災を経て、その地位が危うくなってきた頃でした。
確かに競合他店も多く出店してきて、厳しい状況であったことが、そこまで関係が深い場所にいていた訳でもなかった私にも分かってしまう、そんな時期だったと記憶しています。

ダイエー店舗でのアルバイトは大学卒業を前に退職し、その後ダイエーのみならず流通業で働いたことはありませんが、大学時代ずっと働いていたダイエーとその店舗には、少なからず思い出があるのは事実です。



管理人の昔話を長々としてしまいましたが、今回ご紹介する同人誌は、このダイエーと、それを長年率いてきたCEO(最高経営責任者)の中内功(なかうち いさお※)の歴史についまとめられた同人誌であります。
(※)「いさお」は正しくは「工へんに刀」ですが、環境依存文字のため、「功」と表記しています。以下同様。)


現在では、関東地区及び近畿地区のみでの店舗展開となってしまったダイエーですが、かつては北海道から沖縄まで、全都道府県に出店した経緯があり、今では考えられないくらいの巨大企業でありました。

本書では、そのダイエーがどのように生まれ、どのように成長し、そしてどのようにして現在の姿となったのかを、分かりやすくまとめたものとなっています。
加えて、中内功CEOが設立した「流通科学大学」内に設置された「ダイエー資料館」で保存されている貴重な資料の写真も交えて、「ダイエー」という名前を歴史でしか聞いたことのない人にとっても、ダイエーの歴史が手に取るように分かる本となっています。
(参考)
流通科学大学/中内㓛記念館・ダイエー資料館のご案内

サークルのブログによりますと、この本の売上は結構多くて予想以上の結果だったようです。
こみトレ40のウラ話 : ゆかりんずダイアリー
やはり多くの方が、「ダイエー」の歴史に興味がおありなのかな、と感じた次第です。

この「不安定の安定」さんでは、他にも京阪沿線や神戸市営地下鉄沿線のダイエー店舗の過去と現在の様子をまとめた同人誌も頒布されているとのことですので、こちらも同時に読んでみてはいかがでしょうか。
(下部の「ネット販売リンク先」に、併せて掲載しています。)



「過去のダイエー店舗」という意味では、個人的には南海・泉北・阪和沿線の店舗が発刊されれば、当ブログ的には決して見逃せない同人誌となるのではないか、と思っています。

私の記憶の限りでは、これらの沿線には、少なくともこれくらいのダイエーがあったはずです。
南海高野線・・・堺東、中もず、北野田、金剛
泉北高速鉄道・・・栂・美木多、光明池
南海本線・・・泉大津、貝塚
阪和線・・・津久野、鳳、久米田

他に、「ハイパーマート貝塚」や「ショッパーズモール泉佐野」もあったような気もしますが…
これらの店舗の中には、私自身がアルバイト時代に応援で行ったことのある場所もあるので、それだけに仮にこれら沿線のダイエー店舗の過去・現在が取り上げられれば、当ブログでも是非ご紹介したいな、と思います。



【ネット販売リンク先】
That's SUPERMARKET! 中内CEOとダイエーのあゆみ(不安定の安定)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス
在りし日をたずねて 〜ダイエー店舗の現在〜 〜京阪沿線編〜(不安定の安定)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス
在りし日をたずねて 〜ダイエー店舗の現在〜 〜神戸市営地下鉄沿線編〜(不安定の安定)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス



「こみっくトレジャー40」で入手した同人誌のご紹介は、当記事でひと区切り、とします。
次回「こみトレ」でも、面白くてためになる、そんな同人誌を見つけて、ご紹介できればいいな、と思っています。

同人誌を執筆され、頒布された皆さま、本当にありがとうございました。



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【こみトレ40】入手本紹介(5)「夜ビル-Billumination-OSAKA」

9月11日に開催された「こみっくトレジャー40」で入手した同人誌のご紹介です。

本記事でご紹介するのは、鉄道や交通関係から少し離れて、「夜行部」さんで頒布されていた「夜ビル-Billumination-OSAKA」です。


【お知らせ】
この記事の最後に、ご紹介した同人誌のネット販売リンクを掲載しています。
気になった方は是非訪問・入手してみてください。




この「夜ビル-Billumination-OSAKA」は、大阪市内及びその周辺でライトアップされている高層ビルの写真を撮影し、一冊の本にまとめたものです。

このブログでも、過去に「OSAKA」「YOKOHAMA」の二冊をご紹介しています。
阪和線の沿線から : 【こみっくトレジャー31】その他の入手本(横浜市営地下鉄(1)・夜ビル(1:大阪)・ゆるるるぶ(2))
阪和線の沿線から : 【こみっくトレジャー35】「ゆるるるぶ Vol.5」「夜ビル Vol.6 YOKOHAMA」

そして今回は、以前にご紹介した「OSAKA」が大幅にボリュームアップした新刊として頒布されました。

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手に取った瞬間「分厚い」と感じましたが、それもそのはず。

「夜行部」さんのWebサイト(下記引用)によりますと、「過去から最新のビルを含む全187棟を収録、東京編を超えるシリーズ過去最大の全76ページ構成という大ボリューム。」と記されており、その「厚さ」「重さ」も納得でありました。
夜ビル-Buillumination- OSAKA | 夜景同人サークル「夜行部 -Night persons club-」

掲載されているビル群も、梅田、中之島、堂島といった高層ビル密集地区のみならず、難波、天王寺、そして湾岸部や大阪市外のビルも収録されており、それこそ下記「夜光部」さんのこみトレ参加紹介にもあるに、「高層ビル好き・夜景好きの方はもちろん、全ての大阪を愛する方々に手に取って欲しい自信作」も納得の内容でありました。

本当に眺めているだけで「夜ビル」の世界に吸い込まれていくこの写真集。
大阪在住や大阪出身の方にとっては、馴染みのある建物も多いと思いますので、是非お手元に一冊揃えて、大阪という大都会の「夜ビル」の世界を楽しんでいただければ、と感じました。



【ネット販売リンク先】
夜ビル -Buillumination- OSAKA | 夜行部 OFFICIAL SHOP
夜ビル-Buillumination- OSAKA - yakoubu - BOOTH
夜行部「夜ビル-Buillumination- OSAKA」



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【こみトレ40】入手本紹介(4)「大阪市営地下鉄乗継乗車票の変遷」「南海電気鉄道南紀直通列車の乗車券類」

9月11日に開催された「こみっくトレジャー40」で入手した同人誌のご紹介です。

本記事でご紹介するのは、「関西乗車券研究会」さんで頒布されていた「大阪市営地下鉄乗継乗車票の変遷」「南海電気鉄道南紀直通列車の乗車券類」の2冊です。


【お知らせ】
この記事の最後に、ご紹介した同人誌のネット販売リンクを掲載しています。
気になった方は是非訪問・入手してみてください。





はじめに「大阪市営地下鉄 乗継乗車票の変遷」についてご紹介します。
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「乗継乗車票」というのは耳慣れない言葉ですが、これは大阪市営地下鉄(現在のOsaka Metro(大阪メトロ)でも実施)で、梅田・西梅田・東梅田の3駅については、同じ駅として扱っている一方、いずれの駅も改札口が別に設けられているため、相互の乗り換えの際には、一旦改札を出る必要があります。
梅田3駅(梅田・東梅田・西梅田駅)の改札外乗継について|Osaka Metro

その乗り継ぎの際、「間違ってきっぷを黄緑色ではない自動改札機に通してしまった」等のイレギュラー時に発行されるのが、この「乗継乗車票」というものです。

本書を見ていただければ分かりますが、様式は大阪市交通局(→大阪メトロ)の路線図が描かれ、そこに発着駅を記載する、というシンプルなものになっています。
一方、路線図が描かれているということは、歴史をたどっていけば大阪市交通局の地下鉄・ニュートラム路線網の拡大が手に取るようにして分かるものとなっています。

私自身、実はこの「乗継乗車票」という存在を今まで知らず、この梅田3駅乗継の場合も「間違ってきっぷが回収されたら別途運賃必要なんちゃうの?」とばかり思っていたのですが、実は手厚い仕組みになっていたのですね…



二冊目は、「南海電気鉄道 南紀直通列車の乗車券類」です。
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南海電鉄では、昭和9年から昭和60年まで、南海本線から紀勢本線への直通列車(南紀直通列車)を運行してきました。

当初は「黒潮号」という名称で、そして太平洋戦争による中断期を経て、戦後は阪和線・天王寺発着の準急「くろしお」への併結、そして昭和34年には南海電鉄発注のディーゼルカー「キハ5501形・キハ5551形」による準急「南紀」「きのくに」として運行され、その後急行に格上げされても引き続き、直通列車として運行され続けました。


しかし、車両の老朽化と急行「きのくに」の特急格上げを契機とし、昭和60年3月のダイヤ改正で廃止となり、長らく続いた南海電鉄による南紀直通列車の歴史に終止符が打たれました。

本書では、この昭和の時代を通して続いた南海電鉄の南紀直通列車に関する乗車券類を、運行当初から終了に至るまで記録したものとなっています。


観光地へ向かう列車であるが故に、昭和初期の運行開始当初は景勝地がデザインされたきっぷも用意されていたり、また戦後は料金・制度の改定とともに変化していく券面の標記を追いかけていくことで、この南紀直通列車の歴史を振り返ることができるものとなっています。

阪和線、というか大阪府南部に住み続けていたものの、この南海電鉄による南紀直通列車には乗る機会はありませんでした。

またその乗車券類も手元にありませんし、しかも直通列車運行に必要となる南海〜JRの「連絡乗車券」も、今年3月末の発売をもって終了しており、こういった直通列車があった、という名残の制度さえも、もはや過去のもの、となってしまっているといえるでしょう。

しかし、こうしてその歴史を振り返ることができるのも、同人誌の魅力でありましょうか。
著者が有するコレクションの豊富さに、ただただ感服する次第です。



関西乗車券研究会さんの同人誌では、過去にも取り上げたことがありますが、特に南海電鉄関係では、「南海高野線の料金券」をご紹介したことがあります。
阪和線の沿線から : 【こみっくトレジャー34入手本】南海高野線の料金券・私鉄版補片補往の本

高野線に引き続き、今回は南海本線の南紀直通ということで、続いての南海電鉄をテーマにした本で、
ご紹介についても少し力が入ってしまいましたが、今後も南海電鉄関係の同人誌が頒布されましたら、是非ご紹介できればと思っています。



【ネット販売リンク先】
大阪市営地下鉄 乗継乗車票の変遷 1974〜2022 | 関西乗車券研究会オフィシャルウェブショップ

南海電気鉄道 南紀直通列車の乗車券類 | 関西乗車券研究会オフィシャルウェブショップ



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【こみトレ40】入手本紹介(3)「キハ185系の間合い運用〜[世界初]のすぐそばに〜」

9月11日に開催された「こみっくトレジャー40」で入手した同人誌のご紹介です。

本記事でご紹介するのは、「せみのすけ」さんで頒布されていた「キハ185系の間合い運用」です。

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【お知らせ】
この記事の最後に、ご紹介した同人誌のネット販売リンクを掲載しています。
気になった方は是非訪問・入手してみてください。





キハ185系とは、国鉄時代末期に四国地域に導入された特急型気動車です。
民営化後の経営が苦しいことが予想された四国地域の経営基盤安定化を目的に導入された車両です。

当初はキハ185形(運転台付き、普通車。トイレの有無で2種類存在)とキロハ186形(運転台無し、普通車・グリーン車合造車)の2形式3車種しかありませんでしたが、その後2000系をはじめとした後継車両の投入により様々な変化がみられるようになりました。

現在ではJR四国内でも特急列車だけでなく、普通列車仕様や観光列車への改造され、加えてJR九州にも一部車両が譲渡されるなど、多彩な活躍を行っているのは、多くの方がご存じのところと思われます。

本書では、このキハ185系のうち、特急仕様の車両が普通列車として運用される「間合い運用」に焦点を充て、その中でも牟岐線・牟岐〜阿波海南間を早朝に1往復する列車を追いかけたレポートであります。


この牟岐線、下記記事でもご紹介したように、昨年末に接続先の阿佐海岸鉄道にデュアル・モード・ヴィークル(DMV)が導入され、そのため阿波海南〜海部間がJR牟岐線から阿佐海岸鉄道に移管されています。

本書でも、このDMVとのからみで過去の光景となった海部発着のキハ185系についても収録されていますので、貴重な記録としても手にしてみてはいかがでしょうか。



【ネット販売リンク先】
キハ185系の間合い運用 〜[世界初]のすぐそばに〜 - semi-exp. - BOOTH



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【こみトレ40】入手本紹介(2)「えきねっと新サービス開始から1年を迎えて」「JR東日本の特急料金戦略」

9月11日に開催された「こみっくトレジャー40」で入手した同人誌のご紹介です。

本記事でご紹介するのは、「(笑)衣路鉄道」さんで頒布されていた同人誌です。
(笑)衣路鉄道 ホームページ

【お知らせ】
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気になった方は是非訪問・入手してみてください。




ご紹介する二冊のタイトルは以下のとおりです。
「JR東日本の特急料金戦略」
「えきねっと〜新サービス開始から1年を迎えて」


いずれもJR東日本に関する評論本となっています。

前者はJR東日本の特急料金の戦略、特に近年の大きな動きとしての「最繁忙期の設定」「グリーン料金値上げ」「山形・秋田新幹線の特急料金飽きてい」について取り上げています。
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それぞれは、当ブログでもご紹介していますが、これら最近の同社の料金の動きをまとめた一冊となっています。
阪和線の沿線から : 【JR東日本等】指定席特急料金に「最繁忙期」を新規設定。シーズン別特急料金は4段階に(2022.4.1乗車分〜)
阪和線の沿線から : 【JR東日本等】新幹線・特急列車のグリーン料金等の改定を発表(2022年春実施)現行料金から値上げに
阪和線の沿線から : 【JR東日本】山形・秋田新幹線の特急料金改定・「つばさ」全車指定席化を発表(2022年春)



そして後者は、JR東日本のインターネット予約「えきねっと」の新サービス開始から1年を迎えるのを期に、現在の「えきねっと」でのサービス内容や、「えきねっと」サービス開始からの歴史や、現在直面している課題などをまとめた一冊となっています。
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「えきねっと」については、私自身はJR西日本エリア在住ということもあり、実は滅多と使うことがなく、確かに昨年夏にサービスが新しくなったのは知ってはいるものの、実際に利用する機会もなかったので、本書でサービス内容を改めて確認することができたのは、有益だったと感じました。



(笑)衣路鉄道さんの同人誌は、過去にも二度このブログで取り上げさせていただきました。
阪和線の沿線から : 【超こみっくトレジャー2020】新型コロナウイルス感染症によるJR西日本の経営危機
阪和線の沿線から : 【こみっくトレジャー38】入手本の紹介(1):魅惑のなんかい喫茶店めぐり、井川線オールガイド、キャッシュレス・・・

これまではJR西日本の話題が中心でしたが、今回の二冊はいずれもJR東日本を取り上げましたが、JR西日本ほど個人的には関わりが深くないので、本書を参考にしつつ、今後のブログ記事執筆にも活かしていきたいな、と思います。



【ネット販売リンク先】
JR東日本の特急料金戦略 - (笑)衣路鉄道 - BOOTH




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【こみトレ40】入手本紹介(1)盲腸線を脱出する技術

昨日(9月11日)に大阪南港の「インテックス大阪」で開催された「こみっくトレジャー40」(こみトレ40)。

私自身としては「こみトレ38」以来1年ぶりの一般参加でありました。
当日は11時過ぎに会場に到着し、12時過ぎまで滞在し、目当ての同人誌をチェックし、入手してきましたので、これまでの「こみトレ」と同様、入手してきた同人誌をご紹介していきたいと思います。

【お知らせ】
この記事の最後に、ご紹介した同人誌のネット販売リンクを掲載しています。
気になった方は是非訪問・入手してみてください。




最初にご紹介するのは、こちらの同人誌です。
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サークル「ホンナムユーティナイ」さんの、「単純往復に飽きた人のための盲腸線を脱出する技術供であります。



盲腸線とは、鉄道路線の中でも終点等が行き止まりとなっており、他の路線と接続していない路線の総称であります。

いわゆる「乗りつぶし」をされている方の中には、この「盲腸線」をそのまま引き返すのは面白くない、何かルートに変化をつけることができないか、と考えるのは、恐らく自然の原理ではないでしょうか。

本書は、そういった「盲腸線をただ往復だけでは面白くない」という方々向けに、終着駅からバスやフェリーを活用して、いかに「引き返すことなく盲腸線から脱出するか」について、各々の事例で著者の採った行程を記録しています。

乗りつぶしを進めていると、特に「青春18きっぷ」等の乗り放題きっぷを活用するために、こういった盲腸線を単純往復してしまいがちなところはありますが、本書を活用して、鉄道以外の公共交通機関を活用して、地域の素顔をより深く感じることができればいいな、と思いました。



そして本書では、「盲腸線」だけでなく、熊本から宮崎まで、「宮崎県東臼杵郡椎葉村」を公共交通機関だけで縦断するという寄稿文も掲載されています。

この椎葉村、宮崎県の北西部に位置し、総面積は537.29平方キロメートル、その96%は森林を占め、1,000メートルを越える峻険な九州山脈に抱かれた中山間の村で、平家の落人伝説を伝える村としても著名であります。

こういった場所でありますので、公共交通はごく限られたものとなっており、日向市(イオンタウン日向)からの宮崎交通バスの他は、村営バスによる運行となっています。

しかもこの村営バスはどの路線も毎日走っているわけでは決して無く、バス運行の曜日に合わせて移動する必要があるので、勿論当日中に縦断できるわけもありません。

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▲椎葉村営バスの路線図
(椎葉村Webサイト(https://www.vill.shiiba.miyazaki.jp/promote/pdf/路線図.pdf)より引用。)
「曜日限定の停留所」のとおり、一週間に1回しかバスが来ない停留所もあるので、村を公共交通機関だけで縦断するには、一日では不可能なことがわかります。


果たしどんなルートをたどって、そしてどれだけの時間をかけて椎葉村を縦断できたのか。
是非とも本書を手にして、確かめてみてください。



この「盲腸線を脱出する技術」ですが、第1巻も頒布済みとなっています。
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私はすでに、この「第1巻」を別の機会で入手していましたが、今回その続編が頒布されるとのことでしたので、楽しみにしていたのですが、その通りの内容で満足でした。

第1巻と併せて、今後の乗りつぶしや再乗りつぶしの参考にしていきたいな、と思いながら読ませていただきました。



【ネット販売リンク先】
盲腸線を脱出する技術2(ホンナムユーティナイ)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス

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鉄道ピクトリアル2022年10月臨時増刊号「【特集】京阪電気鉄道」を読む

このブログでもご紹介してきている「鉄道ピクトリアル」の臨時増刊号ですが、今回、京阪電気鉄道の臨時増刊号が発売されましたので、入手して読んでみました。

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鉄道ピクトリアルの臨時増刊号は、各事業者(主に大手)一事業者に焦点を充て、事業者の各部門による解説記事と、社外の投稿者による研究記事となっており、他事業者の例をみると、事業者事で近年では概ね10年程度に1回程度発行されている模様です。

近年では「Osaka Metro」「近畿日本鉄道」などが発行されており、当ブログでもその内容をご紹介しています。
阪和線の沿線から : 鉄道ピクトリアル2018年12月臨時増刊号「【特集】近畿日本鉄道」を読む
阪和線の沿線から : 鉄道ピクトリアル2019年9月臨時増刊号【特集】大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)を読む



鉄道ピクトリアル臨時増刊号で京阪電鉄が取り上げられるのは、2009年8月以来、13年ぶりとなります。
前回は、丁度中之島線が開業(2009年3月)した直後で、同線開業に併せて3000系(現)の投入や塗装変更が開始されましたが、今回の臨時増刊号では、塗装の変更が全て完了した他、3000系(旧)や5000系の引退、有料着席サービス「プレミアムカー」のサービス開始、そして新型コロナウイルス感染症の影響による大幅な減便ダイヤ改正と、様々な動きのあった13年間の動きを中心に、様々な切り口で記事が記されています。

鉄道ピクトリアル臨時増刊のこれまでの例のとおり、前半では京阪電鉄の各部門による記事や社長対談といった、様々な分野における同社の公式見解が分かる、というのが、この鉄道ピクトリアル臨時増刊号の最も大きな価値、と考えています。

今回の京阪特集でも、個人的に特に注目したのは、社長対談内での「プレミアムカー」についての箇所で、コロナ前後での利用者の状況、定期券の要望に対する対応等、興味のある話が多数掲載されていました。

また後半部の社外執筆者による記事でも、高度成長期の通勤輸送事情や、京阪電鉄をめぐる直通運転等、資料的にも貴重な記事が書かれていることは、本書を購入するに十分値するものと感じました。

勿論、現在の京阪現有車両のプロフィールもきっちり掲載されており、全車両を網羅した記録、こちらも「バイブル」と呼ぶに相応しい一冊、といえるでしょう。

価格は2,400円(税込)ですが、その価格以上に、社内外の執筆者による充実した内容は、価値のあるものと感じました。
何より、繰り返しになりますが、「京阪電鉄の公式見解が載っている」だけでも十分購入価値のある、そして今後10年程度は資料として使える一冊だと感じましたので、京阪電鉄ファンにとっては手元に揃えておきたい一冊ではないでしょうか。



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『国鉄−「日本最大の企業」の栄光と崩壊』を読む(中公新書、石井幸孝著)

日本国有鉄道、国鉄。
戦後間もない昭和24年(1949年)、それまで運輸省が行ってきた国営の鉄道事業を、「公共企業体」という形で独立採算制で運営することを趣旨に発足しました。

その後、太平洋戦争後の混乱期、高度成長期の運輸需要増大に対応しつつ、昭和30年代までは黒字経営を維持することができましたが、その後、昭和40年代からは自動車輸送の台頭もあり赤字経営となる一方、運賃の改定は思うように進まず、また労使問題も混沌として経営のスリム化が図られることもなく、赤字がどんどん膨らんでいきました。

昭和50年代になると、債務増加が止まらない状況で、抜本的な見直しが必要となるなか、昭和60年代初頭には分割・民営化による改革の他ない、という結論から、昭和62年3月末をもってJRグループ各社へ移行し、38年間の歴史に幕を閉じました。

その「国鉄」の誕生から終焉までを、これまた国鉄時代を通して技術職(車両系)に従事し、民営化後のJR九州初代社長に就任した筆者により記されたのが、今回ご紹介した『国鉄−「日本最大の企業」の栄光と崩壊』であります。

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本書は戦後の混乱期の輸送状況から始まり、公共企業体としての国鉄が設立された過程を紹介します。
その後、高度成長期の輸送需要拡大への対策から、輸送手段の多様化による輸送シェアの減少、そしてそれと並行的に発生する労働問題、その後最後の20年間の財務的にも、輸送サービス的にも衰退していく国鉄の姿を記しています。
その後、民営化に至る経緯、そして民営化後の新会社(特にJR九州)の運営をいかに軌道に乗せるか、といったところが、これらを通じて関わってきた著者本人の経験も随所に交えながら記されています。



個人的に興味深かったのは、「第5章 鉄道現場と労働組合」でしょうか。
ここでは一章丸ごとを国鉄に関わる労働組合と労働問題に割き、複数の組合が存在していた国鉄の労働組合について、主要な組合の経緯や活動経歴などを紹介していました。

「国鉄労働組合(国労)」、「鉄道労働組合(鉄労)」、「国鉄労働者労働組合(動労)」、「全国鉄動力車労働組合(全動労)」・・・それぞれ名前は聞いたことのある組織ではありましたが、それぞれの成り立ちや関係性などは、これまで深く知ることがありませんでしたが、本書でそれらが理解できた、という意味では今回通して読んだ価値があったな、と感じました。

また、著者は国鉄のいわゆる「キャリア組」として採用されましたが、その「キャリア組」の採用から配属、そしてその後のキャリア形成についても、本人の経験も交えて記しており、今は無き「国鉄」という組織の「労」「使」双方の状況が分かるという意味でも、面白かった内容でした。



一方、著者は本書で貨物輸送についても多くのページを割いて言及しており、国鉄時代の経営悪化の要因が貨物輸送であったこと、そして我が国の経済成長、安全保障、そして環境問題に対応するために、高速鉄道システムによる貨物輸送、具体的には「新幹線物流」の実現を本書で提案しています。

新幹線による貨物輸送、管理人の個人的な感想を記せば、数年前までは見向きもされない領域だったと思いますが、コロナ禍で旅客輸送が激減するなか、持続可能な鉄道運営の観点から、空いた旅客スペースを荷物等の輸送に充てる、「貨客混交輸送」の事例が、ここ数年、特にコロナ後に増えてきており、その中でも新幹線を活用した「貨客混交輸送」も、社会実験の段階が多いものの、増えてきているのは実感しています。

そういう意味では、著者の記す「新幹線物流」は、その規模はともかく、今後一定程度実現していくのではないか、と考えると少しは先見の明があった、とも評していいのかも知れません。



先日、JR東海の第2代社長を務め、その後も会長、名誉会長を歴任された葛西敬之氏が亡くなりました。
弊社名誉会長 葛󠄀西敬之 逝去のお知らせ|JR東海プレスリリース

葛西氏とともに、後にいわゆる「国鉄改革三人組」と称された、国鉄分割民営化に実務で尽力した松田昌士氏もも既にお亡くなりになっており、国鉄の衰退、改革、そして分割民営化直後の事業運営に携わってきた方々も、鬼籍に入られつつあることに、時代の流れ、特に国鉄民営化から相当の年月が経っていることに気がついてるのは、決して私だけではないはずです。

本著の著者、石井幸孝氏も1932年生まれで、今年90歳となります。
ご本人はまだお元気そうに見受けられますが、これとて寿命があることですから、著者ご本人が健在である今のうちに、国鉄と人生をともにした方による書籍は、例え個人的な見解が少なからず含まれようとも、後世への貴重な資産になるのではないか、と読み終えて感じました。

1987年の分割・民営化から35年。
あと3年もすれば分割民営化後の時代が、国鉄の時代よりも長くなってしまいます。
「国鉄は遠くになりにけり」となりますが、そんな今だからこそ、新書というコンパクトな形で、国鉄の歴史を網羅した一冊が生み出されたことの意義を感じ、今回ご紹介した次第です。



【参考リンク等】
【書評】『国鉄 「日本最大の企業」の栄光と崩壊』石井幸孝著 有事は貨物 国境4線守れ - 産経ニュース

国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊 -石井幸孝 著|新書|中央公論新社





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鉄道ジャーナル2022年10月号を読む。読者投稿「タブレット欄」募集中止のお知らせが掲載

このブログでは、時折鉄道関係の書籍・雑誌のご紹介をしていますが、今回ご紹介するのは、鉄道ジャーナルの2022年10月号です。

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特集は「観光輸送の視点」として、JR東日本「サフィール踊り子」、JR東海「HC85系ひだ」、京都丹後鉄道KTR8000形「丹後の海」、東武鉄道N100系「SPACIA X」、JR北海道釧網本線といった車両・線区を取り上げています。

いずれも、「観光」という切り口でのライターによる乗車記、そして記者会見及びその資料を基にした「SPACIA X」の記事となっています。

「観光」という観点では、各地で運行されている「レストラン列車」やJR九州の「D&S列車」が思いつきそうなものですが、そうではなく、近年投入された新型車両等を主体に、「観光地へのアクセス」という観点での特集と理解すれば、今回特集に選ばれた列車のセレクションについても、納得できる部分はありそうな記事でした。



ところで今回、敢えて近畿地区の特集でもない鉄道ジャーナルをご紹介した理由は、最終ページの「編集後記」にありました。

ここで「本誌のタブレット欄」として、これまで同誌で長年読者からの意見コーナーとして掲載されてきた「タブレット」欄の今後について、言及されていました。
以下、引用にてご紹介します。

■本誌のタブレット欄
今日では携帯端末の一つとして認識されている「タブレット」ですが、本誌におけるタブレットは鉄道の古い運転保安方式において”通行手形”として用いた「通票」を指しています。もともとの意義は読者の意見交換の場として提供していたスペースで、掲載されたコメントに対する賛否両論を翌月以降に掲載し、これを繰り返していくようなことを想定していたようです。そのやりとりを、駅でタブレットを交換するシーンに重ねたのでしょう。かつては毎号、数ページにわたって多くのさまざまな意見を掲載した時期もありましたが、最近では投稿がほとんどなく、わずか1ページが埋まらない状態でした。このところ休載としていましたが、いずれ募集を中止するつもりです。個人ブログやSNSを通じて鉄道に関しても気軽に意見交換ができる環境が整ったこともありますが、投稿が減った背景の一つに、趣味としての広がりとは別に鉄道の現状や将来に対する関心が薄れてきたことがあるように感じます。それは、例えば寝台特急がつぎつぎ廃止されていく中では車両やダイヤに対する改善の要望とかアイデアなど、ファンとして利用者として何かコメントせずにいられない思いがあったと想像しますが、ローカル線存廃問題などには触れにくい面があるといったことです。タブレット欄は硬軟多彩な意見が載るだけに毎号楽しみだったという意見もいただくのですが、一定数が集まらないとタブレット欄は成り立たないのです。

・・・鉄道ジャーナル2022年10月号 P130より引用、太字下線は管理人による。


鉄道ジャーナルの読者投稿欄として、400字程度にまとめた意見を紹介してきた「タブレット欄」。
少し前の鉄道ジャーナルを見ていたら、投稿数が10件程度と、かなり少なくなってきたのかな、という印象は漠然と抱いていました。
かつては、個人的な意見を記して同じ趣味の人々に見せる方法は、「タブレット欄」のような雑誌媒体しかなかったが故に貴重な手段であり、そのため多くの投稿を集めてきたのではないか、と思います。

しかし今般では、個人がブログやSNSを通じて意見発信ができる環境が整ったわけで、そうなると、実名が公にされるというリスクを抱えながら、数ヶ月待ってようやく掲載される可能性もあるという、「タブレット欄」のようなコーナーに、投稿が集まらなくなるのも、環境の変化としては仕方がないのかな、と思っていました。

既に「タブレット欄」とは桁違いのスピードと量の意見交換が行われている(このブログもその一部を担い続けているかも知れませんね)現状を鑑みると、やはり引用どおり「成り立たない」環境となったのではなかろうか、とも思います。


一方、上記引用では「鉄道の現状や将来に対する関心が薄れてきた」ことも、タブレット欄投稿減少の理由に求めていますが、むしろ鉄道の現状や将来に対する関心は薄れていないのではないか、と個人的に感じています。
従前と異なるのは、インターネットによる情報公開・情報提供の体制が整ってきたことから、事業者の情報もかつてとは比べものにならないくらいにファンが手にすることができるようになったことも関連があるのではないか、と思います。

即ちかつては、情報が少なかったことから熟考することなくファンが意見として出せたものが、現在では事業者の情報公開により現状が把握できた結果、もはや意見するまでも無い現状をファンが理解できるようになった、という点もあるのではないか、と思います。
違った言い方をすれば、「ファンが納得できる情報が事業者から提供される環境が整った」とでもいいましょうか。
そういった環境の変化もまた、「タブレット欄」をはじめとする投稿コーナーへの意見の減少の理由として考えられるかも知れません。



では、かつての「タブレット欄」、どのくらい投稿があり、またどういったテーマの投稿が行われていたのか。
手元に用意したのは、鉄道ジャーナルの1996年7月号。今から26年前の「タブレット欄」を覗いてみたいと思います。

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▲鉄道ジャーナル1996年7月号。
秋田新幹線の工事による運休で、代替として北上線経由で運行された「秋田リレー号」が表紙を飾っていました。
そういう意味でも貴重な一冊でありますね。

この号のタブレット欄の投稿内容及び投稿件数は以下のとおりでした。
・特急・急行を特急に統一するならば・・・
・<スーパーおおぞら>導入時に望むこと
・<スーパー北斗2号>の南千歳停車を支持
・真の"高速鉄道"誕生を
・<ムーンライト高知・松山>の定期化を望む
・駅撮りのマナーを考えて

(投稿数は55通)
・・・鉄道ジャーナル1996年7月号、P170〜P171より引用


わずか1月分のサンプリングでしたが、なかなか筋の通った内容が多いな、という第一印象でした。
特に最後の「駅撮りのマナーを考えて」は、投稿者が急行「東海」(1996年3月ダイヤ改正で特急化)のお別れ乗車に静岡駅で撮影していたところ、大勢の撮影者のうちの一人が子供に対した「子供!じゃまだ!!どけ!」という罵声を浴びせた、というシーンを元に、撮影者は他の利用者や鉄道職員の業務のことを第一に考えないといけない、という内容で、「何だか26年前から全く変わっていないな」という印象も抱き、何となく現状が情けないよなあ…と思ったりもしたい次第です。

ともあれこのように、読者の気のついた内容を投稿し、それに対する意見交換(上述の引用のうち、「特急・急行を特急に統一するならば・・・」「<スーパー北斗2号>の南千歳停車を支持」は前号までの「タブレット」に投稿された意見に対する内容)も行われていたのが、当時の「タブレット欄」でした。

1996年といえば、Windows95が発売されてすぐで、ようやく「インターネット」というものが認識され始めた時代で、まさか現在のようにこの手の意見交換が140字以内で活発に行われるツールが開発され、多くの鉄道ファンが使いこなす日が来るとは、決して思えませんでした。

それだけに、当時としては気の付いたことを書いて知らしめる上では重要な役割を果たしてきた「タブレット欄」ですが、上述の環境の変化で、その歴史を閉じようとしています。

私自身、この「タブレット欄」に投稿することはありませんでしたが、色々参考にしつつ、本当にファンといっても色々な考えがあるもんだな、と感じることができたのは、収穫だったと思います。


今後、「タブレット欄」のような趣旨のコーナーが鉄道ジャーナルに復活するとは思えないだけに、長年の役割を終えた、という意味でお疲れ様でした、という感想を記したいな、と思った次第でした。



各種ECサイトを掲載しておきます。
是非ともお手に取って確かめていただければと思います。



鉄道ジャーナル 2022年 10月号 / 鉄道ジャーナル編集部 【雑誌】
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