阪和線の沿線から

阪和線沿線在住の筆者が記している日記です。
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鉄道(島原鉄道)

南島原市島原鉄道廃止問題対策本部、第4回目会議開催される

タイトルの通り、7月20日に対策本部会議が実施されたようです。

南島原市島原鉄道廃止問題対策本部

上記の第4回会議の概要を読んでもらえれば分かると思いますが、オブザーバーからは存続を求める意見はあるのですが、結局南線の赤字に対する補助額約1億円に対し、南島原市として出せる額が3千万円程度しか出せない。
南島原市としては、鉄道の代替手段の整備を島原鉄道に求めていく、ということになりそうです。

私としては、最初から分かっていたことではありますが、やはり存続は難しかったか、と思った次第です。和歌山(わかやま電鉄)や福井(えちぜん鉄道)のような大逆転は、南島原では見られなさそうです。
何より、住民の意識が鉄道存続にあまり興味がなさそうで、実際困っているのは市民でもごく一部の人間、という過疎地域の現状がひしひしと伝わってきます。

上記ページ内の協議概要でもありましたが、「住民の熱意」が無いと、これだけの存続は難しく、実際そこまでの熱意が感じられなければ、仕方がないのかな、とも思います。

今後の流れとして、恐らく代替バスの整備をどうしていくか、ということになりそうですが、これとて島鉄が黒字になるほどの利用客が見込めるか、と言うと否と言わざるを得ません。そうなると、やはり南島原市としての財政支援がどの程度出来るのか。
南島原市とその市民が、島鉄南線だけでなく、バスも含めてた市の公共交通機関をどうしていくのか、というまさにターニングポイントの渦中に立たされている、といっても過言ではないと思います。
住民そのものが、一体どうしていきたいのか、はっきり意見を出して欲しい、と自分の本籍地でありながら、何かもどかしい思いをしつつ、本日のブログとさせて頂きたいと思います。

島原鉄道南線廃止問題、南島原市長が条件付き容認へ

取り敢えず、Yahoo!のニュースに載っていたので、リンク貼っておきます。

島原鉄道:南線廃止問題 松島・南島原市長、条件付き容認 /長崎(Yahoo!ニュース)

ここでいう「条件」とは、代替バスの運行が十分に確保されることのようです。

取り敢えず、市長がこういう意見を表明した以上、存続への望みはかなり薄くなったと言えるのかも知れません。

南島原市の廃止問題対策本部のWebページが更新されて、この時の議事内容がアップされれば、色々コメントしてみたいと思うのですが、本日はこの記事だけなので、メモ代わりのエントリーとさせて頂きます。

島原鉄道南線廃止問題、続々報

先日少し長めのエントリーで島原鉄道南線の廃止問題を取り上げましたが、その後、こんな記事を見つけました。

島原鉄道:「存続には抜本的対策を」 社長が見解 /長崎(Yahoo!ニュース)

島鉄曰く、「存続には島鉄側の黒字化が条件」とのこと。
要は、島鉄が黒字で運行できるために、地元が抜本的な対策が出来るかどうか。
存続のための条件が出された格好となりました。

勿論、赤字の補填というのもありでしょうが、島原鉄道としては、そういう対処療法的な支援ではいずれ廃止問題が再浮上するのは間違いないとみて、存続させたいのであればそれなりの覚悟を地元に迫っている、とも受け取れます。

とはいえ、幸いな事に、えちぜん鉄道・わかやま電鐵・万葉線・養老鉄道・・・と言ったように廃止が検討された地方鉄道の再生例は少しずつ増えてきています。
南島原市とその市民が、そういった再生例をもとに、自分たちの再生案をまとめることが出来るかどうか?
廃止まであと11ヶ月と迫っているだけに、事の推移を見守っていきたいと思います。

島原鉄道南線廃止問題、続報

最近は地方鉄道に関して特に取り上げる話題がないので、この話題の続報を記したいと思います。

去る1月末に島原外港・加津佐間の廃止を発表した島原鉄道。
3月末に廃止届が九州運輸局に提出され、このまま何もなければ、平成20年3月末で当該区間は廃止となります。

そんな中、沿線自治体の南島原市では対策本部を立ち上げて、既に会議も3回程度開かれているようです。
南島原市島原鉄道廃止問題対策本部(南島原市Webページ)

また、南島原市は島原鉄道に対して鉄道路線存続の要望書も提出しています。


要望書では、廃止届提出の延期を要望していましたが、これはかなわず、3月末に提出されてしまいました。
「鉄道事業法第28条の2第2項及び同法施行規則第2条の2の規定に基づく公示について」(南島原市Webページ)

また、南線廃止問題に関する意見をメールで募集しているとの事。アドレスを紹介してきます。
アドレスはこちら。

南島原市としては、どこまで存続に対する意思を有しているのか、その辺がはっきり伝わってこない事は確かです。
市としては、とりあえず存続して欲しいとはいえ、沿線の更なる過疎化が予測されるなか、存続は厳しい事は市役所自身が感じているのかな、という気がしてきました。

また、市民レベルで存続に向けた動きが何一つ聞こえてこないことも気になります。

高岡の万葉線や、和歌山のわかやま電鉄の例でも分かるように、一旦廃止が表明された路線を存続させるには、市民レベルの継続的な存続活動が不可欠な時代になっています。
その「市民レベル」の存続の声が聞こえて来ないところ、南島原の地元住民としては別になくなってしまっても一向に構わないのかな、という気もします。

さて、今回のエントリーで思い出したように島鉄南線の廃止問題を取り上げたのは、近々この辺りに行く予定が出来たので、一度整理しておこうと思った次第です。
訪問当日は、他の所用にもよりますが、一度島鉄南線にのっておきたいと思います。

南島原市、島原鉄道廃止問題対策本部を設置へ

島原鉄道の島原外港・加津佐間の廃止は先のエントリーで紹介しました。
廃止区間の大部分を占める南島原市では、廃止問題の対策本部を設置することも、上記のエントリーでは触れておきましたが、南島原市役所のホームページには、早速その対策本部のサイトが出来ていました。

南島原市島原鉄道廃止問題対策本部(南島原市役所ホームページ)

「出来た」とはいうものの、内容的には島鉄の廃止発表プレスリリースへのリンク・市長のコメント・対策本部の設置要綱があるだけで、対策本部自体の動きはまだ記載されてなさそうです。
その中で、設置要綱を読んでみると、例えば第4条の設置では次のような業務を対策本部は行うものと記載されています。

第4条 本部は、次の各号に掲げる業務を行う。
(1) 鉄道の存続に関すること
(2) 代替公共交通機関の確保に関すること
(3) その他鉄道廃止に係る諸問題に関すること

「鉄道の存続に関する事」がトップに来てはいるものの、最後に「鉄道廃止にかかる諸問題」となっていることから、意地でも鉄道を維持しよう、という意気込みがあるかというと、そうでもなく、かといって鉄道廃止を前提とした対策本部というわけでもなく、要は今後の住民・自治体・島鉄の話し合いの中、廃止でも存続でもどちらでもスタンスを取れるような対策本部という位置づけではないかと思います。

とはいえ、現実的には人口も減少し続けている沿線自治体に、路線を維持出来るだけの体力があるかというと、難しいと言わざるを得ません。
結果としてバス転換するにしても、沿線住民や観光客が不便を被らないような対策を講じて頂くことを願いたいものです。

島原鉄道、島原外港・加津佐間廃止へ

私の本籍地であり、私の両親の出身地でもある長崎県南島原市(旧・南高来郡北有馬町)を走る島原鉄道の島原外港・加津佐間が来年度末に廃止するとの発表がありました。

島原鉄道線一部区間(島原外港〜加津佐)の廃止について(島原鉄道プレスリリース)
島原鉄道:島原外港−加津佐を廃止 バス増便で対応 /長崎(毎日新聞Webページ)
外港〜加津佐 廃止(朝日新聞Webページ)
島原鉄道の一部廃止へ ほぼ南半分、乗客減少で(ニュース:イザ)

上記新聞記事によると、以下の点も補足されているようです。
・島原〜深江〜島原で運転しているトロッコ列車も廃止(まあ路線がなくなるので当然ですが)
・沿線市町には3年前から打診をしていたが、反応が鈍かった。今年4月の合併により、体制が整うのを待って決定した。
・廃止後の代替輸送はバスの増便で対応。廃線跡は関係機関と協議して決定する。
・廃止区間の大半を占める南島原市では、影響をもろに受ける事により、対策本部を立ち上げて県にも指導を仰いで対応を決めると、市長は表明。

まず、一言。「来るべきものが来てしまった。」

両親の郷が今回の廃止予定区間にあるので、たまに帰省することもあり、薄々ながら沿線の状況も体感してはいましたが、人口減少が止まらず、また島鉄の主な利用客である高校生の数も減少している事から、廃止の噂は以前からあり、現に島鉄自身も南線廃止のケーススタディを行うようなことを表明していた事から、地域行政や住民も交えた利用促進活動が盛り上がっていかないと、島鉄自体の厳しい経営状態もあり、近いうちに廃止もあり得るのかもな、と思っていました。

また、今年4月1日に、沿線の市町が合併により大幅に整理され(※)、沿線行政機関への協議の相手方が大幅に減ったのも、あえてこの時期に廃止が発表される要因になったと言えるでしょう。
(※)今年4月1日に、次のように合併
南高来郡深江町・布津町・有家町・西有家町・北有馬町・南有馬町・口之津町・加津佐町・・・合併して南島原市となり、結果、廃止沿線の自治体は島原市と南島原市の二市のみとなった。

ともかく、いずれも結果論であり、島原外港以南の廃止はほぼ確実であろうと考えられます。

上で記したとおり、両親の郷を走っている路線であることから、自分が幼少の頃から帰省の度にお世話になったこともあり、沿線住民であり幼少の頃から見慣れた南海電鉄・泉北高速に加えて、私にとってのもう一つの鉄道趣味の原点がこの島鉄にありました。

南島原から単行となった気動車に乗車し、右手に雲仙岳を眺めていると、左手に天草諸島が見えてくる。
綺麗な海岸線(数年前、ポカリスエットのCMにも使用された)をのんびり走り続けて諫早から約2時間で北有馬着。特に前夜大阪を「あかつき」で発った場合、半日以上列車に揺られ続けて到着した父母の帰省先が何とも遠いという印象と同時に、ここまで列車で来る事ができるんだなあ、という感動を毎度感じることができました。

しかし、もう来年4月からはそういう感動も味わう事が出来ない。
自分の大切な物の一つが失われていくような気持ちです。

とはいえ、現実を直視しなければならないのも事実。機会があれば、名残乗車で混雑し、日常の風景が失われないうちに乗車したい、いや、乗車しなければならないと思っています。
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