阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

【JR西日本】「大阪発ええとこ発見きっぷ」発売。「二人版サイコロきっぷ」のようなもので、行先は「湯浅」「東舞鶴」「播州赤穂」など5駅が設定

JR西日本では、2人の相性診断と確率で目的地が決まる企画きっぷ「大阪発ええとこ発見きっぷ」を発売することを発表しました。

2人の相性で旅が決まる!?「大阪発ええとこ発見きっぷ」を発売します!:JR西日本

概要は以下のとおりです。

【価格】
おとな2名6,000円(1名3,000円)

【目的地】
児島(岡山)、播州赤穂(姫路)、湯浅(和歌山)、東舞鶴(西舞鶴)、敦賀
(カッコ内は途中下車可能な駅)
目的地の確率は、いずれも1/5

【購入・利用期間】
・エントリー期間:
2025年1月28日(火)〜2月28日(金)
・発売期間:
2025年1月28日(火)〜3月8日(土)
・利用期間:
2025年1月31日(金)〜3月9日(日)の連続2日間

【エントリー方法】
WESTER会員登録、WESTERアプリのダウンロードが必要


【商品イメージ】
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(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/2025/01/page_27149.html)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR西日本では、2022年7月より、さいころの出た目で目的地が決まる「サイコロきっぷ」という企画きっぷを発売してきています。
この「サイコロきっぷ」、サイコロの出た目で目的地が決まってしまう、というゲーム性もあってか、毎回人気を博しており、昨年9月から発売された「サイコロきっぷ」では、抽選25,000組限定となるほどの人気を誇るベストセラーきっぷとなっています。
(参考)
この秋のサイコロきっぷは抽選で!2.5万組限定!! 「大阪発サイコロきっぷ」の発売について:JR西日本


今回の「大阪発ええとこ発見きっぷ」は、そういった「サイコロきっぷ」のエッセンスを取り入れ、2名限定でかつ、互いの誕生日から得られる相性診断等により、行先が決定されるという、これまたゲーム性のあるきっぷとなっています。

用意されている行先は「児島」「播州赤穂」「湯浅」「東舞鶴」「敦賀」の5箇所で、いずれも地域資源が豊富な観光地であり、何かの機会に一度行ってみると二度三度、生きたくなるような魅力を有しています。

そんなところへ往復3,000円で行くきっかけを提案するこのきっぷ、対象は主に若者のカップルなどを想定しているようですが、「サイコロきっぷ」に続くコンテンツになればいいな、と思ったりしています。

個人的には、目的地の中に和歌山県の「湯浅」が入っているのが注目点と感じています。
湯浅醤油発祥の地であり、歴史的な街並みが保存されているうえに、旧駅舎を活用したカフェも営業しているなど、大阪からの日帰りに旅行にはちょうど良い目的地であります。
この「ええとこ発見きっぷ」」で湯浅が目的地となった方々には、是非この街並みを楽しんでいただければいいな、と感じたニュースでした。
(参考)


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▲JR湯浅駅駅舎。
現在の駅舎は2020年に開業しましたが、それまで使用されていた旧駅舎にはカフェが入った地域交流スペースとなっています。



今日の乗車記録(通勤)


和泉鳥取(0740)-和歌山 普通 モハ223-2511
和歌山(2120)-和泉鳥取 紀州路快速 モハ225-5029

鉄道ジャーナル2025年3月号を購入する。「休刊のお知らせ」も掲載

下記記事でご紹介したように、鉄道雑誌「鉄道ジャーナル」が、2025年6月号(4月発売)をもって休刊することが報じられていました。
(参考)


この「休刊のお知らせ」が掲載されているのが、今月21日に発売された3月号となっていましたので、私も早速購入してみました。
20250122_215322_R





この3月号には、特集記事の他に、「シリーズ 凋落のメインライン 紀勢西線 和歌山市〜新宮」「紀伊半島西部のバス事業盛衰」(いずれも岩成政和氏著)と、和歌山県内の鉄道・バスを取り上げた記事が掲載されることから、元々購入しようと考えていたところでした。

しかし今回、上述の「休刊のお知らせ」が掲載されることとなったため、にわかに注目を集めることとなってしまったのは、ある意味皮肉なところかも知れません。


その肝心の和歌山県内の特集記事については、「凋落のメインライン」では、和歌山市〜和歌山〜紀伊田辺〜新宮の紀勢西線(きのくに線)を、主に普通列車を乗り継いだ乗車レポートとなっていました。
乗車日は2024年12月13日(金)と、観光シーズンが過ぎ去った年末の金曜日ということもあり、観光客を含めた利用者が元々少ない時期であったことは差し引いたとしても、やはり寂しい描写が多いのは、地域の現実を著したものだ、と感じずにはいられませんでした。

もう一方の「紀伊半島西部のバス事業盛衰」は、大規模な統合が行われなかった結果、県内に拠点が点在することとなった、県内の路線バス事業者の歴史について記されています。
所々に著者の感想めいた記述があるところが気になるものの、特に現在の「熊野御坊南海バス」「明光バス」が現在に至るまでどのような歴史を歩んできたかを、簡単に知ることができる記事に感じました。

鉄道ジャーナルの魅力の一つとして、「鉄道」と銘打ってはいるものの、必ずしも鉄道に限らない記事も広く取り上げており、特に「バス」については、バス専門誌が世に出回る前から「バスコーナー」と国内のバス事情を紹介するニュースコーナーを設けているのは、鉄道ジャーナルを長年読まれてきた方にとってはよくご存じのところであるでしょう。

今回の和歌山県内のバス事業者の歴史を綴ったこの記事、3ページというボリュームではありましたが、長年ジャーナルが得意としてきた、他交通分野をもカバーする広さを、休刊前にして今更ながらではありますが、感じ取ったところでした。


その、「休刊のお知らせ」は、表紙裏に大きく記載されていました。
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▲鉄道ジャーナル2025年3月号 裏表紙「本誌休刊のお知らせ」より引用

上記「お知らせ」によりますと、「近年の雑誌出版をめぐる環境および本誌を取り巻く諸般の事情に鑑み」「令和7年6月号(令和7年4月21日発売予定)を最終号とし、翌月以降の雑誌制作・発行をとりやめ、休刊とさせていただくことになりました」としています。
(カッコ内太字下線部はいずれも同誌より引用)

「雑種出版をめぐる環境の変化」とは、やはりインターネットの隆盛による雑誌メディアの発信力の低下と、それによる部数減少といえるのでしょうが、もう一つ「本誌を取り巻く諸般の事情」というのが、一体どういうことなのか、気になるところではあります。

ただ、気になるといっても、休刊の事実が変わるわけではなく、6月号で発行が終了することとなります。

ちなみにこのお知らせでは、「4月21日発売予定の最終号までの各号については通常通り誌面作成を予定」(同誌より引用)となっていますので、どうやら最終号だからといって、何か特別な特集を組むことも無さそうに思えます。

ともあれ、あと3号で休刊となる「鉄道ジャーナル」。
折角ですので、あと3ヶ月、最後まで購入してご紹介することで、長年鉄道趣味をリードしてきた同誌への感謝の気持ちを少しでも伝えることができれば、と考えています。

今日の乗車記録(通勤)


和泉鳥取(0809)-和歌山 区間快速 モハ224-5140
和歌山(2016)-和泉鳥取 紀州路快速 サハ223-4

今日の乗車記録

20250122_084607


和泉鳥取(0809)-和歌山 区間快速 モハ224-5105
和歌山(0848)-紀伊田辺 特急くろしお1号 クモロハ286-8

紀伊田辺(1537)-和歌山 特急くろしお26号 クモロハ286-8

和歌山(2016)-和泉鳥取 紀州路快速 モハ224-5004

今日は朝から昼過ぎまで田辺市で出張、その後和歌山に戻るという忙しいビジネスパーソンみたいなことをしてました。

…パンダくろしおが唯一の癒し、といったところでした。

今日の乗車記録(通勤)


和泉鳥取(0809)-和歌山 区間快速 モハ224-5145
和歌山(1958)-和泉鳥取 紀州路快速 クモハ224-5108

「鉄道ジャーナル」2025年6月号(4月発売)をもって休刊に

鉄道雑誌のひとつ、「鉄道ジャーナル」が、今年4月発売の6月号をもって休刊となることが、各種報道及びSNSで明らかになりました。

鉄道ジャーナル休刊へ 58年の歴史に幕「好きだったな」「やはり…」|まいどなニュース




これまでに明らかになったところによれば、明日(1月21日)発売の3月号の誌上に、上述休刊のお知らせが記されているとのことであります。
また、上記「まいどなニュース」の取材によれば、休刊理由は「現状を取り巻く出版状況の厳しさも一因」と説明したとのことです。



毎月発行されている鉄道雑誌としては、今回休刊が発表された「鉄道ジャーナル」(鉄道ジャーナル社)の他、「鉄道ファン」(交友社)、「鉄道ピクトリアル」(電気車研究会)、「鉄道ダイヤ情報」(交通新聞社)が思いつくところです。

このうち、「鉄道ジャーナル」は、他誌が鉄道車両等を中心に取り上げているところ、同誌は「鉄道の将来を考える専門情報誌」と標榜しており、個人的には「輸送サービス」としての観点で鉄道に向き合っている、と捉えていました。

そのため同誌では、過去に長距離列車等に同乗して取材する「列車追跡」といった、今でも読み応えのある特集シリーズが組まれたのは、一定以上の年齢のファンでご存じの方も多いのではないのでしょうか。

また上述の「輸送サービスの観点から向き合う」というところは、バスや海外の鉄道についても継続的に取り上げてきたことからも垣間見え、それが幅広い読者の開拓、そして読者の「輸送サービス」への視点を広げる役割を果たしてきた、ともいえるのではないのでしょうか。

個人的には、こういった「鉄道ジャーナル」の取材・編集姿勢は、似たような趣旨のブログを書き続けている私にとっても参考になることも多く、当ブログでも特集記事を度々ご紹介してきたところです。


一方で、インターネット、特にSNSの発達により個人や企業が自らの見解を発表する障壁が格段に低くなったことにより、情報の鮮度や分析の深度において、インターネット上に流れる情報に対する優位性を維持することが難しくなってきた時代となってきましたが、この点は鉄道関係の雑誌の中では、特に「鉄道ジャーナル」にとって痛手だった、ともいえるのではないか、と思います。

そんな事もあったのかどうかは知る由もありませんが、最近の「鉄道ジャーナル」では、他誌では見かける「広告」の量があまりにも少なく、果たしてこれで今後もやっていけるのか、気になっていたところでしたが、果たして今回、「休刊」という結果となりました。



「鉄道ジャーナル」のような、鉄道をはじめとした輸送サービスを分析し、読者が納得・理解できる情報を提供するためには、その鍵となるのが記事の著者と編集者、といえるでしょう。

過去の「鉄道ジャーナル」には、編集長には竹島紀元氏、そしてライターの種村直樹氏が名を連ねていました。

勿論昨今も、他の鉄道雑誌で見かける方々がライターとして執筆されている一方、昨年7月号に当ブログでも指摘した「櫛田泉」氏のような記事が掲載されてしまっているところに、編集機能の喪失を感じたのは、果たして私だけだったのか、と思ったりしました。

勿論、この櫛田氏の記事が掲載されたことが、直接的な休刊の理由ではないにしても、ここに至るまでに、読者が何となく思っていた「鉄道ジャーナル」の内容の劣化が、この号で明らかとなったことが、休刊の遠因、とも考えられるのではないか、と感じました。



ともあれ、明日発売の3月号で通巻701号を数えてきた「鉄道ジャーナル」が、その歴史に幕を下ろすわけですが、何やかんや言って個人的には色々参考にしてきた記事もあり、継続的に購入をしてきただけに、残念の一言に尽きます。

今後、これまでの「鉄道ジャーナル」が担ってきた役割を、他の鉄道雑誌が引き継げればいいのでしょうが、他誌のカラーもあることから、それは難しいのは確かでしょう。
となると、利用者としてみた鉄道サービスの現場や事業者への取材、そしてそれらを支える制度の解説などは、今後どこから情報を得れば良いのか、と考えると、頭を抱えてしまっているのが正直なところです。

「他のネットがあるじゃないか」「動画サイトがあるじゃないか」という意見もあるのは承知ですが、やはりプロのライターが仕事としてきっちり取材し、それをプロの編集者が一冊の雑誌に仕上げるという、記事に対する信頼性は、書籍として世に出てくるものだからこそ認められるものであると考えますので、それがこの分野で失われるのは痛いの一言です。

その信頼性を、自らの編集方針で失ってしまったのは、言ってしまえば「鉄道ジャーナル」自業自得なわけですが、だからと言って、信頼ある情報を伝えるという役割が不要であるとは別問題であります。
そう考えると休刊は惜しいわけですが、あれこれ嘆いても仕方がないので、残された鉄道雑誌が引き続き発行され続けるよう、叱咤激励しながら購入しづけるしかないかな、と感じたニュースでありました。


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▲先月(2024年12月)に発売された「鉄道ジャーナル」2025年2月号。
今号では「複々線大研究」として、山手貨物線や品鶴線、そして京阪電鉄や南海電鉄の複々線についての特集記事が組まれていました。
京阪と南海の記事は、在阪の鉄道ライター伊原薫氏の執筆によるもので、今後も関西地区の話題を中心に当誌で読めることを楽しみにしていただけに、休刊は残念なニュースであります。

今日の乗車記録


和泉鳥取(0809)-和歌山 区間快速 モハ224-5127
和歌山(2043)-和泉鳥取 紀州路快速 サハ223-107

【阪和線コラム】阪和線で開業の新しい駅は?古い駅は?

「阪和線全駅データベース」で収集したデータを元に考察してみる「阪和線コラム」。
二回目の今回は、開業の「新しい駅」「古い駅」について考えてみたいと思います。



まず「開業が古い駅」としては、当然の話ですが、阪和線の前身である阪和電気鉄道が最初に開業した、阪和天王寺(現・天王寺)〜和泉府中・鳳〜阪和浜寺(現・東羽衣)間に、開業と同時に設置された以下の各駅となります。
・天王寺(阪和天王寺)
・南田辺
・長居(臨南寺前)
・杉本町
・百舌鳥(仁徳御陵前)
・上野芝
・鳳
・信太山
・和泉府中
・東羽衣(阪和浜寺)

(カッコ内は開業時の駅名)


その翌年の1930年には、5月1日に我孫子観音前(現・我孫子町)が設置された後、6月16日には和泉府中〜阪和東和歌山(現・和歌山)開業に伴い以下の駅が設置されました。
・久米田
・東岸和田(土生郷)
・和泉橋本
・熊取
・日根野
・長滝
・新家
・和泉砂川(信達)
・山中渓
・紀伊
・六十谷
・和歌山(阪和東和歌山)

(カッコ内は開業時の駅名)




逆に開業が新しい駅は果たしてどこなのか。
新しい順に紹介していきます。

【第1位】
下松(しもまつ)駅(1984年4月1日開業)
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【第2位】
和泉鳥取駅(1963年4月1日開業)
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【第3位】
津久野駅(1960年9月1日開業)
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いずれの駅も、人口増加に伴う住宅街の拡大に伴って、設置された駅、という共通項があるように見受けられます。

ただ、これ以上の情報はネット上を探してもあまり無いので、いつの日かこれらの駅の開業への経緯を調べて、当ブログでご紹介できればいいな、と考えています。

特に私の最寄り駅である「和泉鳥取」の建設・開業経緯は、地元の図書館等で資料をあたり、真剣に研究してみたいな、と思っています

その研究成果を披露できるのは果たしていつの日か、といったところですが、気長に、それこそライフワークとして取り組んでいきたいと思います。



ところで上記の「開業が新しい駅」を見てお気づきかも知れませんが、阪和線内には、国鉄分割民営化後に開業した駅が全くありません

最も新しい下松(しもまつ)駅でも1984年の開業なので、国鉄時代の開業となります。

民営化後、JR西日本の近畿エリアでは、並行する民鉄との競争や、宅地開発の拡大などから、新駅が続々と誕生しました。
近畿エリアの各線で、民営化後に開業した駅をあげますと、以下のとおりとなります。
●JR京都線:桂川、島本、JR総持寺
●JR神戸線:さくら夙川、甲南山手、摩耶、須磨海浜公園、ひめじ別所、東姫路
●奈良線:JR藤森、六地蔵、JR小倉
●大和路線:東部市場前
●学研都市線:松井山手
●JRゆめ咲線:ユニバーサルシティ
●琵琶湖線:南草津、栗東
●湖西線:小野
●嵯峨野線:梅小路京都西、円町、太秦

民営化後に新駅が開業していない近畿エリアの主要線区となると、「大阪環状線」「JR宝塚線」となりますが、大阪環状線では大和路線の「今宮駅」が民営化後に設けられています。
また、JR宝塚線についても、民営化直前の1986年11月1日に「西宮名塩駅」「新三田駅」が開業しています。

こうしてみると、近畿エリアのJR線で、長らく新駅が設けられていないのは阪和線のみ、として差し支え無いでしょう。

その理由として推測されるのは、概ね以下のことが考えられそうです。
・元々駅間距離が短く(※)、新駅設置に適する区間が無かった
(※)府県境を山越えする山中渓〜紀伊間は除きます。
・他線区に比べ、人口の集積が多くなく、新駅設置の需要が生じなかった
・併走する民鉄と距離があり、新駅を設けたとしても他社線からの移転が望めない

あたりが考えられます。

いずれも私の勝手な推測ですが、あながち外れてもないのかな、と感じていますが、どんなものでしょうか。



今回は「開業年月日」のデータから、阪和線の中でも新しい駅、古い駅を見てみました。
次回もまた、別のデータから阪和線の各駅の姿を見ていきたいと思います。

【JR西日本グループ】串本町から小型ロケットを発射する「スペースワン」と資本業務提携を締結。紀勢線・新宮〜白浜間の活性化にも期待

JR西日本のグループ会社である「株式会社JR西日本イノベーションズ」は、小型人工衛星打上げに特化した宇宙輸送サービスの実現に取り組む「スペースワン株式会社」に出資し、資本業務提携を行ったことを発表しました。

スペースワン株式会社との資本業務提携について 宇宙輸送サービスを通じた、JR西日本グループとの新たな価値創造を目指します :JR西日本

概要は以下のとおりです。

【背景】
・JR西日本グループは、「私たちの志」と「長期ビジョン 2032」を掲げ、その実現に向けて、様々なパートナーと共に新たな挑戦を続け、イノベーションを推進している。
・また、スペースワンは、和歌山県串本町に位置する専用のロケット打上げ射場「スペースポート紀伊」から、2020年代中に年間20機、2030年代に30機の小型ロケット「カイロス」を打上げる宇宙輸送サービスの実現を目指している

【効果】
・今回の提携では、宇宙輸送サービスが地域の内外にもたらす価値を創出・共有し、地域課題の解決に貢献するとともに、JR 西日本グループの多様な事業との協業を推進し、新たな価値創造を目指す。


詳細は、上記発表資料をご覧ください。



和歌山県串本町では、「スペースワン」社がロケット発射場を建設し、小型ロケットの打ち上げに取り組んでいます。

これまで二機のロケットを発射しましたが、一機目は打ち上げ直後に自立破壊による爆発で失敗、二度目は最初の打ち上げは順調に進んだものの、その後のミッション達成困難と判断されたことから、こちらも失敗となりました。


同社では今後、原因を究明し三度目の発射に挑戦しているところで、今度は無事に成功を願いたいところですが、一方でこの小型ロケットについては需要も大きく、打ち上げ成功による今後の産業の発展に期待も寄せられています。

一方、発射場のある串本町には、JR西日本・紀勢本線(きのくに線)が走っており、発射場への見学客輸送において、臨時列車を運行するなどの協力体制が構築されているのは、このブログでも打ち上げの度にご紹介してきたところです。
(参考)


JR西日本にとってしても、今後のきのくに線の利用促進にも繋がるこのスペースワン社のロケットですが、今回JR西日本のグループ会社とスペースワン社が資本業務提携を行うこととなり、その繋がりはより強固なものになることが期待できます。

当座は、ロケットの着実な打ち上げをサポートする資金面の支援が中心となりそうですが、順調に打ち上げが進めば、人口減少が進む和歌山県南部・紀南地方の地域活性化、そして利用者の減少に苦しむJR紀勢本線・新宮〜白浜間の利用促進にもつながっていくのではないかと思います。

下記の紀伊民報の記事によりますと、地元・和歌山県の岸本知事は、小型ロケットの打ち上げについて、「2030年代に年間30回打ち上げられることを念頭に、紀南に組立工場を誘致したい」とした一方、「人材確保に課題があるとして『紀南に工業高校をつくる。1学年40人くらいからスタートし、全寮制にして全国から呼ぶ』という構想」を示しています。
(カッコ内は下記記事より引用)
(参考)
紀南に全寮制工業高校を 宇宙産業の人材を育成、和歌山県知事:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト

今後、ロケット関連産業の集積が進めば、人口減少に苦しむ紀南地方の自治体にとっては、一筋では済まないくらいの明るさの光明となることから、是非とも産業や住民の集積に期待したいところであります。
加えて、その集積により紀勢本線・新宮〜白浜間の利用が増えることで、本線区が持続していくことになれば、鉄道ファンにとっても喜ばしいことといえます。

今回の資本業務提携が、その第一歩となることに期待し、今後も引き続き注目していきたいと思ったニュースでありました。

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▲特急「くろしお」カイロス号。
289系「くろしお」の先頭車に、発射場地元の串本町及び那智勝浦町の「カイロス」のロゴがラッピングされています。
今回の資本業務提携により、JR西日本グループとスペースワンとの連携がより強固になることが見込まれ、その連携が紀勢線・新宮〜白浜間の利用促進に繋がることが期待できます。

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