ここ最近、郵便事業の民営化がテレビで活発に議論されています。今回の国会でも最大の焦点は郵政民営化のようです。
政府の民営化を進めようとする動きに対し、いわゆる「郵政族議員」が猛反発しており、同じ自民党の中でもなかなか足並みが揃わないのが現実のようです。
さて、国の事業の民営化は、何も郵便事業に始まったわけではなく、これまで電電公社・国鉄・たばこといったように、昭和の終わりから次々に民営化されていきました。
郵政民営化を占う上で、一番近いケースの国鉄の民営化を振り返ってみたいと思います。
知ってのとおり、国鉄は昭和62年に分割・民営化されました。全国を6つのブロックに分割した旅客会社と貨物会社の合計7社による民間企業として生まれ変わりました。
民営化からもうすぐ18年になるわけですが、この18年間で、確かに利用客の多い都市部は増発や新型車両の投入によりサービスはよくなりました。しかし一方の地方ローカル線となると、本数は間引かれ、車両も都市部のお下がり車両をだましだまし使われているのが現状です。(例えば和歌山線の和歌山口)また、不採算を理由に廃止された路線も存在します(広島県の可部線可部以遠)
国鉄の場合、そのやり方が非効率との意見もありますが、地方の鉄道にもある程度新型車が投入されていたように思えます(昭和50年代前半のキハ40系列等)
また、貨物会社が旅客会社の線路を間借りしている状態なので、旅客列車優先のダイヤとなり、貨物列車は隅に追いやられ、物流をトラックから鉄道へ転換する「モーダルシフト」が進まない原因にもなっていると思われます。
本来、日本全国くまなく鉄道網を維持するべきなのに、民営化となったことから、どうしても儲けに走り、公共サービスの使命を捨てている感じがします。
郵政事業を民営化すると、きっと同じ問題が生じると思います。今は「ユニバーサルサービスは維持します」と言ってはいますが、この約束を果たしてくれるかどうかは全くもって信頼できない事は国鉄の民営化をみれば自ずから分かると思います。
「ではおまえは郵政民営化反対か?」と言われると、これまた辛いものがあります。
そもそも鉄道や郵便という全国くまなく平等に行き届かせるサービスを、民間にやらすこと、またそれを検討する事自体が間違っているような気がします。
例えば、高速道路をのぞく一般道(現在は国や都道府県・市町村が管理しています)を民間企業が維持管理するのか?といったことと同じではないかと思います。
公共性が強いので、民間ベースでは不採算の地域でもあえて採算無視でサービス提供を行う必要があると思います。民間がすれば、果たして同じサービスを提供して利益が出せるのだろうか、と。
どうもこの国では、「民間がやれば全て万々歳」という風潮が強くなってきているようです。確かにコストダウンや顧客サービスの点では官より民の方が有利でしょう。でも、一度不利益となると、撤退するか、自らの懐が痛まないような最低限のサービスしか提供しないのもこれまた民間企業の発想なわけです。
そんな性格の民間企業に、公的サービスを任せることが、果たして良いものかどうか・・・
ただ、公的機関が郵政事業をやるにしても、効率的な事業運営は当然の事です。
参考に、こんなホームページもあります。
内閣官房 郵政民営化準備室
政府の民営化を進めようとする動きに対し、いわゆる「郵政族議員」が猛反発しており、同じ自民党の中でもなかなか足並みが揃わないのが現実のようです。
さて、国の事業の民営化は、何も郵便事業に始まったわけではなく、これまで電電公社・国鉄・たばこといったように、昭和の終わりから次々に民営化されていきました。
郵政民営化を占う上で、一番近いケースの国鉄の民営化を振り返ってみたいと思います。
知ってのとおり、国鉄は昭和62年に分割・民営化されました。全国を6つのブロックに分割した旅客会社と貨物会社の合計7社による民間企業として生まれ変わりました。
民営化からもうすぐ18年になるわけですが、この18年間で、確かに利用客の多い都市部は増発や新型車両の投入によりサービスはよくなりました。しかし一方の地方ローカル線となると、本数は間引かれ、車両も都市部のお下がり車両をだましだまし使われているのが現状です。(例えば和歌山線の和歌山口)また、不採算を理由に廃止された路線も存在します(広島県の可部線可部以遠)
国鉄の場合、そのやり方が非効率との意見もありますが、地方の鉄道にもある程度新型車が投入されていたように思えます(昭和50年代前半のキハ40系列等)
また、貨物会社が旅客会社の線路を間借りしている状態なので、旅客列車優先のダイヤとなり、貨物列車は隅に追いやられ、物流をトラックから鉄道へ転換する「モーダルシフト」が進まない原因にもなっていると思われます。
本来、日本全国くまなく鉄道網を維持するべきなのに、民営化となったことから、どうしても儲けに走り、公共サービスの使命を捨てている感じがします。
郵政事業を民営化すると、きっと同じ問題が生じると思います。今は「ユニバーサルサービスは維持します」と言ってはいますが、この約束を果たしてくれるかどうかは全くもって信頼できない事は国鉄の民営化をみれば自ずから分かると思います。
「ではおまえは郵政民営化反対か?」と言われると、これまた辛いものがあります。
そもそも鉄道や郵便という全国くまなく平等に行き届かせるサービスを、民間にやらすこと、またそれを検討する事自体が間違っているような気がします。
例えば、高速道路をのぞく一般道(現在は国や都道府県・市町村が管理しています)を民間企業が維持管理するのか?といったことと同じではないかと思います。
公共性が強いので、民間ベースでは不採算の地域でもあえて採算無視でサービス提供を行う必要があると思います。民間がすれば、果たして同じサービスを提供して利益が出せるのだろうか、と。
どうもこの国では、「民間がやれば全て万々歳」という風潮が強くなってきているようです。確かにコストダウンや顧客サービスの点では官より民の方が有利でしょう。でも、一度不利益となると、撤退するか、自らの懐が痛まないような最低限のサービスしか提供しないのもこれまた民間企業の発想なわけです。
そんな性格の民間企業に、公的サービスを任せることが、果たして良いものかどうか・・・
ただ、公的機関が郵政事業をやるにしても、効率的な事業運営は当然の事です。
参考に、こんなホームページもあります。
内閣官房 郵政民営化準備室