今日は風邪のため仕事はお休みしています。少し体調がよくなったので本日の日記を書きます。

さて、今日は神戸空港が開港ということで、無事に開港したようです。これで関西地区には関空・伊丹・神戸という3つの空港が存在する事になるわけです。

[神戸空港]1番機が離陸 関西3空港時代幕開け

上記のニュースでは淡々と書かれていましたが、案の定テレビでは、「関西に3つも空港が必要なのか?」といった、どちらかといえば否定的・後ろ向きなイメージとして(昨年の中部国際空港はお祝いムードだったのとは対照的に)取り上げられていました。

でも、ちょっと待っていただきたい。なぜ関西に3つも空港が出来てしまったのか。その歴史的な流れを振り返らない事にはその原因は分からないと思います。

社説2 神戸開港機に政策転換を(2/16)
この日経社説にもその歴史の流れが少し述べられています。

そもそも「関空」は「神戸」に出来るはずだった。
だが当時の「神戸市民」は空港が出来る事には反対した。
よって「関空」は泉州沖に出来た。

「関空」が出来る事で「伊丹」はもともと廃止されるはずだった。
そもそも市街地の真ん中にある伊丹空港は騒音の問題を根本的に抱えていて、騒音問題が裁判でも争われた。
そういう問題のある空港は代替の空港が出来たのなら廃止するべきだった。
しかし「伊丹の近隣住民」は空港廃止による経済低迷を懸念して、空港存続を唱えた。
よって、伊丹は存続した。

「大阪空港訴訟」あれは一体なんのための裁判だったのか。あの裁判自体も「伊丹の近隣住民」が起こした裁判ではなかったのか。
それならなぜ伊丹空港の廃止をしなかったのか。

市街地に近い伊丹と遠い関西。同じ料金なら近い方を使うのが人の心理というもの。
結局関空の国内線はこぞって伊丹に移ってしまった。
そして今も、騒音対策費用として多額のお金が使われている。

そして、一度は空港を追い返した神戸市は再び空港を作る事になった。
一度反対したものを再び作るその神経が分からない。
建設に賛成したのは紛れもなく「神戸市民」であった。

もっとも、神戸空港が出来たおかげで、仮に伊丹空港を廃止となっても、関空だけの場合と比べて利用者の利便性を確保する事は出来るので、窺った見方をすれば、伊丹空港廃止への道筋が出来たのかも知れません。

「あんな利便性のよい空港を廃止できるわけがない!」と思われるかも知れませんが、実際関空の建設段階では伊丹の廃止が前提だったわけですから、その受け皿が関空だけでなく神戸にもできたわけです。
国土交通省が伊丹の乗り入れ制限をかけてきています(何でも今年4月からはボーイング747が乗り入れできないらしい)ので、もう一度ここで伊丹の存在意義について考える必要もあるのではないのかなあ、と思いました。