京都府北部の丹後半島を走る第三セクター鉄道、北近畿タンゴ鉄道。

鉄建公団の未成線を引き継いで完成した宮福線(福知山〜宮津)と、国鉄・JRの特定地方交通線を引き継いだ宮津線(西舞鶴〜豊岡)の二路線があります。
宮福線の全線と、宮津線の宮津〜天橋立間は、直流電化されていて、京都・大阪方面からの特急列車が乗り入れています。
また、自社所有の車両を使用した特急列車として「タンゴディスカバリー」「タンゴエクスプローラー」があり、京都・大阪方面への定期列車として乗り入れしています。

・・・こう書くと、第三セクター鉄道の中でも結構大きい規模で、システム的にも進んでいて、乗車券関係の管理もてっきりコンピューター任せにしていると思っていたのですが、意外や意外、「硬券」が主役のようです。

北近畿タンゴ鉄道:硬券健在 窓口会話も“ほんわか” /京都(毎日新聞Webページ)

2年ほど前、宮津線を完乗するべく西舞鶴から乗車し、途中天橋立で下車した際、再度乗り直し(途中下車不可のため)のため、駅窓口で豊岡までの乗車券と特急券(タンゴディスカバリー乗車のため)を求めた際、何とどちらも硬券が出てきてびっくりした覚えがあります。
ついでに入場券も求めたら、勿論硬券で発券されました。

国鉄がJRになってしばらくの間は、大阪近辺の駅でも硬券入場券を購入できましたが、最近は数字並び(例えば平成7年7月7日の記念乗車券)や観光向け記念乗車券を除き、見る事はなくなりました。
ましてや乗車券や料金券に至っては、マルスと自動改札の普及により、存在そのものが忘れ去られているところ、北近畿タンゴ鉄道では未だ健在。
しかも線内完結のみならず、JR連絡の硬券乗車券も健在と言うから、更に驚き。

勿論、これにはJRの指定券発券システムである「マルス」のリース料がネックとなって導入を踏み切れないために、敢えて前時代的な硬券が残っているという、理由があるわけですが、とはいえ、主な利用者層である観光客は事前に往復の切符を準備しているケースが多く、残る地元の利用者数を考えてみても、マルスをリースするのに値するほどのものか、というと、結果的には北近畿タンゴ鉄道が取っている方針(宮津・天橋立のみマルス導入)もあながち間違いではないのかな、という気もします。

観光特急車両の導入による減価償却費で、赤字基調の苦しい経営が続く北近畿タンゴ鉄道ですが、たくさんのバリエーションの硬券が今も残る鉄道として、ファンからも支持されつづけるといいな、と思った次第ですし、こういう鉄道を応援していく事もファンとしての責務の一つかな、なんて言う大袈裟なことも思ったりしたニュースでした。