「売れなくなった」と言うべきか、これまでが「売れすぎた」と言うべきか、記事を読んでいくとどちらのスタンスで解釈するかで評価は分かれてくるかとは思いますが(私は後者のスタンスを取っていますが)まあ記事をご紹介しましょう。

新車販売 国内で不振 売れなくなったのはなぜ?(Yahoo!ニュース、元ネタは毎日新聞)

新車の売れなくなった理由を、「5年以内に買い換える傾向の減少」と「最初から車を持たない非保有者の増加」という二つの原因に求めています。

とはいえ、そもそも普通に乗っていても10年は使える車を5年で買い換える事の方がおかしいわけで、そういう意味では自動車業界の思考回路がバブルの時代の発想から抜け出せていなかったのかな、とも思います。

二つめの非保有者の増加は、特に都市部への人口集中が進み、車を必要としない人の割合が増えたことに依りますが。都市部では、絶対的にも相対的にも車を維持するためのコストが高く、それだけのコストを払うのなら移動は公共交通機関で間に合わせ、浮いたお金を他に使おうという人が増えてきているのではないかと思います。

この傾向は東京・大阪等の大都市で顕著ですが、それが地方都市にも波及してくれば、壊滅寸前の地方都市の公共交通や中心市街地の活性化、と言う意味ではプラスに転換とまでは行かないまでも、マイナスを食い止める位の影響が出てくればなあ、とは思います。

ともかく、大都市在住でも地方都市在住でも、一度車を保有するためのコストを冷静に計算してみると、案外高くついていることに気がつくのかな、と思います。
実際の利用形態も考慮して、車を売り払って高コスト体質の家計から脱却して、必要に応じてレンタカーやタクシーを利用するというのも一つのライフスタイルではないかと思いますし、それが環境にも優しいライフスタイル、とも言えるかも知れませんね。

少しとりとめもないコメントですが、「移動=車」という発想から脱却する人が増えればいいな、と思いながら記事を読んだ次第です。