先日嫌な予感がするので来月にでも乗りに行こうと考えていた寝台特急あかつき。
その「あかつき」を含むブルートレインが何本か廃止になるとの朝日新聞の記事を見つけてしまいました。

消えゆく東京駅発ブルトレ 「銀河」来春に引退(gooニュース、リンク先は朝日新聞)

まだJR各社からのプレスリリースが出てきていないので、断定的な事は言えませんし、今までも、当たるかどうかあやふやな将来の記事を何本かこのブログでもご紹介したこともある、そういう朝日新聞の記事なので、今回の記事も正直言って外れて欲しいと思う反面、記事を読んでみても現実味を帯びた内容であるので、まず外れる事はないのかな、とも思います。

ともあれ、まだプレスリリース前なので、あくまでも新聞記事のみがベースという前提でお話しさせて頂くと、記事の内容は次の通り。
・来年春、2008年春には「なは」「あかつき」「銀河」は廃止、「日本海」「北斗星」は1往復減。
・再来年春、2009年春には「はやぶさ」「富士」の廃止についてJR各社の担当課長レベルで合意済みとの内容。
・今後の寝台特急のあり方については、「ブルトレ会議」で検討しているが、新幹線の開業時期に合わせて廃止していくことを視野に入れている。

寝台特急の衰退は、新幹線の延伸や航空路線の充実、はたまた規制緩和による夜行バスの台頭と、色々な理由は後付で考える事は出来ますが、要はそういった外部の環境変化に対して、設備の更新や価格の値下げというような積極的な方策を打ち出せなかった点にあると思います。
更に言えば、「積極的な方策を打ち出せない」のは、長距離が為にJR複数社のエリアにまたがって走る寝台特急であるため、JR各社の調整からして手間取ることは容易に推測され、それが故に外部の環境に機敏に対応出来なかった、と言えるのではないのでしょうか。
そういう意味では、国鉄分割民営化のうち、特に「分割」におけるマイナス面が最悪の形で露呈した、とも言えるかも知れません。

現に、JR東日本一社で走行路線が完結する「あけぼの」では、B寝台車からリネンサービス等を省略した「ごろんとシート」を設定し(更に言えば女性専用ごろんとシートもある)、衰退著しい寝台特急のなか、健闘している、と言うケースもあることから、決して夜行列車の需要が皆無というわけではなく、やりようによっては巻き返しは決して難しくはなかったはずですが、みすみすそのチャンスを見逃してしまった、というのが現状でしょう。

上記新聞記事によると、プレスリリースは来月中旬。
私が「あかつき」に乗車するのは、寝台券購入の日付からして遅くても12月8日ですが、この記事が出てしまった以上、お名残乗車をする人等が増えてきて、普段の姿の「あかつき」にはもう乗れないかも知れません。
でも、それはそれで、自分の鉄道趣味を開眼させてくれた「あかつき」に対する最後の別れという意味では、少しでも賑やかな車内の方が良いのかな、と、ここまできたらもうプラス思考で考えるしかなさそうなニュースでした。

ニュースだけではなんなので、画像をご紹介。

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寝台特急「なは」「あかつき」

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寝台急行「銀河」