関西を中心とした民鉄・公営交通局で導入されているICカード乗車システムの「PiTaPa」。
そのPiTaPa導入社局のうち、最もPiTaPaの乗車割引サービスを積極的に展開しているのは、大阪市交通局と言っても良いかもしれません。
特に利用額割引マイスタイルは、登録駅同士と登録駅・対象駅間の利用が全て、登録駅同士間の6ヶ月定期料金の1ヶ月分で済むという、従来の定期券ユーザーの行動パターンをほぼフォローし、その上従来の定期券では経路外のため乗降出来なかった駅も対象駅として乗降可能になるというおまけもつくという、なかなか優れたサービスだと思っています。
(フォローできていないのは、従来の定期券の区間内相互間の利用というパターンとなります。マイスタイルで対象駅が増えるのと、定期券の区間内相互間利用が可能なのとは、トレードオフの関係になっているようです)
ちなみに、私の知っている人の中でもこの「マイスタイル」を活用している人もおられるのですが、鉄道ファンとかそんな詳しい人ではなく、いわゆる一般の人が使いこなしているところに、びっくりしているとともに、意外とこの制度が普及していることを確認できた次第です。

今日の話題は、「マイスタイル」の陰に隠れてしまっている感もある「フリースタイル」についてです。
「フリースタイル」は、登録不要で1000円以上の利用について、割引が適用されるものですが、この割引が、平成21年7月・8月と12月・平成22年1月の期間限定ですが、最初の利用から10%割引となる「PiTaPaでおでかけキャンペーン」が実施になる旨、発表されています。

〜ICカード「PiTaPa」のサービス拡大〜「利用額割引フリースタイル(シニア)」・期間限定で「PiTaPaでおでかけキャンペーン」(大阪市交通局Webページ)

期間限定とはいえ、PiTaPaで乗車すれば1回目から10%割引となるのは、非常に大きいと思います。
これまでは、ある程度の利用があればPiTaPaという選択肢も考慮に入れて良いところがありましたが、利用の少ないライトユーザーには、まだまだ回数カードの方が割引率も高く、使い勝手も良かった訳です。しかし、このキャンペーンでは、回数カードの販売金額である3,000円未満の場合でも10%割引という恩恵にあずかれるという、メリットがあります。

大阪市交通局の割引サービスは、例えばマイスタイルの6ヶ月定期運賃の1ヶ月分といったように、太っ腹なところがありまして、類似のサービスを行っている京阪や阪急のように、区間指定割引に関しては自社系PiTaPaのみポイントを付与するのとは対照的といえます。今回のおでかけキャンペーンも、OsakaPiTaPaだけでなく、全てのPiTaPaが適用対象となっている点は、やはり太っ腹やなあ、という感じがします。

「太っ腹」といえば、フリースタイルの「学生」区分は、別に通学経路上に大阪市交通局の路線が含まれていなくとも、学生区分として登録することが可能です。
私も早速登録し、割引の恩恵にあずかっています。

逆に、いつも感じることですが、「官」の大阪市交通局がこれだけ頑張っているのに、「民」の各社のPiTaPa割引サービスに全く魅力的なものがいつまで経っても登場しないのは、何故かいな、と思うのです。民間なら、役所よりももっと顧客満足の高いサービスが提供できることは、少なくともPiTaPa施策に関しては逆なのかいな、と思うと、かつての民鉄王国はどこに行ってしまったのか、と嘆かざるを得ない情けなく思ってしまったニュースでした。