福知山線脱線事故において、神戸地検がJR西日本の山崎社長を起訴したことを受けて、同氏が社長の職を辞する旨、発表がありました。
福知山線列車事故に関わる神戸地方検察庁の発表を受けて(JR西日本プレスリリース)
私自身は、この事故はJR西日本を取り巻く様々な要因が起因して起こった事故だと思っています。
事故の教訓を生かし、JR西日本がそれまでの、いわゆる「井出イズム」から脱却して、鉄道業の根本である「安全第一」を愚直に実行する体質を構築し、継続していくこと、そしてその姿勢が他の鉄道会社の模範となるべきものとなること。それがこの事故を起こしたJR西日本が「公共的に」果たすべき責務だと思っています。
勿論、遺族・被害者への償い、というのもあるのでしょうが、私がここで記しているのは、あくまで私を含めた「公共的な」鉄道利用者に対するものとして捉えて頂きたいと思います。
そういう意味では、前社長の垣内氏から社長を引き継いだ山崎氏は、様々な批判を受け止めながらJR西日本という企業を確実に変えていこうとしていったと、一利用者としては思っています。
取るに足らない事例と受け止められるかも知れませんが、同社の安全対策に対する施策を車内広告で掲示したり、些細な事象でも敢えて公共の目に触れることで、同社の生の姿としての情報公開。そして、ミスや失敗を科学的に研究し、どうすれば改善できるかを研究しているJR西日本安全研究所の成果も、同社のそういう姿勢、つまり山崎社長の姿勢がなければ、今の段階でここまで実現していなかったのでは、と思います。
勿論、これらの施策はまだまだだ、という意見が多いのは承知ですし、それは私も否定しません。
しかし、民営化後の22年間の様子を関西の一鉄道ファンとして見続けてきた私にしては、もともと経営基盤の弱いJR西日本(※)が、下手をすれば福知山線事故で経営破綻しかねない、と真剣に思っていました。そういう私の認識でいくと「ダメ会社」が、これだけのことをしようとする姿勢になったことだけでも、大きな変化であったのでは、と思うわけです。
山崎氏の辞任により、現場から安全を確立しようという姿勢(に私には感じてきた)のあくなき追求を目指すという、折角生まれつつある企業風土がもとに戻りはしないか、というのが一番の懸念です。
一方で、これだけの尋常でない犠牲と被害を出した事故の当事者として、遺族・被害者の心情を考えると、何らかの刑事的責任は逃れることはできないのでは、とは思います。
それが山崎氏一人となるのかどうか、ちょっと理解しがたい面もあるのでしょうが、起訴するためにはこうするより他ないという地検の姿勢なのでしょうか・・・
このあたりは特に法律系からのもっと詳しい方のフォローがあればと思いますが、ともかく、私の思うところとしては、JR西日本の刑事的責任は逃れられない、しかし会社が安全を根本から追求しようとしているその矢先、そしてその追求を指導するリーダーが起訴されるという、事態に複雑な思いがするわけです。
この問題は、きっと、色んな意見があるでしょうし、私のエントリー内容にしても、賛否両論あるでしょうし、また違った見方もあると思います。
ただ、一つの見方として、こういうことをここの管理人は言っているんやな、ということをご認識いただければと思います。
ともあれ、願うこととしては、次期社長になっても安全に対する取り組みは引き続き積極的に行い、いつか他社の模範となるべき会社に成長して欲しい。
毎日阪和線の列車に揺られている私としては、結論的にそう思っている次第です。
(※)
JR西日本は、JR東日本の首都圏・JR東海の東海道新幹線のような収益の柱となるべきものの力が比較をするとかなり弱い面があります。
同社の収益の大半は近畿圏の「アーバンネットワーク」エリアと、山陽新幹線ですが、近畿圏は地理的に在阪民鉄と接近していることから首都圏とは比較にならないほど競争が激しく、また山陽新幹線も、沿線人口の違いに加えて航空機・高速道路との競争力が東海道新幹線と比べて弱いことから、「収益の柱」と位置づけるべき事業領域でさえも常に厳しい競争にさらされています。
そういう収益構造の上、同社には中国・北陸地方を中心に多数のローカル路線を抱えていることから、東海・東日本や在阪・在京民鉄と同列で比較することが果たして妥当なのかどうなのか、という気は個人的にしています。
福知山線列車事故に関わる神戸地方検察庁の発表を受けて(JR西日本プレスリリース)
私自身は、この事故はJR西日本を取り巻く様々な要因が起因して起こった事故だと思っています。
事故の教訓を生かし、JR西日本がそれまでの、いわゆる「井出イズム」から脱却して、鉄道業の根本である「安全第一」を愚直に実行する体質を構築し、継続していくこと、そしてその姿勢が他の鉄道会社の模範となるべきものとなること。それがこの事故を起こしたJR西日本が「公共的に」果たすべき責務だと思っています。
勿論、遺族・被害者への償い、というのもあるのでしょうが、私がここで記しているのは、あくまで私を含めた「公共的な」鉄道利用者に対するものとして捉えて頂きたいと思います。
そういう意味では、前社長の垣内氏から社長を引き継いだ山崎氏は、様々な批判を受け止めながらJR西日本という企業を確実に変えていこうとしていったと、一利用者としては思っています。
取るに足らない事例と受け止められるかも知れませんが、同社の安全対策に対する施策を車内広告で掲示したり、些細な事象でも敢えて公共の目に触れることで、同社の生の姿としての情報公開。そして、ミスや失敗を科学的に研究し、どうすれば改善できるかを研究しているJR西日本安全研究所の成果も、同社のそういう姿勢、つまり山崎社長の姿勢がなければ、今の段階でここまで実現していなかったのでは、と思います。
勿論、これらの施策はまだまだだ、という意見が多いのは承知ですし、それは私も否定しません。
しかし、民営化後の22年間の様子を関西の一鉄道ファンとして見続けてきた私にしては、もともと経営基盤の弱いJR西日本(※)が、下手をすれば福知山線事故で経営破綻しかねない、と真剣に思っていました。そういう私の認識でいくと「ダメ会社」が、これだけのことをしようとする姿勢になったことだけでも、大きな変化であったのでは、と思うわけです。
山崎氏の辞任により、現場から安全を確立しようという姿勢(に私には感じてきた)のあくなき追求を目指すという、折角生まれつつある企業風土がもとに戻りはしないか、というのが一番の懸念です。
一方で、これだけの尋常でない犠牲と被害を出した事故の当事者として、遺族・被害者の心情を考えると、何らかの刑事的責任は逃れることはできないのでは、とは思います。
それが山崎氏一人となるのかどうか、ちょっと理解しがたい面もあるのでしょうが、起訴するためにはこうするより他ないという地検の姿勢なのでしょうか・・・
このあたりは特に法律系からのもっと詳しい方のフォローがあればと思いますが、ともかく、私の思うところとしては、JR西日本の刑事的責任は逃れられない、しかし会社が安全を根本から追求しようとしているその矢先、そしてその追求を指導するリーダーが起訴されるという、事態に複雑な思いがするわけです。
この問題は、きっと、色んな意見があるでしょうし、私のエントリー内容にしても、賛否両論あるでしょうし、また違った見方もあると思います。
ただ、一つの見方として、こういうことをここの管理人は言っているんやな、ということをご認識いただければと思います。
ともあれ、願うこととしては、次期社長になっても安全に対する取り組みは引き続き積極的に行い、いつか他社の模範となるべき会社に成長して欲しい。
毎日阪和線の列車に揺られている私としては、結論的にそう思っている次第です。
(※)
JR西日本は、JR東日本の首都圏・JR東海の東海道新幹線のような収益の柱となるべきものの力が比較をするとかなり弱い面があります。
同社の収益の大半は近畿圏の「アーバンネットワーク」エリアと、山陽新幹線ですが、近畿圏は地理的に在阪民鉄と接近していることから首都圏とは比較にならないほど競争が激しく、また山陽新幹線も、沿線人口の違いに加えて航空機・高速道路との競争力が東海道新幹線と比べて弱いことから、「収益の柱」と位置づけるべき事業領域でさえも常に厳しい競争にさらされています。
そういう収益構造の上、同社には中国・北陸地方を中心に多数のローカル路線を抱えていることから、東海・東日本や在阪・在京民鉄と同列で比較することが果たして妥当なのかどうなのか、という気は個人的にしています。










