3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東北関東大震災)の影響により、被災地はもとより被災地以外の地域でも生活への影響が発生してきています。
代表的なのは首都圏を中心とした電力供給の不足による計画停電が挙げられますが、計画停電の影響が無い西日本地区でも影響が発生してきています。
ここで取り上げるのは、この震災の影響によってJR西日本の列車本数の削減が実施されるというニュースです。

東北地方太平洋沖地震に伴う車両保守部品の不足による列車運行への影響について(JR西日本プレスリリース)

JR西日本の保有する車両のうち、103系・113系・415系等国鉄型車両や205系・221系といった民営化直後の車両に使用されているのモーターの直流電動機ブラシという部品を製造する会社が、震災の影響で生産がストップしたため部品の供給ができず、早いものでは4月下旬から運転できない車両が発生してくるため、当座の処置として影響の少ない昼間の運転本数の削減や特急列車の編成を短縮・臨時列車の運転取りやめを行うこととしています。
ちなみに、223系以降の車両では、交流モーターを使用しているからでしょうが、これらの列車削減の対象となっていない模様です。

JR西日本は、321系や225系の投入で多少は減ってきているとはいえ、まだ国鉄型車両が数多く存在していることから、今回のようは大規模な影響が出てきているのですが、事情は他の鉄道会社でも同様でして、JR西日本のように4月から削減という例はないものの、メーカーの生産停止が長期化すれば、いずれ影響が出てくるものと考えられます。

また、JR西日本では、部品調達が可能となればこれらの措置を終了するとしていますが、逆に調達が長期的に困難となれば、更なる運休等の追加を行うこととしています。

それにしても、意外な形で影響が出てきた、という印象を持ちました。今回の運休などは、先にも述べたように国鉄型・JR初期の電車が使用されている路線を中心としていますが、そのなかでも103系が多数走っている阪和線は今回の措置では対象外となっていたりとしています。
しかし、長期化すれば阪和線にもその影響が出てくるものと思われます。3月のダイヤ改正で103系の運用が大幅に縮小されたとはいえ、普通列車を中心にまだ存在していることから、今後影響があるとすれば、普通列車の削減や、223系・225系による代走等が考えられるかもしれません。
また、大和路線は快速系統も当該部品を使用している221系で運用されているため、大和路線と阪和線とで223系・225系を共用する、ということも考えられるのかもしれません。

このように記していたところ、具体的な運休列車・区間が発表されました。
東北地方太平洋沖地震に伴う車両保守部品の不足による運転計画の見直しについて(JR西日本プレスリリース)

これを見てみると、結構影響が出るところが多く、例えばアーバンネットワーク関連でも、大和路快速の大阪環状線乗り入れ区間の運休・JR難波発着への変更や、データイムのJR難波〜王寺間の快速の運休(和歌山線高田行きは、王寺〜高田のみの運行)、奈良線のみやこ路快速の運休など、予想以上に広範囲に影響が及ぶこととなりました。

また、この影響は、今のところJR西日本が大きな影響を受けているのですが、他の鉄道事業者でも直流電動機ブラシを使用している会社も多く存在し、少なからず影響が出てくるものと思われますが、それらをまとめた記事も見つけましたのでご紹介します。
鉄道業界が怯える消耗部品の調達難、JR西に続く運行本数削減はあるか【震災関連速報】(東洋経済Webページ)

こちらの東洋経済の記事でも触れていましたが、近畿圏内では近鉄でもこの部品を使用している車両が多く、このままでは6月頃から一部車両が使用できなくなり、車両編成縮小、列車本数削減の措置を検討しているとのことです。
車両部品の供給停止による影響について(近畿日本鉄道プレスリリース)

また、早速ですが南大阪線・吉野線の臨時快速急行列車の運転休止が発表されています。
【お詫び】南大阪線臨時列車の一部運転取りやめについて(近畿日本鉄道Webページ)

ともあれ、部品の供給が再開され、運休措置が終了されることが一番なのですが、現時点の被害状況では、余談を許さない深刻な状況と考えざるを得ない、と思ったニュースでした。

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