島原鉄道といえば、個人的には両親の帰省先ということもあり、他の地方鉄道とは違う思い入れがあることは、時折このブログでもご紹介しているところです。

2008年3月末をもって島原外港〜加津佐間が廃止となったことから、現在の終点は島原外港となっていますが、この島原外港の一駅諫早方の南島原駅は、車庫等もある運転上の拠点駅として機能しています。
この南島原駅の駅舎ですが、1913年(大正2年)の開業時に建築された洋風木造建築物で、歴史的価値も高いものといえますが、この度、この南島原駅の駅舎が建て替えられることが発表されました。

南島原駅の建て替えについて(企業情報 ニュースリリース / 島原鉄道株式会社 ホームページ)
島原鉄道、南島原駅の駅舎を建替え…現駅舎は11月から解体へ | レスポンス
南島原駅が建て替えへ 大正2年建築、島鉄最古の駅舎 [長崎県] - 西日本新聞

この建て替えは、長崎県が整備する臨港道路が南島原駅構内を通ることとなったことから、同駅の鉄道施設のうち乗務区事務所、排水処理施設、揚水施設を移転する必要から生じたものです。
これら移転が必要な施設のうち、乗務区事務所の用地の確保が困難であったことから、南島原駅舎内に移転する必要が生じることとなりました。
その移転先となる南島原駅の駅舎ですが、現在の駅舎は先に触れたように歴史的価値のある建物であることから、島鉄では改修による対応も検討しました。
しかし、大正時代からの建物が故に老朽化とシロアリ被害が激しく、これらの補修を行うと建て替え以上に費用がかさむのに加えて、安全性にも不安が残るとの専門家の意見もあったことから、現在の駅舎の移設は断念し、新たに駅舎を建設した上で、乗務員区を駅舎内に移転することにした、とのことです。

スケジュールとしては、今年11月頃より現駅舎の解体工事を開始し、新駅舎の完成は来年3月の予定となっています。

新たな駅舎については、島鉄の厳しい経営環境から、道路建設に伴う用地買収および移転補償費の範囲内で建て替える必要があるため、現在の半分程度の大きさの建物になってしまうのが実情と、島鉄の発表資料でも触れていますが、大正時代から残ってきた現駅舎の雰囲気を残した建物にしたい、と島鉄では考えているとのことです。


運転上の拠点駅であることから、島原外港以南の廃止前から南島原始発・終着の列車が多く設定されていたものの、こと駅周辺に関しては、島原駅や島原外港駅のような観光や他交通との拠点でもないこともあってか、個人的には降りたことがありません。
それだけに、現駅舎の姿を記録しておきたい気持ちはあるのですが、今秋までに島原方面へ行く予定も今のところは無いので、惜しい話ではありますが、現駅舎の姿は見れないままとなってしまうのかな、と思います。

とはいえ、新駅舎は、大きさが半分程度になってしまうものの、レトロ調の雰囲気を残したものになることから、こちらの駅舎になってから訪問してみるのも面白そうかな、とも思いつつ、廃止後6年以上経った北有馬駅の様子も一緒にに見ることができればいいな、とも思ったニュースでした。


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