普段鉄道を利用、あるいは趣味の観点から見ていたも、なかなかその仕事の姿を見ることがない、そういう現場の一つに「指令室」があります。
ここでは、管理する路線の全ての列車の運行の管理を管理しており、特に何か異常があれば路線を走るすべての列車や駅に様々な指示を行う、まさに鉄道運行における中枢といえる場所です。
とはいっても日常の利用者がこの指令室の姿を見ることはないですし、むしろできない、といったほうが妥当でしょうか。
ここは鉄道路線の運行管理の中枢であることから、厳重なセキュリティの元に置かれた施設であり、部外者は勿論、その鉄道会社の社員でも容易に立ち入ることができない施設ですし、その場所そのものが明らかにされていないところからも、そのことが分かるかと思います。
その指令室の中でも、国内最大級といっても過言ではないであろう、JR東日本の「東京総合指令室」を取材し、紹介した交通新聞社の新書「」東京総合指令室 東京圏1400万人の足を支える指令員たち」をご紹介したいと思います。
Amazon.co.jp: 東京総合指令室―東京圏1400万人の足を支える指令員たち (交通新聞社新書): 川辺 謙一: 本
東京総合指令室 | 新書 | | 交通新聞社オンラインショップ
本書の内容としては、まず前半の第1章「指令室という職場」、第2章「指令員の仕事」で、東京総合指令室が担う仕事の様子や、そこで働く仕事の内容を紹介しています。
続く第3章「指令長に聞く」、第4章「総括指令長に聞く」では、この東京総合指令室の現場の指揮を執る指令長3人と、指令長を総括する総括指令長へのインタビューの内容が紹介されています。
後半部の第5章「運行管理の今昔」、第6章「東京圏鉄道の今後」では、かつて指令室の業務に携わった鉄道会館社長の井上進氏から民営化前後の指令室の業務の様子、そして今後の東京圏鉄道についてJR東日本常務取締役で鉄道事業本部長の川野氏へのインタビューの内容が紹介されています。
前半の指令室・指令員の紹介では、現在のATOSというシステムの元での指令室の仕事の流れ、そして指令室での仕事での分類(輸送・運用・営業運輸・設備の各指令)の紹介も行われており、現場各部門との連絡や設備の操作といったことが行われいることが、端的に分かりやすく、かつ緊張感あふれる指令室の雰囲気が生々しく描かれています。
中盤の現役指令長・総括指令長へのインタビューでは、前半での指令室の内容をベースに、更に具体的な指令室の様子を、具体的な異常時の様子なども元に紹介されていました。
後半のインタビューでは一転して、ATOS導入前・前後の指令室の様子がインタビューを元に描かれています。
ATOS導入前までは、一部のCTC導入路線を除き、指令室では東京圏の路線では列車の現在位置をリアルタイムに把握する設備がなく、何かトラブルが発生すれば各駅に電話をかけて列車の発着状況を確認して、それらの情報から各列車の把握位置を推測するという、まさに「手探り」の状況だったことが記されており、現在のATOSによるリアルタイムな情報把握とは隔世の感があることが、素人が読みながらにして感じることができました。
なお、冒頭でも記したように厳しいセキュリティ管理下にある指令室であることから、写真の撮影は許されませんでしたが、指令室の様子は本文中のイラストにより描かれていますが、これでも十分雰囲気が伝わりますし、逆にこういうイラストだからこそ、指令室のセキュリティの高さと、その中で行われている業務の緊迫感を感じることができるのかな、とも感じました。
更に詳しいことは、是非とも本書を手にとって読んでいただき、日々の鉄道運行を支える指令室の奮闘する姿を感じ取っていただきたいと思い、今回のご紹介とさせていただきます。
<書籍情報>
書籍名:東京総合指令室 東京圏1400万人の足を支える指令員たち
著者:川辺謙一 著
発行所:株式会社 交通新聞社
定価:800円+消費税
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ここでは、管理する路線の全ての列車の運行の管理を管理しており、特に何か異常があれば路線を走るすべての列車や駅に様々な指示を行う、まさに鉄道運行における中枢といえる場所です。
とはいっても日常の利用者がこの指令室の姿を見ることはないですし、むしろできない、といったほうが妥当でしょうか。
ここは鉄道路線の運行管理の中枢であることから、厳重なセキュリティの元に置かれた施設であり、部外者は勿論、その鉄道会社の社員でも容易に立ち入ることができない施設ですし、その場所そのものが明らかにされていないところからも、そのことが分かるかと思います。
その指令室の中でも、国内最大級といっても過言ではないであろう、JR東日本の「東京総合指令室」を取材し、紹介した交通新聞社の新書「」東京総合指令室 東京圏1400万人の足を支える指令員たち」をご紹介したいと思います。
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本書の内容としては、まず前半の第1章「指令室という職場」、第2章「指令員の仕事」で、東京総合指令室が担う仕事の様子や、そこで働く仕事の内容を紹介しています。
続く第3章「指令長に聞く」、第4章「総括指令長に聞く」では、この東京総合指令室の現場の指揮を執る指令長3人と、指令長を総括する総括指令長へのインタビューの内容が紹介されています。
後半部の第5章「運行管理の今昔」、第6章「東京圏鉄道の今後」では、かつて指令室の業務に携わった鉄道会館社長の井上進氏から民営化前後の指令室の業務の様子、そして今後の東京圏鉄道についてJR東日本常務取締役で鉄道事業本部長の川野氏へのインタビューの内容が紹介されています。
前半の指令室・指令員の紹介では、現在のATOSというシステムの元での指令室の仕事の流れ、そして指令室での仕事での分類(輸送・運用・営業運輸・設備の各指令)の紹介も行われており、現場各部門との連絡や設備の操作といったことが行われいることが、端的に分かりやすく、かつ緊張感あふれる指令室の雰囲気が生々しく描かれています。
中盤の現役指令長・総括指令長へのインタビューでは、前半での指令室の内容をベースに、更に具体的な指令室の様子を、具体的な異常時の様子なども元に紹介されていました。
後半のインタビューでは一転して、ATOS導入前・前後の指令室の様子がインタビューを元に描かれています。
ATOS導入前までは、一部のCTC導入路線を除き、指令室では東京圏の路線では列車の現在位置をリアルタイムに把握する設備がなく、何かトラブルが発生すれば各駅に電話をかけて列車の発着状況を確認して、それらの情報から各列車の把握位置を推測するという、まさに「手探り」の状況だったことが記されており、現在のATOSによるリアルタイムな情報把握とは隔世の感があることが、素人が読みながらにして感じることができました。
なお、冒頭でも記したように厳しいセキュリティ管理下にある指令室であることから、写真の撮影は許されませんでしたが、指令室の様子は本文中のイラストにより描かれていますが、これでも十分雰囲気が伝わりますし、逆にこういうイラストだからこそ、指令室のセキュリティの高さと、その中で行われている業務の緊迫感を感じることができるのかな、とも感じました。
更に詳しいことは、是非とも本書を手にとって読んでいただき、日々の鉄道運行を支える指令室の奮闘する姿を感じ取っていただきたいと思い、今回のご紹介とさせていただきます。
<書籍情報>
書籍名:東京総合指令室 東京圏1400万人の足を支える指令員たち
著者:川辺謙一 著
発行所:株式会社 交通新聞社
定価:800円+消費税
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