本日、JRグループ各社より平成28年(2016年)3月26日実施のダイヤ改正の概要が発表されましたので、各社ごとに取り上げていきたいと思います。

まず、北海道新幹線開業がメインとなるJR北海道について取り上げます。
平成28年3月ダイヤ改正について(JR北海道|プレスリリース)
ダイヤ改正の主な内容としては、「北海道新幹線の開業」「はこだてライナー新設」「スーパー北斗・北斗増発」「スーパーカムイ・エアポートの直通運転取りやめ」「利用の少ない列車や駅の見直し」などとなっています。

このうち、北海道新幹線関連についてみると、運転本数は東京〜新函館北斗で10往復、仙台〜新函館北斗・盛岡〜新函館北斗・新青森〜新函館北斗各1往復の計13往復となります。
運転時刻ですが、東京発初発は6:32発(新函館北斗10:58着)、新函館北斗初発は6:35発(東京11:04着)となります。
なお途中駅の木古内駅には8往復、奥津軽いまべつ駅には7往復が停車することになります。

この北海道新幹線に接続する「はこだてライナー」ですが、733系電車を投入し16往復運行することとしています。
また、「はこだてライナー」は快速と普通の両種別で運行されることになっています。所要時間は最速列車で快速下り19分・上り15分、普通で下り22分・上り19分となっています。

同じく新函館北斗で新幹線と接続する「スーパー北斗」「北斗」は、新たに261系特急車両を投入し現行の9往復から3往復増発し12往復体系にすることとしています。
また、この「スーパー北斗」「北斗」の増発に合わせて札幌〜東室蘭・室蘭間のL特急「すずらん」を1往復増発することとしてます。
増発する列車は札幌7:14着の「すずらん1号」と札幌22:00発の「すずらん12号」で、いずれも早朝・夜間の時間帯の輸送を担ってきた急行「はまなす」の廃止に伴う増発になるかと思われます。


また、新千歳空港アクセスに関しては、安定した輸送サービスの提供の観点から、これまで実施されてきたL特急「スーパーカムイ」と快速「エアポート」の直通運転を取りやめることとします。
これにより、快速「エアポート」は6両編成・3ドアの車両に置き換えとなり、混雑の緩和が図られることになります。

加えて、既にこちらのエントリーでご紹介したように、利用の少ない列車や駅の見直しを行うことも発表しています。
見直しとなる列車は79本、また廃止する駅としては、石勝線の十三里駅・東追分駅、根室線の花咲駅、石北線の上白滝駅・旧白滝駅・下白滝駅・金華駅、函館線の鷲ノ巣駅となっています。
なお、室蘭線の小幌駅については、豊浦町とJR北海道との協議により、豊浦町から駅存続のための費用および人的提供を受け、駅管理に関する双方の役割を定め、当面1年間存続させ、その後は状況をみながら双方協議し、1年ずつ更新を検討することにしています。

また、このダイヤ改正に先立ち、北海道新幹線開業4日前の3月22日未明から「地上設備最終切替」を実施することとし、津軽海峡線の列車は3月22日から25日にかけて全区間運休することが発表されています。
北海道新幹線設備切替に伴う列車の運休について(JR北海道|プレスリリース)
この切り替えによる津軽海峡線列車の運行計画によると、特急「スーパー白鳥」「白鳥」の最終運転日は兵制28年3月21日となり、最終列車は下り「スーパー白鳥27号」(新青森19:47→函館21:54)、上り「スーパー白鳥98号」(函館19:32→新青森21:34)となります。
また、急行「はまなす」については、下り(青森22:18発→札幌6:07着)の最終運転日は平成28年3月21日(青森発基準)、上り(札幌22:00発→青森5:39着)の最終運転日は平成28年3月20日(札幌発基準)となります。
なお、急行「はまなす」上下各最終運転日は全車指定席で運転することとしていますので、ご注意下さい。
寝台特急「カシオペア」については、最終運転日は上野発3月19日、札幌発3月20日となります。

その他詳細は、上記プレスリリースをご覧下さい。


来春開業する北海道新幹線と関連在来線の内容が主体のJR北海道のダイヤ改正ですが、それ以外にもかねてから噂があった「スーパーカムイ」「エアポート」の直通運転の廃止も今回で発表となりました。
また、北海道新幹線開業に向けての地上設備最終切替により、津軽海峡線の在来線列車の最終運転日が3月21日となることも、正式に発表されました。
こちらのエントリーでも触れていたように、今回の地上設備最終切替に伴う「はまなすの最終運転日も3月20日札幌発、3月21日青森発が正式決定となりました。
これらの上下各最終運転日は全車指定席となるということも合わせて発表されており、最終日の指定席はそれこそ争奪戦となるのかな、とも思います。
一方で、多くの乗客が指定席を求めてくることから、果たしてどれくらい増結して運転されるのか、そういった点も気になるところです。

その他、これも先のエントリーで述べた列車の見直しや駅の廃止も今回併せて発表されていますが、このうち「秘境駅」として名高い小幌駅では、地元との協議により、当面の存続となったことは朗報といえるでしょうか。

苦しい経営環境のJR北海道ではありますが、今回のダイヤ改正で新たな時代を迎えることから、今後の経営再建、そして道民・観光客の足として存続していくためのスタートとしてほしいな、と感じた改正内容でした。

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JR北海道、2016(平成28)年3月26日(土)ダイヤ改正実施 - kqtrain.net(京浜急行)

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