毎月発売されている各種鉄道雑誌から、気になったものがあれば逐次取り上げているのですが、今回取り上げるのは、今月発売された「鉄道ジャーナル 2016年9月号」です。
鉄道ジャーナル 最新号
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地方鉄道路線の特集の場合、なるべく購入して読んでみようと思っているだけに、今回の鉄道ジャーナルの特集も、是非読まないといけないな、と思い、購入してみました。

「特集 地方路線と 旅と現実」の記事としては、「磐越西線の旅と現実」、「ローカル鉄道の「上下分離」」、「和歌山電鐵 10年のターニングポイント」「5年目を迎えるBRTの可能性」「小さな気動車が紡ぐ 中国山地の轍」となっています。

このうち、個人的に読みたかったのは和歌山電鐵とBRTの記事でした。
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和歌山電鐵の記事では、この10年間の振り返りや、和歌山電鐵での再生から地域公共交通活性化法や交通政策基本法に踏み込むとともに、こちらのエントリーでご紹介した新たな補助スキームやうめ星電車、そして今後のステップとしての地域の再生、そして究極の姿としてのLRT、といったように、わずか4ページでありながら非常に密度の濃い記事となっているように感じました。

またBRTの記事では、BRT化を5年目を迎えるJR東日本の大船渡線、気仙沼線のBRTについて、乗車レポートをもとに現況や課題について触れられていました。
大船渡線BRTについては、こちらのエントリーでご紹介したように、およそ2年ほど前に実際に乗車したのですが、その後気仙沼駅への乗り入れが開始されたり、一時的に一般道経由となっていた大船渡駅周辺が専用道に戻っていたりしていることに、特集記事を読みながら気づいたりしました。
勿論、通学時間帯を中心とした乗車レポートや、特に気仙沼線におけ一般道の多さなど、5年目を迎えた現状と、今後どう復旧していくのか、といった課題もまとめられていて、両線BRTの現状がよくまとめられていた記事だと感じました。

その他の記事として、大阪環状線323系や阪和線225系5100代の紹介があったり、未成線をたどる定期連載記事「幻の鉄路をたどる」の13回目は松前線の松前以遠の未成線を取り上げたりと、これまた個人的にも興味ある記事が多かったのですが、それに加えて今回はこちらの記事も私自身興味を惹くものでした。
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「ICE25周年」の記事ですが、ドイツの高速列車ICEの運行開始25周年の記念式典の様子からICE1〜ICE3への進化、そして2017年12月運行開始予定のICE4について触れられていて、7ページにわたりICEオンリーの記事でまとめられています。
私自身がこの記事に注目したのは、大学の卒業旅行でドイツに行ったのですが、その際にICE(当時はICE1が主体)に何度か乗車したからでして、あれからかなりの年月が経ってはいるのですが、当時乗車したICE1が未だに主力として活躍しているようでした。
考えてみれば、ICE1の搭乗は1991年で、同じような時期に投入された東海道・山陽新幹線の300系は既に引退していることから考えると、高速鉄道の車両としては長寿なのではとも思ったりし、今後置き換えの話があったりするのかな、とも思ったりしました。

ともあれ、個人的になじみ深い話題が多く、読み応えのあった今回の記事でしたので、ちょっとご紹介した次第です。

<雑誌データ>
雑誌名:鉄道ジャーナル 2016年9月号
発行所:鉄道ジャーナル社
価格:¥1,000(税込)



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