近鉄バスでは、同社が運行する高速バス「トロピカル号」(大阪・三宮〜鹿児島)ならびに「おひさま号」(京都・大阪・三宮〜宮崎)について、10月1日より運行を休止することを発表しました。

【平成28年10月1日〜】おひさま号(京都・大阪・三宮〜宮崎)ならびにトロピカル号(大阪・三宮〜鹿児島)の運行休止について|近鉄バス株式会社 - 高速バス、路線バス、空港バス、貸切バス -

運行終了日はトロピカル号・おひさま号ともに関西地区発が平成28年9月29日(木)が最終(9月30日より運休)、九州地区発が平成28年9月30日(金)が最終(10月1日より運休)となります

なお、添付のPDFファイルによれば、京阪神〜宮崎「おひさま号」については、来春を目処に新しい経路での再開を計画しているとのことです。

その他詳細は、上記Webサイトをご覧ください。


今回運行終了となる路線のうち、鹿児島線については、平成初期のいわゆる高速バス開設ブーム時に運行開始した歴史のある路線で、開設当初は近鉄と鹿児島交通の他、阪急バスと南国交通、南海電鉄と林田産業交通の3グループがそれぞれ運行するトリプルトラックとなっていました。

おそらく関西で初めてのトリプルトラックということから、当時から高い需要があったようで、この3グループ体制が結構長く続いたように記憶しています。

その後、南海・林田の路線が近鉄・鹿交に統合されたり(その後撤退)、また鹿児島交通から南九州バスネットワークに移管後撤退した後は近鉄の単独運行となったり、一方で独立で運行していた阪急バス・南国交通「さつま号」も撤退し、現在では近鉄バスが単独で運行する路線となっていました。
その近鉄バスも撤退となり、これで最盛期は3往復あった関西〜鹿児島の夜行高速バスが何と全滅することとなり、往時の盛況からは考えられないような状況となることになってしまいます。

これもやはり、こちらのエントリーでご紹介したLCCの就航が大きく、価格に敏感な利用者が移ってしまった、というのはあるのでしょうが、それにしてもかつては同区間に3路線運行されていた夜行高速バスが全滅するとは、時代の流れを感じずにはいられませんでした。

一方の宮崎線ですが、こちらも同じく平成初期に宮崎交通との共同運行の「あおしま号」として運行開始しましたが、その後季節運行化を経て一旦廃止となったものが「おひさま号」として近鉄バス単独の運行路線として復活したものです。
こちらも10月から運行休止となるわけですが、宮崎線に関しては「来春を目処に新しい経路での再開」も同時に発表されていることが気になるところです。
「新しい経路」ということは、現在の九州道〜宮崎道ではなく、新たに利用可能となった東九州道経由の路線となるのか、といったところが気になるところです。

とはいえ、これまで近鉄バスが単独で運行してきた路線の中でもこのように見直しが行われるところから、何かと厳しい状況なのかな、ということを感じたニュースでした。

近鉄バス等、京阪神−宮崎、鹿児島間の高速バス休止: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



↓↓その他の鉄道関係ニュース・ブログはこちらをクリック!↓↓
鉄道コム