既に創刊92年の歴史を誇っている、時刻表の老舗とも言うべき「JTB時刻表」。
その時刻表の巻頭に必ず掲載されている「索引地図」ですが、今月発売の11月号から、50年ぶりにリニューアルを実施しました。

JTB時刻表 るるぶの書棚:るるぶ.com


主な変更点は、以下の通りとなっています。
・私鉄駅を全駅掲載
・ユニバーサル書体の採用
・観光地、温泉地の情報を更新
・特急運転系統図に私鉄有料特急を掲載


といった内容となっています。

日頃の旅行のプランニング等で必ずといっていいほど見るこの索引地図。
今回の大幅リニューアルの内容を確かめるべく、ダイヤ改正号ではないにも関わらず、早速購入してみることにしました。

DSC_8334-2_R
表紙は大井川鐵道井川線。
早速新旧の索引地図を見比べてみることにしました。
(以下の画像は、JTB時刻表2016年3月号、同2017年11月号から引用しています。旧の索引地図は2016年3月号を掲載しています。)

DSC_8324-2_R
まず「地図の凡例」
気づいた変更点は以下の通りです。
・JR以外の鉄道が「第三セクター(元JR・元国鉄)」と「私鉄・第三セクター」に分割。
元JR・元国鉄の第三セクター(特定地方交通線、並行在来線といったところが該当)は、その経緯もあって、JR線のページに掲載されていますが、これを基準に索引地図でも分類を分けた模様です。

・(周遊指定地)周遊おすすめ地→おもな観光地へ名称変更、塗りつぶし表示は廃止
これまで「おもな観光地」と称され、該当となる駅・停留所は黄緑色で塗りつぶされていました。

これは、かつて設定されていた普通周遊乗車券(一般周遊券等)の周遊地を表していたもので、この指定された周遊地を2ヵ所以上(一部の特定周遊地は1ヵ所でOK)を回る等の条件で、国鉄・JR線、会社線が割り引きとなるきっぷでした。
また、乗り放題型の「ワイド周遊券」等でも、この周遊指定地への会社線のきっぷを同時に購入すれば、割引が適用されるという制度もありました。

その周遊指定地の条件に合致する場所なのかを確認できる意味で掲載されていましたが、普通周遊乗車券は1998年に発売が終了しましたが、その後もエリアはそのままで、名称を「周遊おすすめ地」として存続してきました。

今回、この「周遊おすすめ地」を昨今の現況に合わせるべく、「おもな観光地」と更新し、「周遊おすすめ地」では掲載されていなかった温泉地なども掲載されることとなりました。


さて、地図本体を見ていきます。
今回のリニューアルの内容が分かりやすいエリアの一つとして、四国東部を取り上げたいと思います。
DSC_8325_R
2016年3月号の索引地図

DSC_8326_R
2017年11月号の索引地図

「私鉄駅の全駅掲載」という点では、香川県の高松琴平電鉄の全駅が掲載されていることが、大きな変更点というのが見て取れます。
それ以上に、大きな変更点として、以前は実際の地形を元に作成していたものが、リニューアル後は路線をベースに掲載することから、地域によっては地形がいびつになっている点でしょうか。
この四国東部でみると、室戸岬への南北の長さが、リニューアル後の地図では大きく縮まっている点などが特徴的といえます。
以前の地図は、地形上に忠実に再現することから、場所によっては空白の地帯も多く見られていましたが、今回は路線図という目的を明確にし、地形の再現性はある程度犠牲にしたものといえるでしょうか。

ところで、「私鉄全駅掲載」といいながら、高知県のとさでん交通の駅名が省略されていますが、こちらについては、以下の「都市付近路線図」に掲載されています。
DSC_8327_R

これまでは全国図の中に埋もれていた地方都市の路面電車等の路線図も、今回拡大図として用意されています。
この中の「高知付近路線図」でとさでん交通も全駅掲載されており、文字通り「私鉄全駅掲載」されていることが分かります。

となると将来、宇都宮市のLRTが開業したあかつきには、ここに「宇都宮付近路線図」なんてものができたりするのかも知れませんね。


次に、特急運転系統図を見てみます。
DSC_8328_R
今回のリニューアルで、私鉄有料特急も掲載されることとなりましたが、そうなると当然、泉北高速鉄道の特急「泉北ライナー」も掲載されているはずですが、果たしてその通りとなっていました。
DSC_8329_R



私鉄全駅が掲載され、路線図としては利用しやすくなった、リニューアル後の索引地図ですが、従来の地図と比べると、やはり実際の地形から歪んで掲載されていることから、慣れるのにしばらく時間がかかりそうな感じといえるでしょうか。


今回のリニューアルでは、索引地図以外にも更新された箇所がありましたが、その代表例がこちら。
DSC_8335_R
(左:2017年11月号、右:2016年3月号)
従来は新幹線・特急列車のページが水色のページと、水色・黒の二色で掲載されていましたが、今回からは本文と同様、白黒のページとなりました。
こちらも、見慣れるのは少し時間がかかりそうです。


以上、JTB時刻表2017年11月号の変更点を、索引地図を中心に見てみました。
昔から慣れ親しんでいた索引地図が、大幅にリニューアルしたことから、ここまで大きく変わったのか、といった衝撃が大きかったわけですが、やはり都市部の鉄道網の充実や並行在来線の第三セクター化、地方鉄道路線の廃止といった時代の流れには、流石に抗うことはこれ以上難しく、今回のリニューアルを決断したのは、やはり時代のニーズに即したリニューアルといえるでしょうか。

あと、「周遊指定地」の流れを汲む「周遊おすすめ地」の変更は、かつて周遊券を使って旅行をした世代(私達がほぼ最後の世代でしょうか)にとっては、なつかしもあったこの名残がいよいよ消えるということで、これも一つの時代の象徴がまた消えていくのかな、と深く感慨を抱きました。

利便性の面で見ると、私鉄線全駅掲載が何気に嬉しいところで、これから乗りつぶしで訪問する私鉄路線でも、駅の位置関係をしっかり把握できそうに感じただけに、今後もJTB時刻表をしっかり活用していきたいと思います。

「JTB時刻表」50年ぶり索引地図リニューアル…私鉄も全駅掲載 | レスポンス(Response.jp)
『JTB時刻表』の索引地図が大幅リニューアル 列島の形まで変わるのは約50年ぶり | 乗りものニュース



↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム