こちらのエントリーでご紹介したように、京王電鉄では、2018年春の予定で有料座席指定列車の導入を発表していましたが、この度その座席指定列車の名称・ダイヤ・運行開始日等の概要が発表されました。

当社初となる有料の座席指定列車 「京王ライナー」が夜間時間帯で運行開始! |京王電鉄
新型車両5000系 ー京王ライナー、2月22日サービス開始ー|京王グループ

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「京王ライナー」5000系イメージ
(上記京王電鉄発表資料より引用)


座席指定列車の愛称は「京王ライナー」
こちらのエントリーでご紹介したように、昨年の4月から5月にかけて愛称投票が実施され、投票総数約24,000票のうち、最多得票となる約6,300票を獲得したことから、愛称に決定されました。
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「京王ライナー」ロゴデザイン
(上記京王電鉄発表資料より引用)

運行開始日は、2018年2月22日(木)となります。

行先・停車駅は以下の通りです。
新宿発橋本行き:京王永山・京王多摩センター・南大沢・橋本
新宿発京王八王子行き:府中・分倍河原・聖蹟桜ヶ丘・高幡不動・北野・京王八王子

座席指定料金は400円ですが、事前に購入せず乗車した場合は、座席指定料金に300円を加算した金額を車内検札時に精算するほか、満席時は着席できないことがあります。
なお、京王永山駅(橋本行き)、府中駅(京王八王子行き)以降から乗車の場合は、座席指定料金は不要となっています。

座席指定券の購入方法は、「京王チケットレスサービス」(https://www.keio-ticketless.jp/keio-web/top.xhtml)、専用券売機(新宿駅改札内・外・京王線新宿駅2番ホーム)のいずれかで購入となります。

なお、京王電鉄グループのカード「京王パスポートカードクレジット会員」の場合、ポイントを加算・ポイント決済・優先予約サービスの特典が受けあれるほか、「京王ライナーデビューキャンペーン」として、4月30日までに座席指定券を購入すると、次回乗車分の400ポイントがプレゼントされます(一人一回限り)

「京王ライナー」の始発駅である新宿駅での乗車方法ですが、乗車番線は京王線新宿駅の2番線で、1両に4ヵ所あるドアのうち、両端2ヵ所が開きます。

運行ダイヤは、平日・土休日の夜間時間帯を中心に、橋本行き・京王八王子行き各方面に1時間に1本ずつ、1日合計10本が運行されます。
新宿発の時刻表は以下の通りです。
●橋本行き
平日・・・20:30、21:30、22:30、23:30、0:20
土休日・・・17:20、18:20、19:20、20:20、21:20

●京王八王子行き
平日・・・20:00、21:00、22:00、23:00、0:00
土休日・・・17:00、18:00、19:00、20:00、21:00

また、「京王ライナー」ならではのサービスとして、全席で電源コンセントが使用できる上に、車内の照明が落ち着いた暖色となる他、新宿駅停車中には乗客がリラックスできるよう、音楽監督・和田一樹氏作曲によるオリジナルBGMを車内で流すこととしています。


その他詳細は、上記発表資料・Webサイトをご覧下さい。


今年春の運行開始が既に発表されていた、京王電鉄の座席指定列車の概要が、この度正式に発表されました。
愛称の「京王ライナー」は、上述のとおり愛称投票で最多得票を獲得したことから選ばれましたが、他の候補も併せて考えると、私自身、愛称投票を紹介したエントリーで「端的な「京王ライナー」が票を集めたりするのかな、とも感じ」ていたように、やはり本命となる「京王ライナー」が最多得票を獲得した模様です。

停車駅では、これまで特急が停車していた拠点駅でもある明大前・調布の両駅を通過としたところが注目でしょうか。

元来、座席指定列車では始発駅近くの途中駅で着席保証が可能なのがセールスポイントの一つとも言われ、関西地区で言えば、京阪電鉄「プレミアムカー」における京橋駅や、南海電鉄・泉北高速鉄道の「サザン」「りんかん」「泉北ライナー」等における新今宮駅・天下茶屋駅といった駅から確実に座れることが、座席指定車を利用するメリットと感じるユーザーも多いと考えられます。
その利用者の多いターミナル近傍の途中駅が、京王線で言えば「明大前」に相当しますが、本来なら明大前に停車してもよさそうなところを、敢えて通過し、所要時間短縮に振った点は、かなり思い切った決断だな、と感じました。

座席指定料金は400円で、併走するJRの「中央ライナー」510円(普通車指定席)よりも割安に設定されてはいます。もっとも「中央ライナー」の場合は、特急列車の車両を使用していることもあることから、110円の価格差をどう捉えるかは評価が分かれるところでしょうか。

それ以上に注目は、車内精算時の割増料金の設定で、車内精算の場合は300円加算されて計700円となります。
JR東日本の首都圏エリアでは、グリーン料金が車内精算の場合は260円高く設定されているといった例はありますが、事前料金の75%上乗せという車内料金というのも、かなり思い切った設定とも感じたりしました。


以上のように、今回の「京王ライナー」の発表を受けた感想を記してみましたが、京王電鉄が始めて運行する座席指定列車「京王ライナー」が、利用者にどの程度定着していくのか、また、朝時間帯の設定も今後あり得るのか、そんなところを今後注目していきたいと思います。

私個人の話で恐縮ですが、阪和線沿線に引っ越す前は、JR中央線沿線に住んでいて、エリア的に京王電鉄も利用可能であったことから、今回の「京王ライナー」の運行開始のニュースは、かつて住んでいたエリアでの座席指定列車の運行ということで、個人的にも注目しています。

京王線自体になかなか乗車できそうにもないのですが、乗車する機会があれば、是非「京王ライナー」を体験してみて、その様子を報告できればいいな、と思ったニュースでした。











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